昨日、課長に抱かれました

美凪ましろ

文字の大きさ
上 下
49 / 103
番外編3 「直後」のふたり――敏感な莉子SIDE

#EX03-29.莉子の決意

しおりを挟む
「あの。課長……ごめんなさい」どうしても、この匂いを嗅ぐと、欲情してしまう。「あの……ごめんなさい……わたし、課長とこうしてくっついていると……むらむらしちゃって。もう一回だけ……いいですか」

 言って下方に手を伸ばす。存在感を主張するそれが、愛おしい。……舐めたい。

「えっちな莉子が、おれは大好きだよ……」心底愛おしそうにするその笑顔を取り戻せてこころからよかったと思う。「いいよ。おれはあんまり動けないけど、……絞りつくしてやって?」

 くすくすとわたしは笑い、「……分かりました」

 課長のそれを、貪り、頬張り、舌先で突く。面白いように課長は変化をする。わたしのなかで。わたしの口のなかで。

「あっ……あああ、莉子ぉ……っ」

 余裕をなくしたその表情も、愛おしい。わたしの宝物――。

「課長が、わたしをこんなにしたんですからね」ねっとりと、舌の裏で舐めあげてわたしは言う。「淫乱で……えっちで、獰猛な性のケダモノにあなたが作り替えたの。……責任、取ってくださいね……」

 そしてわたしは開封すると課長の愛おしいそれに装着し、迷いもなく自分のなかに――挿れる。

 課長と、わたしが、ひとつになる。

 自分から抱き締めにいった。課長は……涙を流していた。

「気持ちいいよ……莉子……」

 わたしが課長の涙を吸い上げると、課長は、

「夢みたいだ……こんなにも、きみに求められるなんて。おれは……幸せだ」

「わたしも、……幸せ……」上体をぴったりと重ね、「課長とひとつになっているときが、一番幸せ……」

 それから欲望をたぎらせたわたしは、腰を振り、性欲のお化けと化した。課長が射精しても引き抜いてまた挿入するのを続け、自分が馬鹿になったみたいだった。

 終わったときには倒れ込み、肩で息をした。……知らなかった。セックスってスポーツなんだ。体力を食う……。

「あのわたし。喉乾いたので、飲み物……取ってきますね」ここでわたしは気づいた。買い物袋がそのままだったことに。

 キッチンに行って冷蔵庫のなかから冷え冷えのミネラルウォーターを取り出す。セックスのあとのミネラルウォーターってどうしてこんなにも美味しいのだろう。わたしが寝室に戻ると課長は、

「……口移しで頼む」

「分かりました」

 水を含み、課長の上体を起こすと、その口に注ぐ。……ああ、気持ちがいい……。

 課長の匂い。気配。感触……どれもが一級品となってわたしの胸に迫ってくる。愛を――祈りを。生きていることの尊さを。

 わたしは課長の髪を撫で、「今度こそ、休まないとですね。……みんな、心配してましたよ課長のこと。いえ、……わたしたちのことを」

「みんなが?」意外そうに目をあげる課長に、わたしは、「そうです」と答えた。

「きっとみんな、とっくにわたしたちの関係がぎくしゃくしていることに気づいていたんじゃないですかね。中野さん……経営企画課のみんな……広河さんたちも。分かっていて、見守っててくれたんです……」

「そっか。じゃ、早く元気になって出社しなきゃだな。……おれ、シャワーが浴びたい。……莉子。おれのことを洗ってくれる?」

「普通に? それともスペシャルな感じで?」

 課長は笑って答えた。「出来れば両方」

 * * *

「課長ったら本当に……欲張りなんだから」結局お風呂でも存分にえっちをしてしまったわたしたちは、課長のお気に入りの高級ベッドに雪崩れ込む。「わたし、課長と離れてから、全然性欲湧かなくって。なのに、いまは、あなたといると……淫らになる」

「莉子……」わたしの髪を撫でる課長の手首を掴むとわたしは、「お夕飯の準備しますから。本当に、寝ててくださいね……」

 目を閉じた課長は、「うん。分かった……」

 互いのからだを貪ることでそっちのけだった買い物袋の中身の整理から取り掛かる。エプロンを着用し、すっかり若奥様気分。……若奥様。あああ、妄想が膨らむ……。

 部屋もキッチンも、全体的に片付いていた。えええー。こういうときって普通、シンクがカップラーメンの空箱まみれになっていて、んで元カノことわたしが、腕まくりをしてしょーがないなー、とか言って片づけまくるのがセオリーじゃないの。課長。なにしてんの。わたしの出番がないじゃないー。

 米を研ぐことから開始した。念のため冷凍庫を見てみたが、やはり、お米はなかった。わたしが作り置きした分は、食べたのだろう。思えば……こうして課長のキッチンでお料理をするのなんて久しぶり! こころが弾む。

 ……課長。寂しかったんだろうなあ。そりゃそうだよね。肺炎で……弱って。なんとなく……なんとなくだけれど、課長って、わたしがいないと駄目なタイプなのかもしれない。会社でも、表面上は普通に装っていたけれども、目に見えない壁を構築して……そう、それはかつて、彼がわたしに感じたもどかしさとそっくり重なる。笑顔を失ったわたし、それに課長……。

 でも、寂しさはもう、わたしたちの持ち物ではないのだ。こうして想いを確かめ合った以上、もう、わたしたちは離れることがない。絶対に。

 鼻歌を歌いながら米の炊飯ボタンを押す。課長、思ったよりも元気そうだったから、漬物とか……カブの浅漬けとかどうだろう。そうか。そういえば……お泊りするんなら着替えとか用意しておかないと。

 念のため自分のコスメや衣服がどうなっているのかを確かめれば、すべて、そのままだった。

「……課長。絶対わたしが戻ってくるって、信じてたんだろうなあ……」

 課長の気持ちが読み取れて、この頬を緩ませる。

 それからは、課長が目覚めるまで、夕食の準備が終わったら、フロアをかるく掃除したり、洗濯物の処理をしたり。畳んでたんすに仕舞ったり。若奥様気分を満喫したのだった。

 * * *

「……あ。これ。すっごい美味え……なんかほっこりするなーこの味」

「よかった」課長と向かい合って食事をするわたしは微笑んだ。「疲れているときや、弱っているときは、酸っぱいものがいいんです。……時間がないのでお米からは作りませんでしたが。白飯からもおかゆって出来るんですね……」

「カブの漬物もうぅーん。しゃきしゃきしてたまんねえなー。おれ、一生、莉子の作る飯が食いたい」

「あでも、課長。わたし、魚とか捌けませんよ? お店のひとが作るほど、美味しい料理は作れませんし……」

「莉子がいいの。莉子が作ってくれるのがいいの」いつになく上機嫌の課長は、「おれ、莉子に出会えて本当に幸せ。……でも、莉子。本当におれでいいの?」

「いまさらなんですか?」とわたしが笑って聞くと、課長は、真面目な表情を作り、「色々と危ねえやつだし」と語る。

「おれには、莉子の知らないおれがいる。……話しておいたほうがいいよな」

「聞きます」とわたしが箸を置くと、課長は、

「莉子とつき合う前から、莉子のことを妄想してたし。コーヒー淹れるときは、二杯淹れてた。莉子のぶんはあまったるいカフェオレな。

 莉子が気に入っているあのベッドな。シーツ諸々ひっくるめるとおれの給料の三ヶ月分が吹っ飛ぶ金額なんだけど、……あれな。まあ元々使ってたベッドがいかれてきてるってのもあったけど、絶対莉子が喜ぶだろうなーと思ってあのサイズにした。

 あの穴を開発した件といい……バージンだった莉子に速攻二穴責めをしたあたり。おれって相当鬼畜でストーカー気質に思えるんだけど。……莉子さん。クーリングオフ制度をご利用なさいますか?」

「しま……」わたしはたっぷりと間を置くと課長の目線を受け止め、「しま、せん!」と絶叫する。

「んもう。なに言ってるんですか課長ったらいまさらー」とわたしは声を立てて笑い、「そもそも、三年待つって時点で相当いかれてるじゃないですか。いまさらですよ。普通なら半年とか三ヶ月で告りますよ。……わたし、きっと、いかれてる課長が好きなんです。

 あなたの知らないあなたをもっと……見せて。

 そんなに愛されることなんて、この人生一回こっきりですもん。……わたし、病的なまでに愛されてすごく……幸せです」

「なんだ……おれは」目を白黒させた課長が、「てっきりこれ言うと……どん引きされるんじゃないかと……」

「ありえません」とわたしは課長をやさしく睨みつけ、「それで? 秘密にしてることはまだありませんか? この際ですから全部はっちゃけちゃってくださいね?」

「ああーその……」

「うっそまだあるんですか課長!? やだやだ、本当は蝋燭や鞭が好きだとか言わないでくださいね? わたし、痛いのだけは、たぶん、無理……」

「あ、いや、そういうことじゃなくって……」課長は眼鏡に手を触れ、「実は、こいつがな……」

 わたしの目線を受け止めると課長は、「かけてみる?」

 そういえば、課長が眼鏡を外すのってセックスのときくらいだもんね。相当目が悪いはず……。

 課長の眼鏡をかけたわたしは違和感を覚えた。「……え。あれ。これ……。度が入ってなかったりします?」

 課長は頷くと、「そうそれ……伊達なの」

「伊達って……伊達眼鏡ってことですか!?」

「うんそう」

「……ってどうして。まさかこれ、トラウマとか絡んでくる展開じゃないですよね?」

「残念。違う。……高校のときになんとなくかけ始めたら、癖になっちゃって。なんか、このレンズがあると、守られている気がするんだよな。周囲の期待とか……ほら、おれ、自分で言うのもアレだけどさ、結構優秀な男だったからさ。周りや、先生や、親から、期待されまくってて。んで、彼らが思う通りの自分を演じるようになっていた。

 そういや、おれ……金の話もしてなかったな」

 課長はレンゲを一旦置くと、

「うちな。普通に結構貧乏な家庭だったんだけど、おれが小学生の頃に、親が、宝くじ当ててさ。年の離れた妹がいるのもそのせい。貧乏だから、絶対大学とか駄目だろうって思ってたのが豹変さ。周りの態度も変わってさ。よくも知らん親戚連中がやってきて金の相談……とかしょっちゅうだったよ。

 金が人間を変えちまう……そういう、醜い現実を知らされてさ。

 んでもその一方で、堅実なほうのおれがせっせと貯金をし、暴れん坊のほうのおれは、トレードのシミュレートをするわけさ。だから、金に関する感覚は、その頃に鍛えられたと思う。中学……高校生の頃くらいには、すっかり株に目覚めててさ。

 そんな話、誰にも出来ないじゃん。だから……壁を、作った。金の話なんかしたらみんな引くって分かってるからさ。自分の深い、深ーい部分を誰にも許せない……眼鏡は格好の道具だったんだ。これをしていれば、本当は弱っちくて醜い、自分も守られる気がするんだ」

「いまは、……どうなんです」

「うーん」と頭を掻く課長は、「ちょっと……抵抗あるかな。本当の自分を曝け出すには。きみが、信用に足りうる女の子ってのは分かってんだけど、本当の醜いおれを曝け出すと、嫌われちまうんじゃないかって……こころのどっかで怯えている……」

「『ぼく』のほうですよね」

「うんそう」

「焦らず……ゆっくり、時間をかけていけばいいんじゃないでしょうか」わたしは母の発言を思い返しながら口を動かした。「誰にだって、ひとには言えない秘密のひとつやふたつくらいありますよ。課長にとって、眼鏡や『ぼく』がそれだけだって話で。もし……抱え込むのが辛くなったら、いつでもわたしが聞きますので。安心して甘えて。大船に乗った気持ちでいてください」

「……莉子ぉ」

 みるみる、課長の整った顔が歪んでいく。わたしは椅子から離れると、笑って彼の頭を胸に抱いた。……わたしの知らない課長がこんなところにもいる。愛しているから……大好きだから、彼の最大の理解者でありたい。そう、決めたのだ。

 誰にも言えない秘密を抱えることは本当に苦しい。わたしは――レイプ被害に遭ったから、そのことをよく分かっている。

 課長が、わたしを、変えた。

 苦しむわたしに、あたたかいその手を差し伸べてくれた。

 今度は、わたしの、番。あなたを――わたしが支えるの。

 泣きじゃくる課長の小さな頭を抱きながら、わたしは決意を固めた。――そう。


 このひとと一生を共に生きていくという決意を。


 *
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

独占欲強めな極上エリートに甘く抱き尽くされました

紡木さぼ
恋愛
旧題:婚約破棄されたワケアリ物件だと思っていた会社の先輩が、実は超優良物件でどろどろに溺愛されてしまう社畜の話 平凡な社畜OLの藤井由奈(ふじいゆな)が残業に勤しんでいると、5年付き合った婚約者と破談になったとの噂があるハイスペ先輩柚木紘人(ゆのきひろと)に声をかけられた。 サシ飲みを経て「会社の先輩後輩」から「飲み仲間」へと昇格し、飲み会中に甘い空気が漂い始める。 恋愛がご無沙汰だった由奈は次第に紘人に心惹かれていき、紘人もまた由奈を可愛がっているようで…… 元カノとはどうして別れたの?社内恋愛は面倒?紘人は私のことどう思ってる? 社会人ならではのじれったい片思いの果てに晴れて恋人同士になった2人。 「俺、めちゃくちゃ独占欲強いし、ずっと由奈のこと抱き尽くしたいって思ってた」 ハイスペなのは仕事だけではなく、彼のお家で、オフィスで、旅行先で、どろどろに愛されてしまう。 仕事中はあんなに冷静なのに、由奈のことになると少し甘えん坊になってしまう、紘人とらぶらぶ、元カノの登場でハラハラ。 ざまぁ相手は紘人の元カノです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!

めーぷる
恋愛
 見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。  秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。  呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――  地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。  ちょっとだけ三角関係もあるかも? ・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。 ・毎日11時に投稿予定です。 ・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。 ・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。

ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる

Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。 でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。 彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。

お酒の席でナンパした相手がまさかの婚約者でした 〜政略結婚のはずだけど、めちゃくちゃ溺愛されてます〜

Adria
恋愛
イタリアに留学し、そのまま就職して楽しい生活を送っていた私は、父からの婚約者を紹介するから帰国しろという言葉を無視し、友人と楽しくお酒を飲んでいた。けれど、そのお酒の場で出会った人はその婚約者で――しかも私を初恋だと言う。 結婚する気のない私と、私を好きすぎて追いかけてきたストーカー気味な彼。 ひょんなことから一緒にイタリアの各地を巡りながら、彼は私が幼少期から抱えていたものを解決してくれた。 気がついた時にはかけがえのない人になっていて―― 表紙絵/灰田様 《エブリスタとムーンにも投稿しています》

ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます

沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

あまやかしても、いいですか?

藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。 「俺ね、ダメなんだ」 「あーもう、キスしたい」 「それこそだめです」  甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の 契約結婚生活とはこれいかに。

お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜

Adria
恋愛
仕事ばかりをしている娘の将来を案じた両親に泣かれて、うっかり頷いてしまった瑞希はお見合いに行かなければならなくなった。 渋々お見合いの席に行くと、そこにいたのは瑞希の勤め先の社長だった!? 合理的で無駄が嫌いという噂がある冷徹社長を前にして、瑞希は「冗談じゃない!」と、その場から逃亡―― だが、ひょんなことから彼に瑞希が自社の社員であることがバレてしまうと、彼は結婚前提の同棲を迫ってくる。 「君の未来をくれないか?」と求愛してくる彼の強引さに翻弄されながらも、瑞希は次第に溺れていき…… 《エブリスタ、ムーン、ベリカフェにも投稿しています》

処理中です...