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「3」 ムスタカス家の子息

(9) 強い彼女

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こういう時は、ストーリーとしては正規の味方が登場する物でありますから。いらっしゃいませー!


「イーグル・ムスタカス様。私はゴメス商会代表のジョナサン・ドーベイでございます。お見知りおきを。」


追いかけていた少女(獲物)の前に立ち塞がる長身の黒髪の美女。男のように背広を着て笑顔を見せてくる。


「あら、邪魔しないで。僕は、この子と楽しんでるとこだから。」


ジュリエッタは、怒って叫ぶ。


「楽しんで無いのだ。こいつが、変態なのだ。ジュリエは、嫌いなのだ!」

「嫌い嫌いは、女性の「大好き」って知ってるから大丈夫だよ。さあ、遊ぼう。ハニー!」


ドボドボドボと海水を吐きながら何かを身体から生み出す器用さ。それが、宙を飛びジュリエッタを襲う。


「んぎゃああああああ!!」


ベタベタと少女に貼り付く黒い塊。冷静なジョナサンは1つをベリッと剥がして眺める。


「ほー、これはこれは。偽(まが)い海スライムでございますね。誰かが合成したスライム外来種。いけませんわ、禁止になりますから。ゴメス商会で動いているのですよっと。」


そう言ったかと思うと手の平から何かを放射して、あっという間にスライムを片付けてしまったのだ。


「その着ぐるみも、私が処理しましょうか?別料金になりますが。私は、女を痛ぶる男は好きではありません。だから、手加減しません。ご了承を!」


この女、魔力が強い。さすがの化け物坊ちゃんも、タジタジでございます。心の中では、イーグルも叫ぶ。


(ひえええええええええ、怖いいいい!でも、ゾクゾクする快感ー!)


やっぱり、変態なのでした。




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