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「3」 ムスタカス家の子息
(18) 婚約披露
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とうとう、来てしまいました。イーグルとジュリエッタの婚約披露パーティーの夜。
「こんばんわ。宜しくお願いします。」
ジュリエッタは、戸惑う。何故だ、ゴメス商会のジョナサンが控え室に居るのだ。それも、紫色のセクシーなバックにパックリのお尻からスリットなのだ!
(ジュリエは、笑い者だ。お前は、注目されてモテるのだ。ふざけるななのだー!)
ジュリエ、怒り心頭。こんな差別があっていいものなのか。馬鹿みたいなドレスなんか脱いでやるのだ!
ゴソゴソ・・・
「あら、ジュリエッタ姫様。どうされました、痒いのですか?」
「違う、痒いのでは無いのだ。脱ごうとしただけだ。」
「脱ぐ?何故?」
ジョナサンの迫力を込めた目線が刺さる。ジュリエッタは震えた。
『ほら、言って下さい。着衣したくないのだと。ミリエネッタお嬢様の意志に逆らうと、どうなるのか。分かっておられますよね?』
あの痩せこけた男が鋭い歯の鎌を笑顔で持ち上げる。それは、ジョナサンには見えていない。青ざめてジュリエッタの見つめる方向を見て首を傾げる。
「何か、見えているのですか?知りたいわ。この私に分からない事が有るのは不愉快ですのよ。何時も、私は完璧な女でなければ!」
パーフェクトウーマンだったらしい。次に彼女が言った事にジュリエッタは驚かされる。
「私、お嬢様の婚約者のイーグル様から求婚されております。お断りしましたが、第2夫人候補という事でお付き合いする事になりましたの。宜しくお願いします。」
第2夫人だと?聞いてないのだ。まだ、結婚もしてないのだ。なのに、次の妻だ。
「ジュリエは、どういう存在なのだ?(海坊主にとって)」
「イーグル様は、簡単には結婚なさいません。これまでに夫人が居ないのが証拠。貴女を愛されております!」
愛?これが?そうなのだろうか。今しがたまで魔紋の恐怖に怯えていたのに、愛の事を考えている少女。
本当なのか、愛されているのだろうか?
「こんばんわ。宜しくお願いします。」
ジュリエッタは、戸惑う。何故だ、ゴメス商会のジョナサンが控え室に居るのだ。それも、紫色のセクシーなバックにパックリのお尻からスリットなのだ!
(ジュリエは、笑い者だ。お前は、注目されてモテるのだ。ふざけるななのだー!)
ジュリエ、怒り心頭。こんな差別があっていいものなのか。馬鹿みたいなドレスなんか脱いでやるのだ!
ゴソゴソ・・・
「あら、ジュリエッタ姫様。どうされました、痒いのですか?」
「違う、痒いのでは無いのだ。脱ごうとしただけだ。」
「脱ぐ?何故?」
ジョナサンの迫力を込めた目線が刺さる。ジュリエッタは震えた。
『ほら、言って下さい。着衣したくないのだと。ミリエネッタお嬢様の意志に逆らうと、どうなるのか。分かっておられますよね?』
あの痩せこけた男が鋭い歯の鎌を笑顔で持ち上げる。それは、ジョナサンには見えていない。青ざめてジュリエッタの見つめる方向を見て首を傾げる。
「何か、見えているのですか?知りたいわ。この私に分からない事が有るのは不愉快ですのよ。何時も、私は完璧な女でなければ!」
パーフェクトウーマンだったらしい。次に彼女が言った事にジュリエッタは驚かされる。
「私、お嬢様の婚約者のイーグル様から求婚されております。お断りしましたが、第2夫人候補という事でお付き合いする事になりましたの。宜しくお願いします。」
第2夫人だと?聞いてないのだ。まだ、結婚もしてないのだ。なのに、次の妻だ。
「ジュリエは、どういう存在なのだ?(海坊主にとって)」
「イーグル様は、簡単には結婚なさいません。これまでに夫人が居ないのが証拠。貴女を愛されております!」
愛?これが?そうなのだろうか。今しがたまで魔紋の恐怖に怯えていたのに、愛の事を考えている少女。
本当なのか、愛されているのだろうか?
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