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チュートリアル
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「ま、そういうわけでアドベンチャーしちゃいますか!」
「神ってみんなこんな感じなのか?」
「そりゃあ神々の世界ったら女ったらしが多いからね。チャラい奴ばっかよ」
「主にゼウスのことだろ?」
「名指しはやめてよ!睨まれちゃうだろ!」
「神社会も大変なんだな」
「永遠の年功序列なんて絶望しかないよ・・・」
さっきまで「創造神だ」なんて言っていた神の背は、とても小さくなっていた。ちょっと可哀想に思えてきたな・・。
「しょうがねぇな。やることないし、いっちょアドベンチャーしますか」
「おっマジ!?よーし、張り切っていきまっしょい!」
いちいち古いんだよなぁ。
「あっ、忘れるとこだった」
「ん?」
「いつもゲームで使ってる名前って何?」
「ビビンバ」
下手な名前は厨二病丸出しだから、こういう場合は好きな食べ物にするのが妥当だ。
「んんっ!では勇者ビビンバよ!世界を救う旅にしゅちゅじんちゅるのだ!!」
「かみっかみじゃねーか!」
また目の前が光で満ちて行く。
余りの眩しさに目を開けてはいられなかった。
シュバァーーー!!
一瞬の風が肌を通り過ぎるのを感じ、ゆっくりと閉じた目を開いてみる。
「マージか・・」
さっきまで何もない空間の中にいたはずなのに、今目の前に広がるのは広大な草原、遠くには山々がそびえ立ち、空にはギンギンに輝く太陽が見える。
自分の服をよく見ると、中世の簡易的な鎧に、腰には短剣が備えてある。
短剣を引き抜いてみると、鋭い刃が光って見えた。
「コレ、マジで異世界転生なんだな」
短剣を戻し、大きく深呼吸する。
俺は覚悟を決め、足を大きく踏み出した。
「っはい!」
デッテデンデンデンデンデンデーン🎵
「うるせえぇぇぇぇぇ!!」
「いやコレがなきゃはじまった感しないじゃん」
「なんでお前の声聞こえんだよ!ここから俺の旅がはじまんじゃねーのかよ!」
「いやほら、この世界での立ち回りについても説明が必要でしょ?」
「おう!案外親切じゃねーか」
「適当にマップウロついて早々に死なれちゃっても困るんだよね」
まぁ何も分からない状態で進むより幾分かマシだ。大人しく説明を聞くことにしよう。
「えー、先ずは進みたい方向にスワイプすることでキャラクターが移動します」
「スマホゲーか!」
「モンスターが出現した場合、攻撃ボタンをタップしましょう」
「スマホゲーかっつってんだろ!!」
「モンスターには木属性、水属性、火属性、無属性、闇属性、光属性の6種類が存在します」
「そうそう、それそれ」
「木は水に強く、水は火に強く、火は木に強い三権分立になっており..」
「うん、三すくみな。立法、行政、司法だろそれ」
「闇は光に弱く、また光は闇に弱い。謂わば相反する油と水のような関係です」
「油と水は相容れない関係だろ」
「無属性は山田と同じくらい平凡です」
「山田に謝れ!全国の山田に謝れ!!」
「では実践してみましょう」
パチンッ
どこからか指を鳴らす音が聞こえたと思った瞬間、目の前にゼリー状の飛び跳ねる生物が現れた。
「おっ!コレがスライムか」
「山田です」
「やめろって可哀想だろ!」
「以上を踏まえて実際に戦ってみましょう」
「戦いのコツとか全然教えてくれないんだな」
まぁそうは言っても所詮はチュートリアルか、スライムぐらいなら自力で倒せるだろう。
こうして見るとぴょんぴょんしてるスライムって可愛いなぁ。
この世界、モンスターをペットにできたりしないのかなぁ。
なんだか攻撃するのも可哀想になって来たぞ・・
スライムをマジマジと見ながら、ほんわかと癒されていたその時...
「ゲファ‼︎」
俊敏な動きで俺に体当たりを仕掛けて来た。
な、なんなんだこの重さ..まともに食らったら肋骨持ってかれるぞ!
「おい!これホントに序盤のスライムなんだろうな!?」
「当たり前だろきみ~。ちょっと山田を舐め過ぎちゃうん?水の入った段ボール1箱分を想像してみ?重いでしょあれ?その段ボールで殴られたら痛いに決まってるでしょ」
な、なんと!
山田恐るべしーー‼︎
「じゃあどやせばいいってばよ」
「動きを良く見るのじゃ。スライムは正面にしか攻撃判定がない。攻撃を回避し、裏に回って安全に反撃するがよい」
「よーやくマトモなアドバイスが出てきたじゃん」
よーし、動きを良く見る動きを良く見る動きを良く見る動きを良く見る動きを良く見る...
スライムが体をバネの様に伸ばし、俺に向かって飛び跳ねて来た!
「ふおおぉぉぉ!!」
ズサァァァ!
いざとなると体が上手く動かず、間一髪で避けることができた。
「あぶねー!もう鉄球にしか見えねえよアイツ!」
だがチャンスは今だ!
俺はすぐさま立ち上がり、短剣を抜いてスライムに向かって斬りつけた。
ヌチャ。
「えぇ~、リアルな擬音気持ち悪..」
するとスライムは方向転換してまた突進して来た!
「ちょ、神ぃ!なんで死なねぇのコイツゥゥゥ!!」
俺はスライムから逃げ回りながら必死に叫んだ。
「レベル1なんだから一発で死ぬわけなかろう」
クッソ!ど正論かましやがって!
「ウラァ!やったるわぁ!!」
ズサァァァ!
「やっぱりちょっと怖い...(TT)」
~~10分後~~
「ハァハァハァ・・たかがスライム1匹でここまで苦戦するとは思わなかった・・」
テレテレッテッテッテー♩
「おっ!まさかレベルアップした!?」
「戦闘終了のファンファーレです」
「ファンファーレ、ド●クエに寄せ過ぎだろが勘違いしちゃったし!」
何はともあれどうにか生き延びたー!
生きてて良かったー!><
「休んでるうちにドロップアイテムについて説明しよう」
「ドロップ?あぁ、モンスターのアイテムか..」
「モンスターを倒すと、25%の確率でドロップアイテムが入手できます。ドロップアイテムは武器や防具、回復アイテムなどに利用できるため、ドロップしたアイテムはできるだけ持ち帰りましょう。
因みにスライムから入手できるアイテムで回復薬の製作が可能です」
「成る程、ちょっとしたクラフト要素も入ってんだな。金とか手に入らないのか?」
「ゴールドはドロップアイテムを武器屋、防具屋、アイテム屋に売ることで獲得できます。お金を得るか、道具を得るかはその都度状況を見て判断しましょう」
「結構難しいシステムなんだな。」
パンパカパーン🎉
「コングラッチュレーション!これで全てのチュートリアルをクリアしました!」
「チュートリアルで死ぬかと思ったけどな」
「ボーナスとしてガチャチケ20枚を配布します」
「だからスマホゲーかって」
「神ってみんなこんな感じなのか?」
「そりゃあ神々の世界ったら女ったらしが多いからね。チャラい奴ばっかよ」
「主にゼウスのことだろ?」
「名指しはやめてよ!睨まれちゃうだろ!」
「神社会も大変なんだな」
「永遠の年功序列なんて絶望しかないよ・・・」
さっきまで「創造神だ」なんて言っていた神の背は、とても小さくなっていた。ちょっと可哀想に思えてきたな・・。
「しょうがねぇな。やることないし、いっちょアドベンチャーしますか」
「おっマジ!?よーし、張り切っていきまっしょい!」
いちいち古いんだよなぁ。
「あっ、忘れるとこだった」
「ん?」
「いつもゲームで使ってる名前って何?」
「ビビンバ」
下手な名前は厨二病丸出しだから、こういう場合は好きな食べ物にするのが妥当だ。
「んんっ!では勇者ビビンバよ!世界を救う旅にしゅちゅじんちゅるのだ!!」
「かみっかみじゃねーか!」
また目の前が光で満ちて行く。
余りの眩しさに目を開けてはいられなかった。
シュバァーーー!!
一瞬の風が肌を通り過ぎるのを感じ、ゆっくりと閉じた目を開いてみる。
「マージか・・」
さっきまで何もない空間の中にいたはずなのに、今目の前に広がるのは広大な草原、遠くには山々がそびえ立ち、空にはギンギンに輝く太陽が見える。
自分の服をよく見ると、中世の簡易的な鎧に、腰には短剣が備えてある。
短剣を引き抜いてみると、鋭い刃が光って見えた。
「コレ、マジで異世界転生なんだな」
短剣を戻し、大きく深呼吸する。
俺は覚悟を決め、足を大きく踏み出した。
「っはい!」
デッテデンデンデンデンデンデーン🎵
「うるせえぇぇぇぇぇ!!」
「いやコレがなきゃはじまった感しないじゃん」
「なんでお前の声聞こえんだよ!ここから俺の旅がはじまんじゃねーのかよ!」
「いやほら、この世界での立ち回りについても説明が必要でしょ?」
「おう!案外親切じゃねーか」
「適当にマップウロついて早々に死なれちゃっても困るんだよね」
まぁ何も分からない状態で進むより幾分かマシだ。大人しく説明を聞くことにしよう。
「えー、先ずは進みたい方向にスワイプすることでキャラクターが移動します」
「スマホゲーか!」
「モンスターが出現した場合、攻撃ボタンをタップしましょう」
「スマホゲーかっつってんだろ!!」
「モンスターには木属性、水属性、火属性、無属性、闇属性、光属性の6種類が存在します」
「そうそう、それそれ」
「木は水に強く、水は火に強く、火は木に強い三権分立になっており..」
「うん、三すくみな。立法、行政、司法だろそれ」
「闇は光に弱く、また光は闇に弱い。謂わば相反する油と水のような関係です」
「油と水は相容れない関係だろ」
「無属性は山田と同じくらい平凡です」
「山田に謝れ!全国の山田に謝れ!!」
「では実践してみましょう」
パチンッ
どこからか指を鳴らす音が聞こえたと思った瞬間、目の前にゼリー状の飛び跳ねる生物が現れた。
「おっ!コレがスライムか」
「山田です」
「やめろって可哀想だろ!」
「以上を踏まえて実際に戦ってみましょう」
「戦いのコツとか全然教えてくれないんだな」
まぁそうは言っても所詮はチュートリアルか、スライムぐらいなら自力で倒せるだろう。
こうして見るとぴょんぴょんしてるスライムって可愛いなぁ。
この世界、モンスターをペットにできたりしないのかなぁ。
なんだか攻撃するのも可哀想になって来たぞ・・
スライムをマジマジと見ながら、ほんわかと癒されていたその時...
「ゲファ‼︎」
俊敏な動きで俺に体当たりを仕掛けて来た。
な、なんなんだこの重さ..まともに食らったら肋骨持ってかれるぞ!
「おい!これホントに序盤のスライムなんだろうな!?」
「当たり前だろきみ~。ちょっと山田を舐め過ぎちゃうん?水の入った段ボール1箱分を想像してみ?重いでしょあれ?その段ボールで殴られたら痛いに決まってるでしょ」
な、なんと!
山田恐るべしーー‼︎
「じゃあどやせばいいってばよ」
「動きを良く見るのじゃ。スライムは正面にしか攻撃判定がない。攻撃を回避し、裏に回って安全に反撃するがよい」
「よーやくマトモなアドバイスが出てきたじゃん」
よーし、動きを良く見る動きを良く見る動きを良く見る動きを良く見る動きを良く見る...
スライムが体をバネの様に伸ばし、俺に向かって飛び跳ねて来た!
「ふおおぉぉぉ!!」
ズサァァァ!
いざとなると体が上手く動かず、間一髪で避けることができた。
「あぶねー!もう鉄球にしか見えねえよアイツ!」
だがチャンスは今だ!
俺はすぐさま立ち上がり、短剣を抜いてスライムに向かって斬りつけた。
ヌチャ。
「えぇ~、リアルな擬音気持ち悪..」
するとスライムは方向転換してまた突進して来た!
「ちょ、神ぃ!なんで死なねぇのコイツゥゥゥ!!」
俺はスライムから逃げ回りながら必死に叫んだ。
「レベル1なんだから一発で死ぬわけなかろう」
クッソ!ど正論かましやがって!
「ウラァ!やったるわぁ!!」
ズサァァァ!
「やっぱりちょっと怖い...(TT)」
~~10分後~~
「ハァハァハァ・・たかがスライム1匹でここまで苦戦するとは思わなかった・・」
テレテレッテッテッテー♩
「おっ!まさかレベルアップした!?」
「戦闘終了のファンファーレです」
「ファンファーレ、ド●クエに寄せ過ぎだろが勘違いしちゃったし!」
何はともあれどうにか生き延びたー!
生きてて良かったー!><
「休んでるうちにドロップアイテムについて説明しよう」
「ドロップ?あぁ、モンスターのアイテムか..」
「モンスターを倒すと、25%の確率でドロップアイテムが入手できます。ドロップアイテムは武器や防具、回復アイテムなどに利用できるため、ドロップしたアイテムはできるだけ持ち帰りましょう。
因みにスライムから入手できるアイテムで回復薬の製作が可能です」
「成る程、ちょっとしたクラフト要素も入ってんだな。金とか手に入らないのか?」
「ゴールドはドロップアイテムを武器屋、防具屋、アイテム屋に売ることで獲得できます。お金を得るか、道具を得るかはその都度状況を見て判断しましょう」
「結構難しいシステムなんだな。」
パンパカパーン🎉
「コングラッチュレーション!これで全てのチュートリアルをクリアしました!」
「チュートリアルで死ぬかと思ったけどな」
「ボーナスとしてガチャチケ20枚を配布します」
「だからスマホゲーかって」
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