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小雪が降る中グランが家に帰ると、アパルトマンの前に誰かが座り込んでいるのが見えた。この寒いのに。近づいてみると見覚えのあるブロン・プラチネだった。
「エマ?」
「……ふ。男娼の名前なんて覚えてねーよな。いいよエマで」
「ちがったっけ。エマニュエルだろ」
エマは顔を上げてしげしげとグランを見た。グランも彼を見た。髪や服についた粉雪の粒が溶けて丸いしずくになり、きらきらと光っている。ずいぶん長いこといたらしい。
「いつからいた?どうした?」
「一時間くらい前かな……あんたに謝りたくて……」
餌付けした猫。仕方ないよな。俺が餌付けしちまったんだもの。
「家に入んな。凍えちまうだろ」
エマはふらふらと立ち上がって付いてきた。一階のじいさんが心配そうにエマを見た。グラン、その子ずっと待ってたんだよ。
「わかってるよ、大丈夫」
部屋の中も冷え切っている。裸電球を付けてストーブに火を入れる。
「メシは?食ってねえよなあ」
エマは少し震えていた。ペラペラの安っぽいコートだけではとてもしのげたものではない。グランはまずタオルを投げてやり、ベッドの上から毛布を取ってエマに放った。
「ごめん」
変わった子だなと思う。図々しいかと思えばものすごく気を遣って見せたりする。
「寒いんだろ。シャワー使うか?その間に部屋もあったまってるかな。もう水しか出ないかも知れないけど。水しか出ないようならお湯沸かすから」
コクンと頷いて、エマはシャワールームに入る。なんだか結局また面倒を見ているな。仕方がない。自分で手を出したことだ。この寒空で放り出すわけにもいかない。温かいスープを作り、卵とベーコンを混ぜてオムレットにする。まさか文句も言わないだろう。
タオルにくるまってエマが出てきて、今日はすぐに出してあったシャツを着る。そのまま毛布にも包まる。とんと温めたミルクを前に置いてやると、おずおずと白い手が伸びてきた。
「昼間はごめんよ。俺みたいなやつに絡まれたら嫌だったよな」
「……あー、そういうんじゃないんだ。ただ本当にいいんだ。俺が」
なんて言ったらいいんだろうな。どう言ったら伝わるんだろう。
「お前がそういうことを商売にしてるとかは関係ないんだ。ただのお節介だよ。だからお前が借りを作ったとか思う必要ないし、そんな風に思われると返って困るんだ。いいか?」
トントンと食い物を並べる。バゲットを切ったやつ。熱いシチュー、オムレット。
「食いな」
「そんなのってあんの?」
エマがぼそっと言った。
「ん?」
「親切にされたら何かしてやらないといけないんじゃねえの?俺は体以外なんも持ってねえからさ……」
「だから。さっきも言っただろ。俺のは俺の勝手なお節介さ。お前が望んだことでもねえだろ。お前がもしありがたいと思ったんなら、教えてやるよ、こっち見な」
エマは探るようにグランを見た。
「相手の目ぇ見て、メルシーボクーって言ったらいいのさ。そんだけだ」
「…メルシー…」
素直な子なんだな。ただ感覚がおかしくなってる。親切にされることに慣れてない。かわいそうと言えばかわいそうなガキ……。まあこの見た目でこの商売だ。どんな扱いを今までされてきたのか想像はつく。
エマはすぐに食器を空にすると、グランの分も台所に運んで片付けた。
「あのさ……頼みがあるんだけど……」
とても言いづらそうにエマが言った。
「なに」
「あの…俺、飾り窓の部屋、友達と共用で使わせてもらえることになったんだけど、部屋にシャワーがねえんだ。たまにでいいから使わせてもらえねえかな……金は払うよ」
街中ではずいぶんシャワーのついた家が増えてきていた。でもちょっと古いままになっている建物や、安い家ならまだバスタブしかなかったり、たらいでなんとかしろって所だったりする。あの古くからある安普請の売春宿では、まず望めないだろう。
「いいよ」
グランは自分でもすぐにいいよと言ったことに驚いた。なんとなく口をついて出てしまった。どうも自分はこの美少年に同情しているらしい。ほっとけねえんだな。乗り掛かった船というやつ……。
「でもお前くらい綺麗なら、そんなパトロンいそうだけどな。部屋当てがったり、飯食わせたりさ」
「きれいじゃねえよ。全然。どこ行っても厄介者さ。俺が女ならね、そんなこともあるのかも知れないけど、男じゃだめさ。俺、女の人抱くの嫌いだしな。面倒くさくて……」
そうか。男ばかりが買うわけじゃないんだな。誰からでもそういう扱いをされるわけだ。
「あんたがなってくれるといいんだけどね」
「はは。こんな貧乏なパトロンいねーだろ」
エマは初めてニコッと笑った。素晴らしく可愛かった。その夜も二人で眠ったが、今回はエマも何もしなかった。朝目が覚めるとまたエマがすっぽりと腕の中に収まっていて、グランの喉元に鼻先をつけて眠っている。温かい。人肌が心地良くて、しばらくそのままベッドでエマを抱いていた。抱く相手を買うやつの気持ちが少しだけわかった。
エマはそれから週一くらいの間隔でふらりと訪れるようになった。最初はアパルトマンの入り口で待っていたが、そのうち二階のグランの部屋の前で待っているか、一階のロビーでじいさんと話をしていることが多くなった。帰ってきたグランを見るとすっと付いて部屋に入ってくる。たまにリンゴやバゲットをいくつか持ってくることもある。金を置いて行こうとすることもあったけど、なんとなくそれは断った。エマはほとんどの場合はらぺこだったので、来た時は一緒に夕食を食べて一つのベッドで眠った。エマがくたくたで倒れ込むように眠ってしまうこともあったし、その逆もあった。
「どんな時に来んの?」
「ん、嫌な客に遭っちゃった時とか。気分転換したい時かな」
「転換できんの?」
「うん。すっかり忘れちまうね」
へえ。そんなもんかな。たかがシャワーでね。でもグランも、週に一度あるかないかのこの訪問を少し楽しみにしていた。このはすっぱな、擦れた目をした天使の顔を眺めながら夕食を取って眠ると、大抵のことは翌日には大したことじゃなくなっている。
「家には帰ってんの?」
「たまに……金を入れないと部屋まで来ちゃうから。でも大抵使わせてもらってる飾り窓の部屋で寝てるんだ」
「どんな部屋なの?俺入ったことないんだよな」
「ふふ、一回来てみれば?見せてやるよ。ベッド一個だけの狭い部屋だぜ」
「はは。行かねーよ。入っただけで身ぐるみ剥がされそうだ」
「失礼なやつだな」
軽口を叩けるようになった。エマもよく笑う。もう少し来てくれてもいいのになと思う。まあでも、うちにいるってことは商売を休んでるってことで、あまり頻回になったらエマも生活できなくなってしまう。エマは身体で稼いだ金の半分は部屋代で取られて、残った半分の半分は義理の親父さんに取られる。そもそも娼婦に比べて男娼を買う奴はあまり多くない。
俺が買ってやれればいいんだけどな。
ふと頭に浮かんだことに気付いてはっと打ち消す。望むべきは、エマが身体なんか売らずに生活できるようになることだ。どうすれば?どこか雇ってくれるところがあれば。でもとても今と同じくらい親父さんに渡して、さらにエマが生活できるくらいもらえるような仕事はない。いっそ家族と手を切ればと思うが、この街にいてそれは難しいだろう。
ある朝、いつもの通りエマの隣で目を覚ますと、勃起していた。これはままあることで、しばらくほったらかしていると治まるのだが、この日は間の悪いことにエマが覆いかぶさるようにうつ伏せに右半身をグランの体に載せていたので、エマの太もものあたり、右手のすぐそばにちょうどそれが当たっていた。エマの目が覚める前になんとかなってるといいなと思いながらそのまま横になっていると、エマの手がすっとそれを下から上になぞり上げた。
「!」
頭を起こしてエマの顔を見ると、エマは熱の篭った色違いの目でグランを見上げている。ぞくっとくるような扇情的な目。
「……わかってっから。生理現象さ。ただの……」
「ほっといたら治まるって……」
「任せろって……」
エマの手が服の中に滑り込む。
「……く」
本気で抵抗すればいい。こんな細身の少年なんて簡単に跳ね除けられる。最初に出会った日のように。でもなぜか動けない。自分の太ももにエマの脚が重なる。エマのものも勃っているのがわかる。エマの指が……どう動いているのか。握り込んでいるわけではないのに、不規則に色んなところに触れて、こんなに軽く触れられているだけなのに、確実にじりじりと追い詰められてしまう。根元から先まで。羽で撫でられるように。
「エマ……」
「いいよ、いって」
急にぎゅっと締め付けられる。ふっとその手が緩むのと一緒に、射精してしまった。エマがうまく手のひらにそれを受け止める。やってしまった。こんなつもりじゃなかった。謝ろうとしたその時、先にエマが口を開いた。
「……ごめん。わかってる。嫌だったよな。わかってる……」
エマが俯いてベッドに腰掛けて頭を抱えた。
「なんで……なんでお前が謝ってんだ」
かつてない射精感にクラクラしながら体を起こすと、エマが半ベソをかいているのがわかった。
「だってこんなの、グランはして欲しくないだろ……」
「……まあ。いやでも……すごいな。すげー気持ちよかった」
「……ほんと?」
「こんな言い方するとあれだけど、さすがって言うか……」
俯いたエマの耳まで赤くなっているのが見えた。
「い…嫌じゃないなら……またするけど」
「嫌じゃないけど、なんつーか……気分転換の時くらい仕事から離れたら…」
エマは、仕事じゃないから、と言った。
「エマ?」
「……ふ。男娼の名前なんて覚えてねーよな。いいよエマで」
「ちがったっけ。エマニュエルだろ」
エマは顔を上げてしげしげとグランを見た。グランも彼を見た。髪や服についた粉雪の粒が溶けて丸いしずくになり、きらきらと光っている。ずいぶん長いこといたらしい。
「いつからいた?どうした?」
「一時間くらい前かな……あんたに謝りたくて……」
餌付けした猫。仕方ないよな。俺が餌付けしちまったんだもの。
「家に入んな。凍えちまうだろ」
エマはふらふらと立ち上がって付いてきた。一階のじいさんが心配そうにエマを見た。グラン、その子ずっと待ってたんだよ。
「わかってるよ、大丈夫」
部屋の中も冷え切っている。裸電球を付けてストーブに火を入れる。
「メシは?食ってねえよなあ」
エマは少し震えていた。ペラペラの安っぽいコートだけではとてもしのげたものではない。グランはまずタオルを投げてやり、ベッドの上から毛布を取ってエマに放った。
「ごめん」
変わった子だなと思う。図々しいかと思えばものすごく気を遣って見せたりする。
「寒いんだろ。シャワー使うか?その間に部屋もあったまってるかな。もう水しか出ないかも知れないけど。水しか出ないようならお湯沸かすから」
コクンと頷いて、エマはシャワールームに入る。なんだか結局また面倒を見ているな。仕方がない。自分で手を出したことだ。この寒空で放り出すわけにもいかない。温かいスープを作り、卵とベーコンを混ぜてオムレットにする。まさか文句も言わないだろう。
タオルにくるまってエマが出てきて、今日はすぐに出してあったシャツを着る。そのまま毛布にも包まる。とんと温めたミルクを前に置いてやると、おずおずと白い手が伸びてきた。
「昼間はごめんよ。俺みたいなやつに絡まれたら嫌だったよな」
「……あー、そういうんじゃないんだ。ただ本当にいいんだ。俺が」
なんて言ったらいいんだろうな。どう言ったら伝わるんだろう。
「お前がそういうことを商売にしてるとかは関係ないんだ。ただのお節介だよ。だからお前が借りを作ったとか思う必要ないし、そんな風に思われると返って困るんだ。いいか?」
トントンと食い物を並べる。バゲットを切ったやつ。熱いシチュー、オムレット。
「食いな」
「そんなのってあんの?」
エマがぼそっと言った。
「ん?」
「親切にされたら何かしてやらないといけないんじゃねえの?俺は体以外なんも持ってねえからさ……」
「だから。さっきも言っただろ。俺のは俺の勝手なお節介さ。お前が望んだことでもねえだろ。お前がもしありがたいと思ったんなら、教えてやるよ、こっち見な」
エマは探るようにグランを見た。
「相手の目ぇ見て、メルシーボクーって言ったらいいのさ。そんだけだ」
「…メルシー…」
素直な子なんだな。ただ感覚がおかしくなってる。親切にされることに慣れてない。かわいそうと言えばかわいそうなガキ……。まあこの見た目でこの商売だ。どんな扱いを今までされてきたのか想像はつく。
エマはすぐに食器を空にすると、グランの分も台所に運んで片付けた。
「あのさ……頼みがあるんだけど……」
とても言いづらそうにエマが言った。
「なに」
「あの…俺、飾り窓の部屋、友達と共用で使わせてもらえることになったんだけど、部屋にシャワーがねえんだ。たまにでいいから使わせてもらえねえかな……金は払うよ」
街中ではずいぶんシャワーのついた家が増えてきていた。でもちょっと古いままになっている建物や、安い家ならまだバスタブしかなかったり、たらいでなんとかしろって所だったりする。あの古くからある安普請の売春宿では、まず望めないだろう。
「いいよ」
グランは自分でもすぐにいいよと言ったことに驚いた。なんとなく口をついて出てしまった。どうも自分はこの美少年に同情しているらしい。ほっとけねえんだな。乗り掛かった船というやつ……。
「でもお前くらい綺麗なら、そんなパトロンいそうだけどな。部屋当てがったり、飯食わせたりさ」
「きれいじゃねえよ。全然。どこ行っても厄介者さ。俺が女ならね、そんなこともあるのかも知れないけど、男じゃだめさ。俺、女の人抱くの嫌いだしな。面倒くさくて……」
そうか。男ばかりが買うわけじゃないんだな。誰からでもそういう扱いをされるわけだ。
「あんたがなってくれるといいんだけどね」
「はは。こんな貧乏なパトロンいねーだろ」
エマは初めてニコッと笑った。素晴らしく可愛かった。その夜も二人で眠ったが、今回はエマも何もしなかった。朝目が覚めるとまたエマがすっぽりと腕の中に収まっていて、グランの喉元に鼻先をつけて眠っている。温かい。人肌が心地良くて、しばらくそのままベッドでエマを抱いていた。抱く相手を買うやつの気持ちが少しだけわかった。
エマはそれから週一くらいの間隔でふらりと訪れるようになった。最初はアパルトマンの入り口で待っていたが、そのうち二階のグランの部屋の前で待っているか、一階のロビーでじいさんと話をしていることが多くなった。帰ってきたグランを見るとすっと付いて部屋に入ってくる。たまにリンゴやバゲットをいくつか持ってくることもある。金を置いて行こうとすることもあったけど、なんとなくそれは断った。エマはほとんどの場合はらぺこだったので、来た時は一緒に夕食を食べて一つのベッドで眠った。エマがくたくたで倒れ込むように眠ってしまうこともあったし、その逆もあった。
「どんな時に来んの?」
「ん、嫌な客に遭っちゃった時とか。気分転換したい時かな」
「転換できんの?」
「うん。すっかり忘れちまうね」
へえ。そんなもんかな。たかがシャワーでね。でもグランも、週に一度あるかないかのこの訪問を少し楽しみにしていた。このはすっぱな、擦れた目をした天使の顔を眺めながら夕食を取って眠ると、大抵のことは翌日には大したことじゃなくなっている。
「家には帰ってんの?」
「たまに……金を入れないと部屋まで来ちゃうから。でも大抵使わせてもらってる飾り窓の部屋で寝てるんだ」
「どんな部屋なの?俺入ったことないんだよな」
「ふふ、一回来てみれば?見せてやるよ。ベッド一個だけの狭い部屋だぜ」
「はは。行かねーよ。入っただけで身ぐるみ剥がされそうだ」
「失礼なやつだな」
軽口を叩けるようになった。エマもよく笑う。もう少し来てくれてもいいのになと思う。まあでも、うちにいるってことは商売を休んでるってことで、あまり頻回になったらエマも生活できなくなってしまう。エマは身体で稼いだ金の半分は部屋代で取られて、残った半分の半分は義理の親父さんに取られる。そもそも娼婦に比べて男娼を買う奴はあまり多くない。
俺が買ってやれればいいんだけどな。
ふと頭に浮かんだことに気付いてはっと打ち消す。望むべきは、エマが身体なんか売らずに生活できるようになることだ。どうすれば?どこか雇ってくれるところがあれば。でもとても今と同じくらい親父さんに渡して、さらにエマが生活できるくらいもらえるような仕事はない。いっそ家族と手を切ればと思うが、この街にいてそれは難しいだろう。
ある朝、いつもの通りエマの隣で目を覚ますと、勃起していた。これはままあることで、しばらくほったらかしていると治まるのだが、この日は間の悪いことにエマが覆いかぶさるようにうつ伏せに右半身をグランの体に載せていたので、エマの太もものあたり、右手のすぐそばにちょうどそれが当たっていた。エマの目が覚める前になんとかなってるといいなと思いながらそのまま横になっていると、エマの手がすっとそれを下から上になぞり上げた。
「!」
頭を起こしてエマの顔を見ると、エマは熱の篭った色違いの目でグランを見上げている。ぞくっとくるような扇情的な目。
「……わかってっから。生理現象さ。ただの……」
「ほっといたら治まるって……」
「任せろって……」
エマの手が服の中に滑り込む。
「……く」
本気で抵抗すればいい。こんな細身の少年なんて簡単に跳ね除けられる。最初に出会った日のように。でもなぜか動けない。自分の太ももにエマの脚が重なる。エマのものも勃っているのがわかる。エマの指が……どう動いているのか。握り込んでいるわけではないのに、不規則に色んなところに触れて、こんなに軽く触れられているだけなのに、確実にじりじりと追い詰められてしまう。根元から先まで。羽で撫でられるように。
「エマ……」
「いいよ、いって」
急にぎゅっと締め付けられる。ふっとその手が緩むのと一緒に、射精してしまった。エマがうまく手のひらにそれを受け止める。やってしまった。こんなつもりじゃなかった。謝ろうとしたその時、先にエマが口を開いた。
「……ごめん。わかってる。嫌だったよな。わかってる……」
エマが俯いてベッドに腰掛けて頭を抱えた。
「なんで……なんでお前が謝ってんだ」
かつてない射精感にクラクラしながら体を起こすと、エマが半ベソをかいているのがわかった。
「だってこんなの、グランはして欲しくないだろ……」
「……まあ。いやでも……すごいな。すげー気持ちよかった」
「……ほんと?」
「こんな言い方するとあれだけど、さすがって言うか……」
俯いたエマの耳まで赤くなっているのが見えた。
「い…嫌じゃないなら……またするけど」
「嫌じゃないけど、なんつーか……気分転換の時くらい仕事から離れたら…」
エマは、仕事じゃないから、と言った。
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