忌子は敵国の王に愛される

かとらり。

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二十五話 調教

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 カイの寝室に閉じ込められてから、ミシャは意識のある時いつもカイに抱かれていた。

 朝目が覚めた時には後ろにカイのものが入っていて、気を失うまで抱かれる。

 そして、公務を終えて帰ってきたカイはミシャが意識があるかないかに関わらず行為を始めて、ミシャは大体その刺激で目を覚ます。日付けが変わる頃にやっと解放されて、泥のように眠る。そんな生活だった。

 食事も挿入されたままカイの膝に座らされて食べさせられていた。

「あ、あぅ…」
「ちゃんと口を開けろ」

 スープを口元に運ばれても、後ろの疼きばかりが気になって嚥下することもままならない。

「んぅ…ぁ、むりぃ…」
「手のかかる天使だな」

 カイはそう言って口移しして食べさせてくれるが、キスはそのまま深いものとなり、食事はいつも中断してしまうのだった。

 ミシャはもうご飯の食べ方さえも忘れてしまいそうだった。

 このまま自分はカイに抱かれるだけのおもちゃになってしまうんじゃないかも怖くなった。でも…

「天使…俺の天使…いなくならないでくれ…」

 ミシャをぐちゃぐちゃに抱きながらそう言って泣くカイを見ると、可哀想で仕方なくなってしまうのだ。

 カイがこんなに泣いているのは、自分が考えなしにアマルティナに行ってしまったからにほかならない。

 受け入れてあげないと。
 カイには自分しかいない。

 そうして抱かれている時間ばかり増えて、ミシャの理性はもう長らく働いていない。

 
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