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「2書」 ミリエネッタ令嬢という女の子は

(14) 隙の無い呪文

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ミリエネッタ令嬢は、マルグリットに見せた。


「ね、可愛いでしょ?」


あの攻撃的な少女とは別人のようなジュリエッタは、ニッコリと微笑んだ。


「おはようございます、マルグリット様。」


朝では無くて昼ですけど。何時もの自分中心では無くて控え目なのか気持ち悪しー(本音が)

何か、不自然なのだ。普通なら、じっとなんてしてないのに。置物のように無言で椅子に座っているから。


「私の魔法は、普通の魔法とは異なるのです。」


現在の、この国の魔法は技術系なのですが。どう、違うというのか。ミリエネッタ令嬢は、ジュリエッタの縦ロールを指で撫でた。


「私の魔法には、模様があるの。だから、細かい条件を呪文で貼り付けています。貴女には見えないけど。その模様が付加契約を実行しました。この子のように。」


サラリと言うけど重要な話。そして、とっても怖い。だって、契約と思って気軽にやると魔法の模様に捕まえられてしまいますから。私もですか?(怖い)

ジュリエッタは契約違反で罰を受けたのでしょうか?


「マルグリット様、これまでの失礼をお許しくださいなのだ。」

「えっ(謝り方を知ってたの?)。いいえ、気にしてませんわ。してても、許して差し上げます。」

「ジュリエッタは、考えたのだ。修行中は修行中だから、要らないわと。だから、ジュリエッタは辞退したのだ。差し上げるわいー!」

「え、えっ、差し上げるとは?」


2人のうちの1人が辞退なのだから、当選確定。マルグリットお嬢様が、見習い執事の婚約者に自動的に決定いたしました。

おめでとうございます!

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