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本編 『昨日、課長に抱かれました』――ちょっと鈍感な彼女SIDE
朝食作ってたエプロン姿の課長が告るどころかキレて涙目になりました
しおりを挟むつかホーマー・シンプソン。
懐かしすぎる。イエローの肌したハゲの憎めないおっさんで、彼には悪いんだけどブルース・ウィリスを彷彿とさせる。
……誰の趣味だこれ……。
それはいいとして、現場検証開始。ブラ。
してる。触って確かめる。まああの締め付ける感触があるから分かってんだけど。
次。
ショーツ……。
意を決し、がば! っと掛け布団を持ちあげる。
セーフ……。
ここまで確認してようやく肺に息が通じた気がした。
処女ではないから翌日残るあの鈍痛を知っている。貞操が守られたのは不幸中の幸いだ。
身の回りの確認をしたあとは場所の確認。どこだここ。
いかにも、高級ベッド! って感じのベッドにわたしは寝ている。てかなんだこれ。キングサイズかクイーンサイズっていうんだっけ? そのベッド一個がぽーんと置いてある七畳ばかりの部屋は、明らかにマンションの一室。窓には遮光カーテンが引かれ、……ベッドサイドの時計を見る限りで確認できる時間を感じさせないくらいに室内を薄暗くしていた。……よく眠れそうだなこの部屋。
課長一人暮らしだよね?
とここで思い出す。
……課長。そうだわたし、課長と飲んでて……
考えられる最大の可能性はここが課長の住むマンションてこと。
しかし、それを確かめるのに、ひっじょーに勇気がいる……けど、いつまでもここで寝てるわけにいかない。
ベッドからフローロングにとん、と降りると、着ている見知らぬTシャツがぎりぎりショーツが隠れる丈だということが分かった。下はストッキングを履いたままという奇妙な服装で。これ自分で着替えたのかな。
ドアの前にまでいくとあら驚き。
かごのなかにご丁寧にも昨日わたしが着ていたワンピースが折りたたまれていた。
* * *
知らないマンションの廊下を歩く心地といったらなんとも形容しがたい。
ぺた、ぺた、とフローロングを自分の足の裏がくっついたり離れたりする音が変に耳障りで泥棒みたいだ。
廊下にひかりが漏れているので誰か居るだろう気配を感じ、……そこへと入った。
曲がってすぐ右にキッチンがあり、
エプロン姿の課長がフライパンを振っていた。
むほっと吹き出しそうになる。――課長。
無駄にエプロン似合う……。
無地のエプロンの下に着ているのはTシャツに黒の細身のパンツ。シンプルな服装が彼の容貌を引き立てるというか。課長がわたしに気づくまでの間、彼を凝視してしまった……。
不意に、黙々とフライパンを振っていたかに見えた課長が声を張る。「起きたか。桐島、おはよう」
彼はこちらを見ぬものの、わたしはお辞儀をした。「課長、おはよう、ございます……」
「よく、寝れたか」
「え、っと……ぐっすりでした」てか何時間爆睡してたんだろ。
昨晩の記憶がすっぱり抜け落ちてる。
「そりゃーよかった」と、課長がコンロの火を止める。置いてあったお皿に盛り付けつつ、「いま、朝飯用意できたとこ。簡単なものだけどいい?」
「いいっていうか……」何故にこんなに親切なの課長。
課長は、料理を持ったお皿を一枚ずつ、カウンターに置き始める。とわたしに目をくれ、
「顔洗って歯ぁ磨いてきな。ほれ」課長は、置いてあったタオルとかを掴んでわたしに手渡した。タオルの上には歯ブラシや一回分のメイク落としまで乗ってる。
用意が良すぎる、さすが課長。
どうしたものかとそれを手にしたまま呆然と突っ立っていると、「洗面所はすぐ後ろ。歯磨き粉でもなんでも使いな」とわたしを促した。
* * *
化粧は当然落としていない。
パンダになってないけど、ぎりぎりっていう有り様。ええい、落としてしまえ。化粧を落とすとすごく気分がさっぱりした。浴室が洗面所に隣するのはどこのマンションも同じ。本当はシャワーも浴びたいけどさすがにそうはいかない。
歯磨きをせずに寝たせいで口のなかがすごく気持ち悪かった。遠慮なくそこらにある歯磨き粉を掴み、新品の歯ブラシにつけてしゃこしゃこ磨く。
ノーメイクなのにいっちょうらを着ている鏡のなかの自分が、ひどく滑稽だった。
歯ブラシをどうしようか迷ったけど結局、ごみ箱に捨てた。
キッチンに続くリビングに戻ると課長はちょうどダイニングテーブルにお皿を並べているところだった。手際がいい。
エプロンを既に外しているのが、惜しかった。
そういえば課長の私服姿を見るのは初めてだった。長身で、スタイルがいい課長は、どんな服を着てもお似合いだ。職場のみならず家でも質のいいシンプルなものを着る主義のようで部屋も、家具が白か黒かで統一されている。
わたしがぼんやりしていると、
「ほらそこ座って」と椅子を引かれる。
なので遠慮なく。課長はわたしの正面に座った。……一人暮らしなのにいろいろと豪華だな。彼女と同棲とか? いや、歯ブラシが一本だったのをわたしの目は確認している。泊まらせていただいただけなのに他人のプライバシーをつい覗いてしまう自分の習性がいやんなっちゃう。
いるのかな彼女……。
そりゃ、こんだけ気が利くなるならいるに決まってるよね。
……なんでテンション下がるんだろ自分。
「なに考えこんでる。食うぞ」
「あはい。いただきます」手を合わせると、課長もきっちり手を合わせ、「いただきます」と言った。
わたしは仕事を通じて課長のいろんな表情を見てきている。彼は、キャラを作っているとは言ったものの、感情を持つひとりの人間だ。人間だもの。喜怒哀楽をストレートに出さないにしても、雰囲気で伝わることがある。
いまの課長は『怒』のほうだ。
「課長。なんか怒ってます?」ハムエッグを口に入れつつ、わたしはストレートに尋ねた。
すると課長。
「……きみは、誰に誘われてもほいほいついていく女なのか」
脳天かち割られたような衝撃。
――そう。課長が普通に接してくれてるからすっこーんと抜けてたけど、わたしよくも知らない課長の部屋にお泊りしてるって状況。
『あのとき』の反省をなにも生かしていない――。
「――」
「先に謝っておく。悪い。服はおれが着せた。だが誓ってきみに手は出していない。しかし、もしも。
おれに下心があったら、取り返しのつかないことになっていたはずだ」
そのとおり。
そのとおりすぎて、なにも言えない……。
フォークを置き、胸を押さえた。今回は無事で、よかったけど、とことん馬鹿だわたし……。
昨夜のことなんて断片的にしか記憶が残ってない。そして十時間くらいすこーんと寝てたこの間抜けっぷりに、……どうしようもなく、情けない気持ちになった。
「まあいい。とにかく食え」
「……はい」
一口目は美味しく感じられたのに。
せっかく、課長が作ってくれた朝ごはんが、砂を噛むように味気なく感じられた。
たぶん昨日は打ち解けた間柄みたくよく喋ってたはずだ、わたしの記憶が確かならば。
だが現在、会話はない。互いのフォークの立てる音や咀嚼音が、静かすぎる室内に響き……いたたまれない。
食事を終えると、わたしは頭を下げた。「課長。ごちそうさまでした。その……、
いろいろと、申し訳ありませんでした。
軽率でした。以後気をつけます。
わたし、帰ります」
課長の住む駅はわたしの住む駅の二つ隣だったはず。課長のマンションから駅までの道筋を知らない。まあ、コンビニでも行けばどうにかなるだろう。そう思い、席を立った。
食器、キッチンに持ってくべきだよな。と思いお皿を取ろうとしたら、
わたしの手に、課長の手が重なった。
ここでどきっとするとかアホか自分。セルフ突っ込みを入れつつも、初めて触れるその課長の骨ばった手から視線を外せないでいると、
「待て」
……どきどきするとか、ほんとありえない。
相手は『男』、しかも能面(サイボーグ)課長だよ?
反対の手で胸を押さえつつ、課長の次の言葉を待てば、
「さっきは言いすぎた。すまん」
ぱっと課長は手を離す。あ、そっか。なにを期待していたんだ自分。
頭を下げる課長を見て恥ずかしい気持ちに駆られた。「い、え、ぜんぜん……」
「きみは、ガードが固いくせしてそのくせひとを信じやすいところがある。だから――
心配なんだ」
課長が見たこともない真剣な顔でわたしを見ている。
なのにわたしと来たら。
「……課長に心配される筋合いなんかありませんけど」
うわ。
超可愛くない台詞出ちゃった。どうしよ。
頭ではばかだと分かってるのに。
「き、のうは……課長が美味しい寿司食べさせてくれるって聞いて。寿司って聞くだけで超テンションあがっちゃってなのにお刺身のとこまでしか記憶なくって次に気がついたらベッドのうえっていう超間抜け女ですよすみませんでした本当に」
蛇口でも捻ったみたく言葉が滑り落ちていく。
「……タクシー乗ったり、ベッドに寝たり、自分から服脱いだのとか覚えてないのか」
うわ。自分から脱ぐとかありえなくない? 引くわ自分に。
「……覚えてません。ぜんぜん、覚えてません!」
言ってるうちに逆ギレとかもう……引っ込みがつかない。
ああ。
これ以上感情が高ぶる前に、わたしは深く息を吸い、頭を下げた。「……本当に、申し訳ありませんでした。一連のことはわたしの黒歴史として忘却の彼方へと捨ててください。来週からまた、よろしくお願いします」
――うむ。
とか言って帰すのが課長だろうに、
通りすぎようとしたら後ろから腕を掴まれた。「ちょ、セクハラで訴えますよ!」
「おれはきみを離したくない!」
絶叫。びっくりして……あんぐりと口が開いた。
なにを言ってるんだ課長は。
「やっと……捕まえたんだ。とにかくおれに……チャンスを、くれ」
しかも課長ちょっと泣きそう。いったいなにが課長をそうさせているのか、さっぱり、わたしには分からない。
さっきまで感情の波に翻弄されてたくせに、目の前に涙目のひとがいれば、ひとって案外冷静になれるものだ。
「ええと課長、さっきから会話のロジックが通ってなくって分かりません。ちゃんとわたしに分かるように説明してください。
話が終わるまでわたし、どこにも行きませんから」
これらの言葉で冷静になったのか。
課長は、わたしを掴んでいた手をおろした。すると気遣わしげに、「すまん。痛かったか」
「平気です」
「一緒にここ片づけようか。片づけたら向こうで話そう。紅茶とハーブティ、どっちが飲みたい」
「ハーブティがいいです」
「分かった」
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