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決着
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陸上部隊が動き出したのが見えた。
(あとは頼んだぞ!)
すると突然要塞の中から竜の民の飛行隊が出てきたのだ。
「警戒しろ!」
竜の民の飛行隊は小型の竜にのり、銃を構えて突っ込んできた。
対空砲がやられた今、飛行隊を倒せるのは飛行隊のみと言うわけか。
カチッ
銃口がサニーの方を向く。
サニーは別の奴に気をとられて気づいていない。
(助けなければ!)
しかし、距離がある。
(以前やったように…俺にしか使えないこの魔法で、サニーを助ける!)
ビュン!
クルクルクルクル、パァン!
盾が回転しながら飛んでいき、上手く敵の攻撃と相殺された。
「ありがとう、レイン…」
「まさか、お前のそれが人を救う時が来るとはな…」
ヴィルゴが驚く。俺自身もだ。
「いくぞ!」
「背後を取られるな!」
竜の民とのドッグファイトは、なかなかの激戦だった。敵の銃弾とこちらの魔法が飛び交ったが、こちらの方が経験が上で、竜よりも鳥の方が速かった。
空中戦はスピードと旋回能力がものを言う。
竜の民の飛行隊は結果全滅した。
「空中戦で俺たちに勝とうなんて100年早いんだよ!」
陸上部隊の砲撃が始まった。
三国協同開発の新兵器「魔導大砲」の威力は凄まじい。射程距離は短いのだが。
大砲を近づけまいと竜の民は城壁の上で射撃を行うが、それを俺たち飛行隊が上空から撃ち抜いた。
陸上部隊の一斉攻撃で城壁が崩れ落ちた。
「突撃‼」
陸上部隊隊長の声が響きわたる。
陸上部隊が要塞に侵入していった。
銃声が響きわたるが、きっとこちらの勝ちだろう。
そして俺は陸上部隊が突撃したのとは反対側の城壁から一人の敵兵がとび出して来るのを見た。気づいたのは俺だけだ。
遠くへ逃げようと走っていく。
俺は全速力で降下して、そいつに体当たりした。
「グワッ!」
そいつは地面を転がって倒れた。
俺は鳥から下りて走った。
そして俺はそいつに股がり喉元に刀を突きつけた。
俺は怒りと正義の心で一杯だ。
「お前がここの防衛隊長か?」
「………」
「答えろっつってんだろうが‼」
「ソウダ…」
訛ってはいるが言葉は通じるようだ。
「名前は?」
「ドラコ…」
「ナゼ、貴様等ハ私達ヲ襲ウ…」
「なぜ?てめぇらが俺たちの街を襲ったからだろうが‼」
「違ウ…貴様等ハ間違ッテイル…」
「頼ム…助ケテクレ…」
「今さら命乞いか、情けない奴め。」
喉元に刀を当てる。
「ヤメテクレ…」
「俺たちはな、てめぇらのせいで仲間を沢山失ったんだ。悪いが、お前には死んでもらう。」
「じゃあな。」
グサッ…
要塞も陥落したようだ。
俺たちは遂に勝った…
俺たちは正義感に充ち溢れていた。
「正義は勝つんだ。」
手に残る、人を刺した嫌な感覚をはねのけて、俺は勝利の喜びに浸った。
周りの兵士も安心した表情をしている。
『勝ったぞぉぉお‼』
司令が珍しく大声を出す。それに続いて兵士たちも歓声をあげた。
今までの残酷な戦いの記憶をはねのけるように、兵士たちは必死に喜んだ。
死体の散らばる戦場を俺たちはゆっくりと去っていった。
奴らに地獄を見せてやった。
正義の心が悪をくじいた瞬間であった。
(あとは頼んだぞ!)
すると突然要塞の中から竜の民の飛行隊が出てきたのだ。
「警戒しろ!」
竜の民の飛行隊は小型の竜にのり、銃を構えて突っ込んできた。
対空砲がやられた今、飛行隊を倒せるのは飛行隊のみと言うわけか。
カチッ
銃口がサニーの方を向く。
サニーは別の奴に気をとられて気づいていない。
(助けなければ!)
しかし、距離がある。
(以前やったように…俺にしか使えないこの魔法で、サニーを助ける!)
ビュン!
クルクルクルクル、パァン!
盾が回転しながら飛んでいき、上手く敵の攻撃と相殺された。
「ありがとう、レイン…」
「まさか、お前のそれが人を救う時が来るとはな…」
ヴィルゴが驚く。俺自身もだ。
「いくぞ!」
「背後を取られるな!」
竜の民とのドッグファイトは、なかなかの激戦だった。敵の銃弾とこちらの魔法が飛び交ったが、こちらの方が経験が上で、竜よりも鳥の方が速かった。
空中戦はスピードと旋回能力がものを言う。
竜の民の飛行隊は結果全滅した。
「空中戦で俺たちに勝とうなんて100年早いんだよ!」
陸上部隊の砲撃が始まった。
三国協同開発の新兵器「魔導大砲」の威力は凄まじい。射程距離は短いのだが。
大砲を近づけまいと竜の民は城壁の上で射撃を行うが、それを俺たち飛行隊が上空から撃ち抜いた。
陸上部隊の一斉攻撃で城壁が崩れ落ちた。
「突撃‼」
陸上部隊隊長の声が響きわたる。
陸上部隊が要塞に侵入していった。
銃声が響きわたるが、きっとこちらの勝ちだろう。
そして俺は陸上部隊が突撃したのとは反対側の城壁から一人の敵兵がとび出して来るのを見た。気づいたのは俺だけだ。
遠くへ逃げようと走っていく。
俺は全速力で降下して、そいつに体当たりした。
「グワッ!」
そいつは地面を転がって倒れた。
俺は鳥から下りて走った。
そして俺はそいつに股がり喉元に刀を突きつけた。
俺は怒りと正義の心で一杯だ。
「お前がここの防衛隊長か?」
「………」
「答えろっつってんだろうが‼」
「ソウダ…」
訛ってはいるが言葉は通じるようだ。
「名前は?」
「ドラコ…」
「ナゼ、貴様等ハ私達ヲ襲ウ…」
「なぜ?てめぇらが俺たちの街を襲ったからだろうが‼」
「違ウ…貴様等ハ間違ッテイル…」
「頼ム…助ケテクレ…」
「今さら命乞いか、情けない奴め。」
喉元に刀を当てる。
「ヤメテクレ…」
「俺たちはな、てめぇらのせいで仲間を沢山失ったんだ。悪いが、お前には死んでもらう。」
「じゃあな。」
グサッ…
要塞も陥落したようだ。
俺たちは遂に勝った…
俺たちは正義感に充ち溢れていた。
「正義は勝つんだ。」
手に残る、人を刺した嫌な感覚をはねのけて、俺は勝利の喜びに浸った。
周りの兵士も安心した表情をしている。
『勝ったぞぉぉお‼』
司令が珍しく大声を出す。それに続いて兵士たちも歓声をあげた。
今までの残酷な戦いの記憶をはねのけるように、兵士たちは必死に喜んだ。
死体の散らばる戦場を俺たちはゆっくりと去っていった。
奴らに地獄を見せてやった。
正義の心が悪をくじいた瞬間であった。
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