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迷惑なので異世界召喚はやめてください!って言っただろーが!
だが断る!って言ってんだろーが!
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目の前のTHE王子が頭を抱えてた。
「どうしてだ、なぜいつもお前なのだー!」
3度目にもなると召喚されてもめまいもしないのね。
「わたしこそ言いたいわよ!しょっちゅう呼びだすのやめてくれない?」
THE王子がじーっとわたしを見た。
「お前、何か魔術を使ってるのではあるまいな?」
「そんなもん使えるわけないじゃない。バカじゃないの?」
「それだけの魔力があって使えないわけがなかろう!」
「えー?」
話しながらわたしはじりじりと魔法陣から出た。
「助け、」
声を出すとほぼ同時に目の前に空間の裂け目みたいなのができた。
「帰るか?」
イケメン魔王。話しが早すぎ。相も変わらず部屋は阿鼻叫喚。でも今回は、THE王子がその場に踏みとどまってた。剣を構えてるけど剣先がブルブル震えてる。
「ま、ま、ま、魔王。そ、その者は、な、仲間なのか?」
「いや、会うのはこれで3度目だ」
わたしはウンウン頷きながら、ずっと疑問だったことを聞いた。
「ねえ、なんで魔王様を倒さなきゃいけないの?」
THE王子が震えつつも胸を張った。
「ま、魔王だからだ・・・」
声、しりすぼみだね。今度は魔王に聞いてみる。
「魔王様はこの国を侵略とかしてんの?」
「どっちかっつーと、こいつらがうちの領土に侵入してきてるぞ」
わたしはTHE王子をジト目で睨んだ。
「どういう事?」
THE王子が目をそらした。
「わたしを騙そうとしたわけ?」
THE王子のこめかみに汗がつたった。
「嘘ついて、か弱い乙女を戦わそうとしたってこと?」
THE王子が口笛を吹いてごまかそうとした。この世界じゃ口笛がスタンダードなの?
か弱い?って、魔王のつぶやきが聞こえた気がするけど、とりあえずスルーだ。
わたしは黙って発泡酒とビーフジャーキーを魔王に渡した。
「わたしって勇者らしいんだけど、魔術を使えたりする?」
魔王が値踏みするようにわたしを見た。
「ちょっと練習すりゃ大丈夫だな」
「今すぐ使いたかったら?」
「対象を見ながら詠唱すりゃいい」
「部屋中の人、全員なら?」
魔王がわたしの意図に気づいて口角を上げた。
「手伝ってやる」
THE王子は痩せ我慢が限界突破して、声も出せずに部屋の隅に張り付いた。
「ふふ。やられたら、やり返す。倍返しだ!」
わたしは部屋の中にいた全員、城の外にさらした。
魔王の領土を侵略しようとしたり、わたしを召喚したのはTHE王子の独断だったそうだ。王様は魔王とわたしに平身低頭して謝ったので許してやった。
「そろそろ帰るか?」
「対価が無いけどいいの?」
「悪い、最初に対価って言ったの、冗談だったんだ」
魔王がポリポリと頬をかいた。
「その割に2度目の時はビールにこだわってたよね?」
「純粋に美味かった。この世界には無いんだ」
「また待ちかまえてたみたいだけど、今回のはビールじゃないから味は違うよ」
前回はプレミアムビールだったからね。
「それだけじゃないし・・・」
ボソボソ言ってるけど、わたしはちゃんと聞きとった。
「ん?わたしに会いたかったんだったりして?」
魔王の顔が見る見る赤くなった。
「そっかー。じゃ、付き合う?」
急転直下で魔王が捨てられた仔犬になった。
「おれ、帰せるけど、召べない・・・」
「王子は召べるけど帰せないって言ってた」
「それはホントだ。あいつとおれの魔力は正反対だからな」
「なんか方法無いの?」
また魔王は顔を赤くしてそっぽを向いた。
「あるにはある」
「なによそれ。早く言ってよ」
「・・・」
「聞こえないよ」
「・・・」
「聞こえないってば」
「だから!おれと結婚すればお前は両方の魔術を使えるようになるから、行き来出来るようになる!」
「なんだ。じゃ、結婚しよ♡」
魔王がこれ以上ムリ!ってくらい赤くなって倒れた。
いやん。イケメンで初心なんて、美味しすぎる~。
わたしたちはすぐさま結婚した。わたしはあっちとこっちの世界を行ったり来たりするようになり、美味しいビールとおツマミを片手にいつまでも仲良く暮らしました。
めでたしめでたし。
では終わらない。
THE王子たち。魔王に頼んでお仕置してもらったわけなんだけどー。
全員スッポンポンにして、城の外に杭を立てて、それに縛り付けてさらしてやった!腹のたるんだオッサンたちは泣きながら謝ったけど知るもんかー。一番泣いてたのはTHE王子。体格に比べて粗チンだったわー。『おムコに行けない・・・』って泣いてた。いや、王子なんだから嫁をもらえよ。
一応、これからの付き合いを考えて王様にはビールをケースでプレゼントしといた。美味しかったってお礼状がきた。この世界、何かあった時はビールだね。
めでたしめでたし、かな?
「どうしてだ、なぜいつもお前なのだー!」
3度目にもなると召喚されてもめまいもしないのね。
「わたしこそ言いたいわよ!しょっちゅう呼びだすのやめてくれない?」
THE王子がじーっとわたしを見た。
「お前、何か魔術を使ってるのではあるまいな?」
「そんなもん使えるわけないじゃない。バカじゃないの?」
「それだけの魔力があって使えないわけがなかろう!」
「えー?」
話しながらわたしはじりじりと魔法陣から出た。
「助け、」
声を出すとほぼ同時に目の前に空間の裂け目みたいなのができた。
「帰るか?」
イケメン魔王。話しが早すぎ。相も変わらず部屋は阿鼻叫喚。でも今回は、THE王子がその場に踏みとどまってた。剣を構えてるけど剣先がブルブル震えてる。
「ま、ま、ま、魔王。そ、その者は、な、仲間なのか?」
「いや、会うのはこれで3度目だ」
わたしはウンウン頷きながら、ずっと疑問だったことを聞いた。
「ねえ、なんで魔王様を倒さなきゃいけないの?」
THE王子が震えつつも胸を張った。
「ま、魔王だからだ・・・」
声、しりすぼみだね。今度は魔王に聞いてみる。
「魔王様はこの国を侵略とかしてんの?」
「どっちかっつーと、こいつらがうちの領土に侵入してきてるぞ」
わたしはTHE王子をジト目で睨んだ。
「どういう事?」
THE王子が目をそらした。
「わたしを騙そうとしたわけ?」
THE王子のこめかみに汗がつたった。
「嘘ついて、か弱い乙女を戦わそうとしたってこと?」
THE王子が口笛を吹いてごまかそうとした。この世界じゃ口笛がスタンダードなの?
か弱い?って、魔王のつぶやきが聞こえた気がするけど、とりあえずスルーだ。
わたしは黙って発泡酒とビーフジャーキーを魔王に渡した。
「わたしって勇者らしいんだけど、魔術を使えたりする?」
魔王が値踏みするようにわたしを見た。
「ちょっと練習すりゃ大丈夫だな」
「今すぐ使いたかったら?」
「対象を見ながら詠唱すりゃいい」
「部屋中の人、全員なら?」
魔王がわたしの意図に気づいて口角を上げた。
「手伝ってやる」
THE王子は痩せ我慢が限界突破して、声も出せずに部屋の隅に張り付いた。
「ふふ。やられたら、やり返す。倍返しだ!」
わたしは部屋の中にいた全員、城の外にさらした。
魔王の領土を侵略しようとしたり、わたしを召喚したのはTHE王子の独断だったそうだ。王様は魔王とわたしに平身低頭して謝ったので許してやった。
「そろそろ帰るか?」
「対価が無いけどいいの?」
「悪い、最初に対価って言ったの、冗談だったんだ」
魔王がポリポリと頬をかいた。
「その割に2度目の時はビールにこだわってたよね?」
「純粋に美味かった。この世界には無いんだ」
「また待ちかまえてたみたいだけど、今回のはビールじゃないから味は違うよ」
前回はプレミアムビールだったからね。
「それだけじゃないし・・・」
ボソボソ言ってるけど、わたしはちゃんと聞きとった。
「ん?わたしに会いたかったんだったりして?」
魔王の顔が見る見る赤くなった。
「そっかー。じゃ、付き合う?」
急転直下で魔王が捨てられた仔犬になった。
「おれ、帰せるけど、召べない・・・」
「王子は召べるけど帰せないって言ってた」
「それはホントだ。あいつとおれの魔力は正反対だからな」
「なんか方法無いの?」
また魔王は顔を赤くしてそっぽを向いた。
「あるにはある」
「なによそれ。早く言ってよ」
「・・・」
「聞こえないよ」
「・・・」
「聞こえないってば」
「だから!おれと結婚すればお前は両方の魔術を使えるようになるから、行き来出来るようになる!」
「なんだ。じゃ、結婚しよ♡」
魔王がこれ以上ムリ!ってくらい赤くなって倒れた。
いやん。イケメンで初心なんて、美味しすぎる~。
わたしたちはすぐさま結婚した。わたしはあっちとこっちの世界を行ったり来たりするようになり、美味しいビールとおツマミを片手にいつまでも仲良く暮らしました。
めでたしめでたし。
では終わらない。
THE王子たち。魔王に頼んでお仕置してもらったわけなんだけどー。
全員スッポンポンにして、城の外に杭を立てて、それに縛り付けてさらしてやった!腹のたるんだオッサンたちは泣きながら謝ったけど知るもんかー。一番泣いてたのはTHE王子。体格に比べて粗チンだったわー。『おムコに行けない・・・』って泣いてた。いや、王子なんだから嫁をもらえよ。
一応、これからの付き合いを考えて王様にはビールをケースでプレゼントしといた。美味しかったってお礼状がきた。この世界、何かあった時はビールだね。
めでたしめでたし、かな?
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