14 / 77
「2書」 ミリエネッタ令嬢という女の子は
(2) 2人ぶんの人生
しおりを挟む
何で転生前の記憶が戻ったかというと、雇い主が見つかって奉公を始めたサンリク伯爵家。慣れない仕事で大鍋をもって一緒に転んで頭を打って。で、あの世に行きかけて思い出しました。
元々、生命力の弱かった本来のミリエネッタは転生者の魂に全てを譲ってしまったようで。呼んでも出て来ません。
「仕方ありませんわ、私がやります」
転生前のミリエネッタは200歳を越した婦人で、大勢の召使いを持つ領主であった。自分が指示をしなくてはならない立場だったのだ。
そこへ、何やら人の影が側に立ち押し付けてくる者あり。何を押し売りしてるのよ。
『あなた様の生前の遺言どおりに、あなた様の亡骸は私どもが誰にも知られない場所へ葬りました。』
遺言?そういえば、妖精の王に魔力は差し上げるから弔ってねーと頼んでおいたのだわ。何しろ、頼りない身内バカリだから。
『貴女様の魔力は巨大で、使い切れませんでしたゆえ。残りをお返し致します。それー!』
確かにね、お世話したお礼なんかで色んな魔力を沢山の種族から頂きましたけど。あら、重い!
転生の記憶が戻ったと思ったら、魔力も返品。生前ほどでは無かったけど、弱くはありません。これを、どう使うべきか悩む。その時です。
「大変よ、このサンリク伯爵家は倒産ですって。私達、全員が首よー!」
働き始めたばかりの田舎娘は、仕事を失なう事になりました。ところが、転生前は人々の生活を守っていた名主君。
「これは、私の出番ですわ!」
誰かがやらねば、誰がやる。このお屋敷の使用人を路頭に迷わせて良いのか。なら、私がやりましょう。そー、しましょう。
「ちょっと、待ったあああ!!」
夜逃げしようとしているサンリク伯爵に待ったコールを掛け、借財や財産の見直しを一晩でやった少女は11歳。
伯爵が騙されていた契約を見つけ、横流しされていた利益を取り戻すという奇跡を起こしたのでした。
200歳で転生したお婆ちゃんだけど、現在は13歳なんでちゅー♪女の子を演じております!
元々、生命力の弱かった本来のミリエネッタは転生者の魂に全てを譲ってしまったようで。呼んでも出て来ません。
「仕方ありませんわ、私がやります」
転生前のミリエネッタは200歳を越した婦人で、大勢の召使いを持つ領主であった。自分が指示をしなくてはならない立場だったのだ。
そこへ、何やら人の影が側に立ち押し付けてくる者あり。何を押し売りしてるのよ。
『あなた様の生前の遺言どおりに、あなた様の亡骸は私どもが誰にも知られない場所へ葬りました。』
遺言?そういえば、妖精の王に魔力は差し上げるから弔ってねーと頼んでおいたのだわ。何しろ、頼りない身内バカリだから。
『貴女様の魔力は巨大で、使い切れませんでしたゆえ。残りをお返し致します。それー!』
確かにね、お世話したお礼なんかで色んな魔力を沢山の種族から頂きましたけど。あら、重い!
転生の記憶が戻ったと思ったら、魔力も返品。生前ほどでは無かったけど、弱くはありません。これを、どう使うべきか悩む。その時です。
「大変よ、このサンリク伯爵家は倒産ですって。私達、全員が首よー!」
働き始めたばかりの田舎娘は、仕事を失なう事になりました。ところが、転生前は人々の生活を守っていた名主君。
「これは、私の出番ですわ!」
誰かがやらねば、誰がやる。このお屋敷の使用人を路頭に迷わせて良いのか。なら、私がやりましょう。そー、しましょう。
「ちょっと、待ったあああ!!」
夜逃げしようとしているサンリク伯爵に待ったコールを掛け、借財や財産の見直しを一晩でやった少女は11歳。
伯爵が騙されていた契約を見つけ、横流しされていた利益を取り戻すという奇跡を起こしたのでした。
200歳で転生したお婆ちゃんだけど、現在は13歳なんでちゅー♪女の子を演じております!
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる