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相談
しおりを挟む部屋に入ると真緒はベッドの上ですやすやと眠っていた。
こんな状況でも寝れるなんてもしかしたら図太い性格をしているのかもしれない。
「起きてください」
体を揺さぶると、もごもごと呻き声を上げて真緒は目を覚ました。
「ん……なにぃ、っ…変なにおい」
濃厚な血の香りと発砲したときの匂いがしたのだろう。
真緒は顔を顰めた。
「それ、血…?真っ赤だよ…」
静は答えなかった。
「颯凛さんが来るので」
「っ…」
それだけ言って静は去ろうとしたが、真緒が袖を引っ張って引き留めた。
「待って。あの…颯凛のこと、教えてくれない?」
「…どういうつもりですか?」
「あの人を怒らせたくないの…だから」
真緒の手が震えてるのを見て静は可哀想に思った。
「あの人はめんどくさいのが嫌いなので…でも、めんどくさいの基準はその日によって変わります。イライラしてる時は気をつけた方がいいですね」
「全然参考にならない」
「一緒にいればわかる様になりますよ」
颯凛の取り扱い説明書があるならむしろ静がほしい。
颯凛とはそのときそのときの感覚で、やっていいことと、そうではないことを見分けなければいけない。
「分かった…」
「余裕があるなら後ろの準備をした方がいいですよ。今日は颯凛さん疲れてるので、鳴らさずに突っ込まれるかも」
「ひっ…」
静はローションとゴムを置いて今度こそは部屋から出た。
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