53 / 103
番外編4 至上の幸せ――多感な莉子SIDE
#EX04-03.報いる刃
しおりを挟む
「えーそうなの? だから桐島さん、荒石くんの教育担当やってたんだー。てまじ? 二股? まじ信じらんない……」
信じられないのはこちらだと言いたいのに。声が出せない。上手い反論の仕方が思いつかず。それに……このひとたちがこの後わたしたちの関係をどう評するのかに、興味がある。
「荒石くん、格好いいもんね。別人みたいだよね。……そりゃ、桐島さんじゃなくたってこころは動くよ」
「だからといって。あんな結婚式まがいのことしといて荒石くんに浮気するぅー? うわ、まじ、信じらんない……。人間不信になっちゃいそうだわ……」
こうして陰口を叩かれるわたしのほうこそ、本格的に人間不信になってしまいそうだが。
「でも、国内営業部の全員が見たんでしょう? 桐島さんが……荒石くんを引っかけるところ。酒が弱いとかなんとか嘘ついてさぁ。可愛い振りしてやることが卑怯だよねー桐島さん。そんな女の子だなんて思いもしなかった。がっかりだよ」
「まあ……ひとなんて本当は裏でなに考えてるか分かんないからさぁ。あー三田課長、フリーになったんだったら、こっち振り向いてくれないかなー。付箋でメモ貼っても、なぁんにもリアクションしてくれないんだよねーあの堅物課長ー」
「あはは。それが三田課長らしいっつうか。三田課長なんだよねー。桐島さん以外眼中ないじゃんあの男ー」
笑い合い、彼女たちは化粧室を出て行く。わたしは、個室を出た。そして、一呼吸。……陰であんなふうに思われていただなんて、知りもしなかった。平和なわたし……。
「やれやれ。頑張りますか……」よし、ペシミスティックモードオフ! 頬を叩き、鏡のなかの自分を見て気合いを入れる。誰にどう思われたって、いいじゃない。自分が思う、正しいことさえ。誰かを傷つけぬ限りにおいて、正しいことさえしているのなら……。
課長。課長のことが、心配だ……。昨日はあれから、自分のアパートに帰って、すぐに寝てしまったので、課長とまだ話せていない……。こうして出回る、口さがない噂に、痛めつけられていなければいいのだけれど。
お昼休みが終わるまで、あと十分。どうしようか迷ったけれど、わたしはポーチをロッカーに入れると、先ず――荒石くんのところに向かった。
「お昼休み中にごめんなさい」と、パソコンに向かってネットサーフィンをしていたかに見えた荒石くんに断りを入れ、
「悪いんだけど。立って。……握手をしてみてくれない?」
戸惑ったような荒石くん。間違いなく、あの噂を立てたに違いない彼は、無垢な顔をして席を立つ。右手を差し出すと、わたしは彼のその手を握る。
伝わる感触は、やはり――。
「うん。分かった。ありがとう荒石くん――。きみはやはり、わたしの運命のひとじゃないよ」
彼のほうから、振りほどいた。「なにを――言っているんです? 桐島さん。……おれは、あなたを愛している。課長よりもずっとずっと――」
わたしは毅然と告げる。「他人と、自分の愛の重さを比較する時点できみは間違っている。わたしの知る三田課長は、間違ってもそんなことを言わないひとだから。――わたしは、そんな三田課長が、好きなの。きみがどんななにを仕掛けようとも、この気持ちは、変わらない。
わたしは、三田遼一が、好き。
……噂なんか勝手にいくらでも流すがいいわ。そんな噂に乗るひとなんか、所詮その程度の関係だから。わたしは、自分の信じたいものを信じぬく。それが、生きるという意味なのだから……」
「説明しておくと」驚いた。課長の、声だ。「荒石くんは、自分の意志で、桐島くんに、新人教育を依頼した。……繰り返すが、自分の判断でだ。
桐島くんについての、口さがない噂は、すべて――誰かが、自分の欲求を満たしたいがために、蒔いたものだ。事実ではない。……そもそも」
課長は後ろから近づくとそっとわたしの肩を抱き、「普通に考えて、同じ会社の新入社員を浮気相手にする――んな効率悪いことをおれの莉子がするとでも思うか? ちったぁ考えろよ。噂を信じてはいけないよ――うん。山本リンダの言うことは正しい――。
さ。行こうか桐島くん――。
言いたいことは好きに言わせてやろうかと思ったが、おれの莉子が傷つけられるのを黙って見ていられるほど、おれはお人好しではなくってなぁ……。荒石くん」
「……はい」獣に射すくめられた獲物のように、委縮する荒石くんは、課長の言葉を待つ。
「もし、……莉子を本気で想うのならば。きみは、正々堂々と戦うべきだった。おれの莉子を傷つけた以上、きみは、おれの敵だ。莉子が許しても、おれは、きみのことを許さない」
「いや、あの。……三田課長。おれはそんなつもりじゃ……」
「えー。皆さん、見ての通りです。おれと桐島くんは、恋人同士で、荒石くんはフリーです。こんな彼を格好いいと思う者がいれば遠慮なく――口説いてくれたまえ」
始業三分前。わたしたちは連れ添って、席に戻った。「課長ったらもう……目立つの好きなんだから……」
「馬鹿。おまえがあんなふうに言われるのを黙っていられるか。――それに、何故、事前におれに相談しなかった。……ったく。おまえは勝手に突っ走るところがあるからなぁ……。これからはもうちょっと頼ってくれよ」
「心配かけてごめんなさい」とわたしは頭を下げた。「あの、でも……。これはわたしの問題なので、ひとりでどうにかしなきゃって……」
「何故、やつの手を握った」
「え? ……それは、彼の手を握ってもし、なにか感じるものがあれば、もうちょっと、やさしくしてあげようかなって……思ったんです」
「それで。結果は」
唇を尖らせる課長が、ある感情に支配されているのをわたしは感じ、笑みをこぼす。「全然……。課長と手を繋ぐときと違って、びりびりとかどきどきとか全然……しなかったんです。
中野さんと手を繋ぐときのほうが、もっと、ときめきますよ……」
「ここでなんであたし!?」いきなり話を振られた中野さんは、大きなお腹を擦って笑った。「お二人さんがラブラブなのはよく分かっていますから。大丈夫ですよー。あたしたちはちゃんと分かってますからー。お二人さんが、仕事中も恋心を募らせていて、必死に抑え込んでいるっていうことをー。今朝から課長、ずっと苛々しっぱなしで、いつ爆発するかってひやひやしてたんですからー」
わたしは驚いた。「そうなんですか? 課長……」
「始業時間だ。仕事に戻ろう」
なんだかはぐらかされた気がするが、ひとまず、自席に戻り、業務を再開する。
それ以降、おかしな噂はぴたっと収まった。代わりに耳に入るのは……
「荒石くんってば。今日も無意味に三田課長の周りうろついてたねー」
「ストーカーじゃない? でも三田課長、矛先が桐島さんから自分に移ったからかしらね。すごい、上機嫌じゃない? あんな笑ってる三田課長、初めて見たかも……」
ただでは転ばない男、三田遼一。
* * *
「えっと課長的にはどうなんですか。同性の……男性に迫られるっていう事態は……」
「ん? 莉子が無事ならおれ的には全然……」
気になってランチタイムに課長に聞いてみれば、課長は平然と、荒石くんのほうへと流し目をくれ、
「もしかして莉子は、おれが荒石くんに浮気でもしないかって心配している?」
「なわけないでしょう。ただ、わたしは、課長が大丈夫なのかなあって……」
「ははは。おれの莉子を悲しませたからには……容赦しないぜー」
唇を舐めて、背を向けて座る荒石くんのほうを向ける課長の目には、なにかしらの感情が燃えていて。……ああこのひと、敵に回しちゃ駄目なタイプの人間だと、改めて思い知らされた。
*
信じられないのはこちらだと言いたいのに。声が出せない。上手い反論の仕方が思いつかず。それに……このひとたちがこの後わたしたちの関係をどう評するのかに、興味がある。
「荒石くん、格好いいもんね。別人みたいだよね。……そりゃ、桐島さんじゃなくたってこころは動くよ」
「だからといって。あんな結婚式まがいのことしといて荒石くんに浮気するぅー? うわ、まじ、信じらんない……。人間不信になっちゃいそうだわ……」
こうして陰口を叩かれるわたしのほうこそ、本格的に人間不信になってしまいそうだが。
「でも、国内営業部の全員が見たんでしょう? 桐島さんが……荒石くんを引っかけるところ。酒が弱いとかなんとか嘘ついてさぁ。可愛い振りしてやることが卑怯だよねー桐島さん。そんな女の子だなんて思いもしなかった。がっかりだよ」
「まあ……ひとなんて本当は裏でなに考えてるか分かんないからさぁ。あー三田課長、フリーになったんだったら、こっち振り向いてくれないかなー。付箋でメモ貼っても、なぁんにもリアクションしてくれないんだよねーあの堅物課長ー」
「あはは。それが三田課長らしいっつうか。三田課長なんだよねー。桐島さん以外眼中ないじゃんあの男ー」
笑い合い、彼女たちは化粧室を出て行く。わたしは、個室を出た。そして、一呼吸。……陰であんなふうに思われていただなんて、知りもしなかった。平和なわたし……。
「やれやれ。頑張りますか……」よし、ペシミスティックモードオフ! 頬を叩き、鏡のなかの自分を見て気合いを入れる。誰にどう思われたって、いいじゃない。自分が思う、正しいことさえ。誰かを傷つけぬ限りにおいて、正しいことさえしているのなら……。
課長。課長のことが、心配だ……。昨日はあれから、自分のアパートに帰って、すぐに寝てしまったので、課長とまだ話せていない……。こうして出回る、口さがない噂に、痛めつけられていなければいいのだけれど。
お昼休みが終わるまで、あと十分。どうしようか迷ったけれど、わたしはポーチをロッカーに入れると、先ず――荒石くんのところに向かった。
「お昼休み中にごめんなさい」と、パソコンに向かってネットサーフィンをしていたかに見えた荒石くんに断りを入れ、
「悪いんだけど。立って。……握手をしてみてくれない?」
戸惑ったような荒石くん。間違いなく、あの噂を立てたに違いない彼は、無垢な顔をして席を立つ。右手を差し出すと、わたしは彼のその手を握る。
伝わる感触は、やはり――。
「うん。分かった。ありがとう荒石くん――。きみはやはり、わたしの運命のひとじゃないよ」
彼のほうから、振りほどいた。「なにを――言っているんです? 桐島さん。……おれは、あなたを愛している。課長よりもずっとずっと――」
わたしは毅然と告げる。「他人と、自分の愛の重さを比較する時点できみは間違っている。わたしの知る三田課長は、間違ってもそんなことを言わないひとだから。――わたしは、そんな三田課長が、好きなの。きみがどんななにを仕掛けようとも、この気持ちは、変わらない。
わたしは、三田遼一が、好き。
……噂なんか勝手にいくらでも流すがいいわ。そんな噂に乗るひとなんか、所詮その程度の関係だから。わたしは、自分の信じたいものを信じぬく。それが、生きるという意味なのだから……」
「説明しておくと」驚いた。課長の、声だ。「荒石くんは、自分の意志で、桐島くんに、新人教育を依頼した。……繰り返すが、自分の判断でだ。
桐島くんについての、口さがない噂は、すべて――誰かが、自分の欲求を満たしたいがために、蒔いたものだ。事実ではない。……そもそも」
課長は後ろから近づくとそっとわたしの肩を抱き、「普通に考えて、同じ会社の新入社員を浮気相手にする――んな効率悪いことをおれの莉子がするとでも思うか? ちったぁ考えろよ。噂を信じてはいけないよ――うん。山本リンダの言うことは正しい――。
さ。行こうか桐島くん――。
言いたいことは好きに言わせてやろうかと思ったが、おれの莉子が傷つけられるのを黙って見ていられるほど、おれはお人好しではなくってなぁ……。荒石くん」
「……はい」獣に射すくめられた獲物のように、委縮する荒石くんは、課長の言葉を待つ。
「もし、……莉子を本気で想うのならば。きみは、正々堂々と戦うべきだった。おれの莉子を傷つけた以上、きみは、おれの敵だ。莉子が許しても、おれは、きみのことを許さない」
「いや、あの。……三田課長。おれはそんなつもりじゃ……」
「えー。皆さん、見ての通りです。おれと桐島くんは、恋人同士で、荒石くんはフリーです。こんな彼を格好いいと思う者がいれば遠慮なく――口説いてくれたまえ」
始業三分前。わたしたちは連れ添って、席に戻った。「課長ったらもう……目立つの好きなんだから……」
「馬鹿。おまえがあんなふうに言われるのを黙っていられるか。――それに、何故、事前におれに相談しなかった。……ったく。おまえは勝手に突っ走るところがあるからなぁ……。これからはもうちょっと頼ってくれよ」
「心配かけてごめんなさい」とわたしは頭を下げた。「あの、でも……。これはわたしの問題なので、ひとりでどうにかしなきゃって……」
「何故、やつの手を握った」
「え? ……それは、彼の手を握ってもし、なにか感じるものがあれば、もうちょっと、やさしくしてあげようかなって……思ったんです」
「それで。結果は」
唇を尖らせる課長が、ある感情に支配されているのをわたしは感じ、笑みをこぼす。「全然……。課長と手を繋ぐときと違って、びりびりとかどきどきとか全然……しなかったんです。
中野さんと手を繋ぐときのほうが、もっと、ときめきますよ……」
「ここでなんであたし!?」いきなり話を振られた中野さんは、大きなお腹を擦って笑った。「お二人さんがラブラブなのはよく分かっていますから。大丈夫ですよー。あたしたちはちゃんと分かってますからー。お二人さんが、仕事中も恋心を募らせていて、必死に抑え込んでいるっていうことをー。今朝から課長、ずっと苛々しっぱなしで、いつ爆発するかってひやひやしてたんですからー」
わたしは驚いた。「そうなんですか? 課長……」
「始業時間だ。仕事に戻ろう」
なんだかはぐらかされた気がするが、ひとまず、自席に戻り、業務を再開する。
それ以降、おかしな噂はぴたっと収まった。代わりに耳に入るのは……
「荒石くんってば。今日も無意味に三田課長の周りうろついてたねー」
「ストーカーじゃない? でも三田課長、矛先が桐島さんから自分に移ったからかしらね。すごい、上機嫌じゃない? あんな笑ってる三田課長、初めて見たかも……」
ただでは転ばない男、三田遼一。
* * *
「えっと課長的にはどうなんですか。同性の……男性に迫られるっていう事態は……」
「ん? 莉子が無事ならおれ的には全然……」
気になってランチタイムに課長に聞いてみれば、課長は平然と、荒石くんのほうへと流し目をくれ、
「もしかして莉子は、おれが荒石くんに浮気でもしないかって心配している?」
「なわけないでしょう。ただ、わたしは、課長が大丈夫なのかなあって……」
「ははは。おれの莉子を悲しませたからには……容赦しないぜー」
唇を舐めて、背を向けて座る荒石くんのほうを向ける課長の目には、なにかしらの感情が燃えていて。……ああこのひと、敵に回しちゃ駄目なタイプの人間だと、改めて思い知らされた。
*
0
お気に入りに追加
1,200
あなたにおすすめの小説
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
一夜限りのお相手は
栗原さとみ
恋愛
私は大学3年の倉持ひより。サークルにも属さず、いたって地味にキャンパスライフを送っている。大学の図書館で一人読書をしたり、好きな写真のスタジオでバイトをして過ごす毎日だ。ある日、アニメサークルに入っている友達の亜美に頼みごとを懇願されて、私はそれを引き受けてしまう。その事がきっかけで思いがけない人と思わぬ展開に……。『その人』は、私が尊敬する写真家で憧れの人だった。R5.1月
イケメン仏様上司の夜はすごいんです 〜甘い同棲生活〜
ななこ
恋愛
須藤敦美27歳。彼氏にフラれたその日、帰って目撃したのは自分のアパートが火事になっている現場だった。なんて最悪な日なんだ、と呆然と燃えるアパートを見つめていた。幸い今日は金曜日で明日は休み。しかし今日泊まれるホテルを探す気力がなかなか起きず、近くの公園のブランコでぼんやりと星を眺めていた。その時、裸にコートというヤバすぎる変態と遭遇。逃げなければ、と敦美は走り出したが、変態に追いかけられトイレに連れ込まれそうになるが、たまたま通りがかった会社の上司に助けられる。恐怖からの解放感と安心感で号泣した敦美に、上司の中村智紀は困り果て、「とりあえずうちに来るか」と誘う。中村の家に上がった敦美はなおも泣き続け、不満や愚痴をぶちまける。そしてやっと落ち着いた敦美は、ずっと黙って話を聞いてくれた中村にお礼を言って宿泊先を探しに行こうとするが、中村に「ずっとお前の事が好きだった」と突如告白される。仕事の出来るイケメン上司に恋心は抱いていなかったが、憧れてはいた敦美は中村と付き合うことに。そして宿に困っている敦美に中村は「しばらくうちいれば?」と提案され、あれよあれよという間に同棲することになってしまった。すると「本当に俺の事を好きにさせるから、覚悟して」と言われ、もうすでにドキドキし始める。こんなんじゃ心臓持たないよ、というドキドキの同棲生活が今始まる!
Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~
汐埼ゆたか
恋愛
絶え間なく溢れ出る涙は彼の唇に吸い取られ
慟哭だけが薄暗い部屋に沈んでいく。
その夜、彼女の絶望と悲しみをすくい取ったのは
仕事上でしか接点のない上司だった。
思っていることを口にするのが苦手
地味で大人しい司書
木ノ下 千紗子 (きのした ちさこ) (24)
×
真面目で優しい千紗子の上司
知的で容姿端麗な課長
雨宮 一彰 (あまみや かずあき) (29)
胸を締め付ける切ない想いを
抱えているのはいったいどちらなのか———
「叫んでも暴れてもいい、全部受け止めるから」
「君が笑っていられるなら、自分の気持ちなんてどうでもいい」
「その可愛い笑顔が戻るなら、俺は何でも出来そうだよ」
真摯でひたむきな愛が、傷付いた心を癒していく。
**********
►Attention
※他サイトからの転載(2018/11に書き上げたものです)
※表紙は「かんたん表紙メーカー2」様で作りました。
※※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
私の婚活事情〜副社長の策に嵌まるまで〜
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
身長172センチ。
高身長であること以外はいたって平凡なアラサーOLの佐伯花音。
婚活アプリに登録し、積極的に動いているのに中々上手く行かない。
名前からしてもっと可愛らしい人かと…ってどういうこと? そんな人こっちから願い下げ。
−−−でもだからってこんなハイスペ男子も求めてないっ!!
イケメン副社長に振り回される毎日…気が付いたときには既に副社長の手の内にいた。
お前を必ず落として見せる~俺様御曹司の執着愛
ラヴ KAZU
恋愛
まどかは同棲中の彼の浮気現場を目撃し、雨の中社長である龍斗にマンションへ誘われる。女の魅力を「試してみるか」そう言われて一夜を共にする。龍斗に頼らない妊娠したまどかに対して、契約結婚を申し出る。ある日龍斗に思いを寄せる義妹真凜は、まどかの存在を疎ましく思い、階段から突き落とす。流産と怪我で入院を余儀なくされたまどかは龍斗の側にはいられないと姿を消す。そこへ元彼の新が見違えた姿で現れる。果たして……
合意的不倫関係のススメ《R-18》
清澄 セイ
恋愛
三笹茜二十六歳。私には、二つ年上の夫・蒼が居る。
私達は、一見何の変哲もない夫婦だ。子供はいないけれど、二人で穏やかに毎日を過ごしていた。
けれどその穏やかな毎日は、ある“暗黙の了解”から成り立っているもので……
私達は確かに、お互いを愛してる。
それだけは、真実。
※別名義で他サイトにも掲載しています。
恋に焦がれて鳴く蝉よりも
橘 弥久莉
恋愛
大手外食企業で平凡なOL生活を送っていた蛍里は、ある日、自分のデスクの上に一冊の本が置いてあるのを見つける。持ち主不明のその本を手に取ってパラパラとめくってみれば、タイトルや出版年月などが印刷されているページの端に、「https」から始まるホームページのアドレスが鉛筆で記入されていた。蛍里は興味本位でその本を自宅へ持ち帰り、自室のパソコンでアドレスを入力する。すると、検索ボタンを押して出てきたサイトは「詩乃守人」という作者が管理する小説サイトだった。読書が唯一の趣味といえる蛍里は、一つ目の作品を読み終えた瞬間に、詩乃守人のファンになってしまう。今まで感想というものを作者に送ったことはなかったが、気が付いた時にはサイトのトップメニューにある「御感想はこちらへ」のボタンを押していた。数日後、管理人である詩乃守人から返事が届く。物語の文章と違わず、繊細な言葉づかいで返事を送ってくれる詩乃守人に蛍里は惹かれ始める。時を同じくして、平穏だったOL生活にも変化が起こり始め………恋に恋する文学少女が織りなす、純愛ラブストーリー。
※表紙画像は、フリー画像サイト、pixabayから選んだものを使用しています。
※この物語はフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる