3 / 8
第三章 危機一髪
しおりを挟む
ハナが小学5年生になり、
ユナが小学2年生になったある夏の日。
ユナの母親が逢引きをしている間、
ユナはいつものように道路で絵を描いていた。
ハナは高学年になったので、下校が遅くなったが、
いつもの可愛いユナの姿を道路に確認すると、
もうすでに家に帰ってきたような、
ホッとした気持ちになった。
すると突然、
幅広の紫色のスポーツカーが、
猛スピードで道路に突っこんできた。
ユナが轢かれてしまう!
「危ない!」
咄嗟に判断し、
長身で細身のハナは全速力でユナめがけて走り、
ユナを抱き締めて、
ユナの家の前に転がり、倒れ込んだ。
紫色のスポーツカーは法定速度を大幅に違反して、
猛スピードでハナのランドセルに
タイヤをこすりつけて道路を駆け抜け、左折した。
「大丈夫だった?」
ハナはすぐに、ユナを気遣った。
ユナはポーっとして、
事態をよく呑み込めていないようだった。
フワァ、とユナの茶色のボブが揺れた。
髪の毛、いい匂い…。
幼い少女特有の髪の匂い。
色白で、ぷっくりしたほっぺ。
抱き締めたときの、柔らかい躰。
ユナの魅力に、ハナの心臓は高鳴った。
ユナが小学2年生になったある夏の日。
ユナの母親が逢引きをしている間、
ユナはいつものように道路で絵を描いていた。
ハナは高学年になったので、下校が遅くなったが、
いつもの可愛いユナの姿を道路に確認すると、
もうすでに家に帰ってきたような、
ホッとした気持ちになった。
すると突然、
幅広の紫色のスポーツカーが、
猛スピードで道路に突っこんできた。
ユナが轢かれてしまう!
「危ない!」
咄嗟に判断し、
長身で細身のハナは全速力でユナめがけて走り、
ユナを抱き締めて、
ユナの家の前に転がり、倒れ込んだ。
紫色のスポーツカーは法定速度を大幅に違反して、
猛スピードでハナのランドセルに
タイヤをこすりつけて道路を駆け抜け、左折した。
「大丈夫だった?」
ハナはすぐに、ユナを気遣った。
ユナはポーっとして、
事態をよく呑み込めていないようだった。
フワァ、とユナの茶色のボブが揺れた。
髪の毛、いい匂い…。
幼い少女特有の髪の匂い。
色白で、ぷっくりしたほっぺ。
抱き締めたときの、柔らかい躰。
ユナの魅力に、ハナの心臓は高鳴った。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる