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「2書」 ミリエネッタ令嬢という女の子は

(13) 何者だ?

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ジュリエッタは、目の前の人物を見据えた。誰だ、こいつは?


「あなた様の判断でお決めになるべきです。そして、私の出番です。」

「偉そうだ、好きじゃないのだ。用は無いのだ!」

「あなた様に用は無くても私は有ります。契約があります。」

「契約だ?何の?」

「ミリエネッタお嬢様と秘密を守ると契約されました。だから、私が来たのです。さあ、お始め下さい!」


骨と皮に見えるくらいに痩せ細っている男は、口を大きく開けてケタケタと笑う。気持ち悪い。ジュリエッタは、オバケは苦手なのだ。


「そんな、そんな脅しに負けないのだ。ジュリエッタなのだー!」


愛剣を振り上げて男を切った。すると、男は消え失せる。退治したみたいだ。やっぱり、ジュリエッタは強いのだと自己満足。








その夜、そっと屋敷を抜け出したジュリエッタ令嬢。それは、取り引き相手と会うためなのだった。


「♪結ーんで、開いてえー。パパンとパンパン!」


何だ、歌が聞こえるぞ。誰が唄っているのか、楽しそうだ。そして、夜の闇の中からクルクル回って男が登場した。あの骨皮男だ。


「お前、死んだんだぞー。ジュリエッタが切ったのだ!」

「私に死は存在しませんよう。私は、契約の魔紋(まもん).ですからー。さあ、一緒に唄って!」

「ジュリエッタは、唄わないのだー。♪結んで開いてええー。ぎょええええ!」


そんな歌なんか、唄えるか。「結んで」なんて。でも、口が動くんです。怖いー、助けてええええ!!

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