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デュトワイユ
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ダイゴンの領都を迂回して、シロたちは森の中から街を見下ろしていた。デュトワイユだ。カインが足を引きずりながらだったので、三日ほどかかった。シュトロウに背負われるのを断固拒否したからだ。彼はネリが触れるのも嫌がった。雨に降られたり、足場が悪かったりでかなり苦労した。もうできればやりたくない。
「やっとだな。でも正面から入るわけにいかない」
「様子もわからないしな」
二人はあの街でお尋ね者だ。衛兵が見張っていたらすぐに捕まるだろう。
「俺が行くよ」
シロは自然と買って出た。
「大丈夫そうならカラスに迎えに来させるから」
この三日で、カラスたちはリジンしなくてもついてくるし誘導もしてくれるのがわかった。言葉を交わしてなくてもわかっているんだ。シュトロウとカインは頷いて見送ってくれた。あの仲の悪い二人を二人だけにするのも気が引けたが仕方がない。
道々、ネリがついてきた。少し小さくなった感じがする。どうして?
「もしかしてカインを治したからか?」
ネリは相変わらず何も言わない。
「お前はすごいな。あんな怪我を」
考えてみれば、いきなり名人級のダンスなんかやって、ギシギシになった体もネリが触ったら楽になった。黙ってシロの体を治してくれていたんだ。たぶん。大きなエルフならそんなことができるのか?ネリが特別?本当に他の大きなエルフに会わないから全くわからない。
山を降りると、畑が広がり、やがて人々の家々が連なるようになってきた。まずはカインの家を探さなければならない。リジンしてカラスたちを呼ぶ。どこだ?たくさんのカラスが木に止まっている。
「カラス!」
「どのカラスだヨォーッ」
「クラブからきたカラスだよ」
名前でもつけておけばよかった。二羽のカラスがトットッと地面に降りてきた。
「お前たち、名前は?」
「カァーだ」
「カァーだ」
「なに?両方とも同じなのか?」
「違いがわからナァーいのカァー?」
「カァーだってバァー!」
何度も聞いて、どうやら一羽はナァーに近いことがわかった。
「カァーとナァーでいい?」
「ちょっとチガウけどォー、いいヨォー」
「いいヨォーッ」
カァーとナァーに赤い屋根の大きな家を探してもらう。それがカインの家だ。
「この街で、一番偉い人の家。他のカラスは知らないかな?」
「えらい人はわからナァーいガァー、ゴミが多い家はわかるゥー」
カラスについて行く。こいつらをキープしておいて本当に良かった。かなり歩いて、ポツポツと店が並ぶ商店街のすぐそば、閑静な住宅が並ぶ中の一軒に着いた。大きな家だ。呼び鈴を鳴らす。
「はい」
出てきたのはメイドのような、若くてエプロンのようなものをつけた女性だった。
「ロンド・オーガンさんはいますか?」
女性は困ったような顔をした。カインからまず父親のことを聞いてほしいと頼まれていた。
「どんなご用件でしょうか?旦那様は体調を崩されていて……」
「カインさんのことで、お話ししたいことがあります」
カインから預かった手紙を渡す。しばらく待たされて、家の中に通された。エントランスを通り、客間のような部屋の横を通り過ぎて、家族の個人的な部屋じゃないかと思われる一画に案内される。女性が細工が施された重厚なドアをノックすると、中からベルの音が聞こえた。重いドアが開かれた。
「旦那様は大きな声が出せませんので、近づいてお話ください」
部屋は寝室だった。大きな立派なベッドが真ん中にでんと置かれていて、恰幅の良い、ひどく顔色の悪い男性が横たわっていた。女性にベッドサイドの椅子を示される。
「このような姿で申し訳ない……あなたは?カインは今どこにいるかご存知ですか」
「俺は、シロと言います。カインさんとシュトロウと、クラブのギムから逃げて来ました」
一通り話す。カインとシュトロウと近くまで来ていること。カインは怪我をしている。ここの様子がわからないので、まずはシロが様子見に訪ねてきたこと。
「国王からの使いと兵士たちはまだこの屋敷を見張っている……そうだな、町外れに私が所有している麦畑と納屋がある。カインは場所を知っていると思うが、地図を持たせよう。そこに行きなさい。必要なものは届けさせる」
カインの父親は、シロにいくばくかの金と手書きの地図を渡した。
「生きていてくれて良かった」
そしてにっこりと笑った。
カァーに地図を咥えさせて飛ばす。地図を見れば二人はピンとくるだろう。シロはカァーが戻ってきたら二人がいる場所まで案内して貰えばいい。その間に少しデュトワイユの街を見て回った。埃っぽい街だ。シュトロウが鉱山の街だと言っていた。街を囲む山肌は剥き出しで、赤く削り取られている。ギムの街では市が所狭しと立ち並んでいたが、ここにはひとつもない。最初の街、クラブの牢屋に入れられたあの街で少し見た風景より閑散としている。野菜のようなものを売る店や、衣類を積んである店が少しあるだけだ。馬が繋がれている。
「やあ」
まだ左手のリジンが解けていなかったので、試しに話しかけてみる。
「やーあ」
馬が応える。通じた!
「お前は暇?」
「ひまぁー」
鼻をぴくぴくぴくと動かす。カインの足のことを考えると、馬に乗せてもらえればずいぶん楽になるはずだ。
「運んでほしい人がいるんだけど。誰に断ったらお前を借りられる?」
「んんーとね、お洋服のお店の旦那さん。いなかったらおかみさん」
「俺、乗馬ってしたことないんだよ。振り落とさないで乗せてくれる?」
「いーいよ。俺優しいから」
お店にはおかみさんがいたので、カインの父親から貰った金を少し渡して馬を借りた。
「鎧に足を乗せて、たてがみを握って乗ってね」
「こうかな」
馬本人に指導を受けながら、なんとか乗れた。ネリのことも乗せてやる。
「手綱をあんまり引っ張ったらやだよ。口がいたーいよ。少し走るけど、足に力を入れてね。でないとお尻が痛くなるよ」
馬は軽く走り出した。たしかにでんと座っているだけではかなり尻を鞍に打つような感じになる。難しい。でもやはり速い。徒歩で来た時とは雲泥の差で、山の麓に着いた。
「ナァー!カァーはどこだ?」
ナァーが大きな声で鳴くと、山の中からカラスの声がした。馬の鼻先を向ける。少し山に入ったところで、シュトロウとカインを見つけた。カインはシュトロウに肩を借りていた。
「馬!助かった」
ネリとシロが降りた馬の背に、シュトロウは心底嬉しそうな顔をして、カインを押し上げた。このまま歩きで行くのは無理だっただろう。思いつきだったが、馬に声をかけて良かった。一行は麦畑の広がる山裾のあぜ道を歩いた。
「親父はどうだった?」
「顔色がすごく悪かったよ。あんたが生きてて良かったって言ってた」
「そうか……心臓が悪くなっててな。心配させたくなかったんだが」
カインに親父さんからもらった金の余りを渡す。心配し合う父と子。よくわからない。母親からさえ心配された記憶がない。
「シュトロウの家は?」
カインが水を向ける。
「お前んちほど心配してないんじゃないか」
「……」
「後で何か連絡するさ」
やがて午後の日差しが傾きかけた頃、白いレンガ作りの納屋が見えた。結構大きい。納屋というよりは、簡素な家に見える。馬が繋がれている。
「あれだ」
ドアに手をかけると鍵は開いていて、中に先程、カインの家にいたメイドみたいな女の人がいた。
「マルセ」
「カイン様」
カインは馬から降りると、足を引きずりながらその女性を抱きしめた。
「お怪我を……」
「うん。折ってしまって」
マルセと呼ばれた女性は、土間の隅の木のベンチにカインを座らせると、すぐさま跪いてカインの足を見た。持ってきていた小箱から、薬草のようなものを出して傷に充てる。
「膿んできたら仰ってください。別な薬草を付けますから」
清潔そうな布で固定する。頭の方も同じように処置した。
そして彼女は土間の奥のキッチンストーブのようなものでスープを煮込み、パンと果物と干し肉を準備してくれた。森の中では木の実とシュトロウが獲ってきた小動物を味付けもなく焼いて食うくらいしかできなかったから、ものすごくありがたい。着替えもたくさん持ってきてくれていた。
「私は二日に一度は参ります。お洗濯物をお渡しくださいね……皆さんとりあえず今お着替えなさってください。お部屋は昔馬小屋だった所ですが、3部屋は一応、昼間にみんなで片付けてベッドを入れております」
マルセはてきぱきと食事を片付け、洗濯物を持って、シロがカインのために借りた馬と一緒に帰っていった。
「やっとだな。でも正面から入るわけにいかない」
「様子もわからないしな」
二人はあの街でお尋ね者だ。衛兵が見張っていたらすぐに捕まるだろう。
「俺が行くよ」
シロは自然と買って出た。
「大丈夫そうならカラスに迎えに来させるから」
この三日で、カラスたちはリジンしなくてもついてくるし誘導もしてくれるのがわかった。言葉を交わしてなくてもわかっているんだ。シュトロウとカインは頷いて見送ってくれた。あの仲の悪い二人を二人だけにするのも気が引けたが仕方がない。
道々、ネリがついてきた。少し小さくなった感じがする。どうして?
「もしかしてカインを治したからか?」
ネリは相変わらず何も言わない。
「お前はすごいな。あんな怪我を」
考えてみれば、いきなり名人級のダンスなんかやって、ギシギシになった体もネリが触ったら楽になった。黙ってシロの体を治してくれていたんだ。たぶん。大きなエルフならそんなことができるのか?ネリが特別?本当に他の大きなエルフに会わないから全くわからない。
山を降りると、畑が広がり、やがて人々の家々が連なるようになってきた。まずはカインの家を探さなければならない。リジンしてカラスたちを呼ぶ。どこだ?たくさんのカラスが木に止まっている。
「カラス!」
「どのカラスだヨォーッ」
「クラブからきたカラスだよ」
名前でもつけておけばよかった。二羽のカラスがトットッと地面に降りてきた。
「お前たち、名前は?」
「カァーだ」
「カァーだ」
「なに?両方とも同じなのか?」
「違いがわからナァーいのカァー?」
「カァーだってバァー!」
何度も聞いて、どうやら一羽はナァーに近いことがわかった。
「カァーとナァーでいい?」
「ちょっとチガウけどォー、いいヨォー」
「いいヨォーッ」
カァーとナァーに赤い屋根の大きな家を探してもらう。それがカインの家だ。
「この街で、一番偉い人の家。他のカラスは知らないかな?」
「えらい人はわからナァーいガァー、ゴミが多い家はわかるゥー」
カラスについて行く。こいつらをキープしておいて本当に良かった。かなり歩いて、ポツポツと店が並ぶ商店街のすぐそば、閑静な住宅が並ぶ中の一軒に着いた。大きな家だ。呼び鈴を鳴らす。
「はい」
出てきたのはメイドのような、若くてエプロンのようなものをつけた女性だった。
「ロンド・オーガンさんはいますか?」
女性は困ったような顔をした。カインからまず父親のことを聞いてほしいと頼まれていた。
「どんなご用件でしょうか?旦那様は体調を崩されていて……」
「カインさんのことで、お話ししたいことがあります」
カインから預かった手紙を渡す。しばらく待たされて、家の中に通された。エントランスを通り、客間のような部屋の横を通り過ぎて、家族の個人的な部屋じゃないかと思われる一画に案内される。女性が細工が施された重厚なドアをノックすると、中からベルの音が聞こえた。重いドアが開かれた。
「旦那様は大きな声が出せませんので、近づいてお話ください」
部屋は寝室だった。大きな立派なベッドが真ん中にでんと置かれていて、恰幅の良い、ひどく顔色の悪い男性が横たわっていた。女性にベッドサイドの椅子を示される。
「このような姿で申し訳ない……あなたは?カインは今どこにいるかご存知ですか」
「俺は、シロと言います。カインさんとシュトロウと、クラブのギムから逃げて来ました」
一通り話す。カインとシュトロウと近くまで来ていること。カインは怪我をしている。ここの様子がわからないので、まずはシロが様子見に訪ねてきたこと。
「国王からの使いと兵士たちはまだこの屋敷を見張っている……そうだな、町外れに私が所有している麦畑と納屋がある。カインは場所を知っていると思うが、地図を持たせよう。そこに行きなさい。必要なものは届けさせる」
カインの父親は、シロにいくばくかの金と手書きの地図を渡した。
「生きていてくれて良かった」
そしてにっこりと笑った。
カァーに地図を咥えさせて飛ばす。地図を見れば二人はピンとくるだろう。シロはカァーが戻ってきたら二人がいる場所まで案内して貰えばいい。その間に少しデュトワイユの街を見て回った。埃っぽい街だ。シュトロウが鉱山の街だと言っていた。街を囲む山肌は剥き出しで、赤く削り取られている。ギムの街では市が所狭しと立ち並んでいたが、ここにはひとつもない。最初の街、クラブの牢屋に入れられたあの街で少し見た風景より閑散としている。野菜のようなものを売る店や、衣類を積んである店が少しあるだけだ。馬が繋がれている。
「やあ」
まだ左手のリジンが解けていなかったので、試しに話しかけてみる。
「やーあ」
馬が応える。通じた!
「お前は暇?」
「ひまぁー」
鼻をぴくぴくぴくと動かす。カインの足のことを考えると、馬に乗せてもらえればずいぶん楽になるはずだ。
「運んでほしい人がいるんだけど。誰に断ったらお前を借りられる?」
「んんーとね、お洋服のお店の旦那さん。いなかったらおかみさん」
「俺、乗馬ってしたことないんだよ。振り落とさないで乗せてくれる?」
「いーいよ。俺優しいから」
お店にはおかみさんがいたので、カインの父親から貰った金を少し渡して馬を借りた。
「鎧に足を乗せて、たてがみを握って乗ってね」
「こうかな」
馬本人に指導を受けながら、なんとか乗れた。ネリのことも乗せてやる。
「手綱をあんまり引っ張ったらやだよ。口がいたーいよ。少し走るけど、足に力を入れてね。でないとお尻が痛くなるよ」
馬は軽く走り出した。たしかにでんと座っているだけではかなり尻を鞍に打つような感じになる。難しい。でもやはり速い。徒歩で来た時とは雲泥の差で、山の麓に着いた。
「ナァー!カァーはどこだ?」
ナァーが大きな声で鳴くと、山の中からカラスの声がした。馬の鼻先を向ける。少し山に入ったところで、シュトロウとカインを見つけた。カインはシュトロウに肩を借りていた。
「馬!助かった」
ネリとシロが降りた馬の背に、シュトロウは心底嬉しそうな顔をして、カインを押し上げた。このまま歩きで行くのは無理だっただろう。思いつきだったが、馬に声をかけて良かった。一行は麦畑の広がる山裾のあぜ道を歩いた。
「親父はどうだった?」
「顔色がすごく悪かったよ。あんたが生きてて良かったって言ってた」
「そうか……心臓が悪くなっててな。心配させたくなかったんだが」
カインに親父さんからもらった金の余りを渡す。心配し合う父と子。よくわからない。母親からさえ心配された記憶がない。
「シュトロウの家は?」
カインが水を向ける。
「お前んちほど心配してないんじゃないか」
「……」
「後で何か連絡するさ」
やがて午後の日差しが傾きかけた頃、白いレンガ作りの納屋が見えた。結構大きい。納屋というよりは、簡素な家に見える。馬が繋がれている。
「あれだ」
ドアに手をかけると鍵は開いていて、中に先程、カインの家にいたメイドみたいな女の人がいた。
「マルセ」
「カイン様」
カインは馬から降りると、足を引きずりながらその女性を抱きしめた。
「お怪我を……」
「うん。折ってしまって」
マルセと呼ばれた女性は、土間の隅の木のベンチにカインを座らせると、すぐさま跪いてカインの足を見た。持ってきていた小箱から、薬草のようなものを出して傷に充てる。
「膿んできたら仰ってください。別な薬草を付けますから」
清潔そうな布で固定する。頭の方も同じように処置した。
そして彼女は土間の奥のキッチンストーブのようなものでスープを煮込み、パンと果物と干し肉を準備してくれた。森の中では木の実とシュトロウが獲ってきた小動物を味付けもなく焼いて食うくらいしかできなかったから、ものすごくありがたい。着替えもたくさん持ってきてくれていた。
「私は二日に一度は参ります。お洗濯物をお渡しくださいね……皆さんとりあえず今お着替えなさってください。お部屋は昔馬小屋だった所ですが、3部屋は一応、昼間にみんなで片付けてベッドを入れております」
マルセはてきぱきと食事を片付け、洗濯物を持って、シロがカインのために借りた馬と一緒に帰っていった。
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