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「2書」 ミリエネッタ令嬢という女の子は

(18) 気になる事が

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コムは、エバンス伯爵夫妻に壺を見せて説明した。


「今夜は、お嬢様の指示で貧乏神様を回収に参りました。私と婚約されても、貧乏神様が住み着かれてますと共倒れになるとの仰せでしたので。」


エバンス伯爵家の破産は、貧乏神のせいだったのだ。翌日には、ミリエネッタ令嬢のよこしたお祓いチームが悪運をエバンス伯爵家から追い払う。

これで安心かというと、メンテナンスが必要なのだそうだ。チームのリーダーが暫くの間は身を慎むように注意した。







実家が持ち直しそうなので安心したマルグリットは、ある人を訪れていた。


「お久しぶりでございます、先生。」


それは、父に付けられていた個人教授の教師であった。


「お会いできて嬉しいですよ、マルグリットお嬢様。ご婚約のお話を聞きました。おめでとうございます。」

「ありがとうございます。今日は、先生に教えて頂きたい事がありまして。」

「私で分かる異なるでしたら。」

「先生が歴史の講義の時にお話されていた「魔紋」の事なのです。」


教師は、わざわざ訪ねて来た用件が「魔紋」と聞き戸惑う。そんな事をが今のマルグリットに重要なのだろうか。


「私も研究者では無いので詳しくは。ただ、言い伝えられているのが古代の国の「女帝」の使っていた魔法です。」


若返りを使って長生きをし国を繁栄させた魔女の存在。その魔法は他の者とは違っており、「魔紋」という付加が付いていて勝てる者が居なかったというのだ。


「誰も逆らう者が居なくなり、恐怖政治を行なったと記録されております。」


強い魔法「魔紋」を使えるのは、僅かな者だけだったらしい。女帝が世を去ってからは現れていない。

記憶の中にあった伝記の中の「魔紋」。何故、ミリエネッタ令嬢が使えるのだろう。女帝の生まれ代わりとか、まさか。




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