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もしかして、尊敬された?
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僕は剣術の授業を見学に行った。さすが陸軍大将の息子。ブノワは群を抜いて上手い。ちょっと見蕩れた。僕を見つけたディオンがなぜか近寄って来る。
「アルフォンス先生がなぜここへ?」
イヤミな言い方だなぁ。確かに理科の先生に剣術の授業なんて関係ないけど。
「剣の音が懐かしくってね」
用意してた言い訳を言う。ディオンが悪いことを考えてる顔をして口を開いた。
「なら、少しお相手願えませんか?」
僕を打ち負かそうって考えてるのが丸わかりだよ?未来の宰相としてはまだまだだね。
「体が動くか分からないけど、それで良ければ」
僕は上着を脱いだ。授業用の模擬剣を借りる。ブノワも興味深そうにこちらを見てる。ディオンありがとう。おかげでブノワに僕を印象付けられる。
僕は剣を構えてディオンと向かいあった。ディオンから踏み込んでくる。適当に流してディオンの癖を見極めた。2、3合打ち合う。僕から踏み込んでディオンの剣を受けた。そのまま弾き飛ばす。ディオンが放心している。
僕は実験室で研究ばかりしてるわけではない。山に入って栽培してみたい植物を探したりもする。野生の獣に襲われたりすることもあるから、剣の鍛練は怠ってなかったりする。
「久しぶりに打ち合えて楽しかったよ。ありがとう」
まだ放心しているディオンに声をかける。ハッとしてディオンが僕を見た。人を見た目で判断しちゃいけないという教訓になったかな?
模擬剣を返そうとしたらブノワが寄ってきた。
「良ければ僕もお願いします」
「喜んで」
向かいあって構える。ディオンとの試合を見ていたので、ブノワは不用意に打ち込んでこない。軽く剣を振ってブノワの注意を引く。視線が反れた隙を狙って打ち込む。気づいて僕の剣を受け止める。ディオンと比べて反応が早い。当たり前か。次々と打ち込んでブノワを防戦一方に追い込む。敢えて引いて、たたらを踏んだ振りをする。そこを狙って打ち込んできたブノワをかわしてブノワの首に剣をあて寸止めする。ブノワの動きが止った。
「ま、参りました」
僕を見るブノワの視線が賞賛を帯びる。
「ぜひまた指導をお願いします!」
ブノワの好感度上げ、出来たかな?
「アルフォンス先生がなぜここへ?」
イヤミな言い方だなぁ。確かに理科の先生に剣術の授業なんて関係ないけど。
「剣の音が懐かしくってね」
用意してた言い訳を言う。ディオンが悪いことを考えてる顔をして口を開いた。
「なら、少しお相手願えませんか?」
僕を打ち負かそうって考えてるのが丸わかりだよ?未来の宰相としてはまだまだだね。
「体が動くか分からないけど、それで良ければ」
僕は上着を脱いだ。授業用の模擬剣を借りる。ブノワも興味深そうにこちらを見てる。ディオンありがとう。おかげでブノワに僕を印象付けられる。
僕は剣を構えてディオンと向かいあった。ディオンから踏み込んでくる。適当に流してディオンの癖を見極めた。2、3合打ち合う。僕から踏み込んでディオンの剣を受けた。そのまま弾き飛ばす。ディオンが放心している。
僕は実験室で研究ばかりしてるわけではない。山に入って栽培してみたい植物を探したりもする。野生の獣に襲われたりすることもあるから、剣の鍛練は怠ってなかったりする。
「久しぶりに打ち合えて楽しかったよ。ありがとう」
まだ放心しているディオンに声をかける。ハッとしてディオンが僕を見た。人を見た目で判断しちゃいけないという教訓になったかな?
模擬剣を返そうとしたらブノワが寄ってきた。
「良ければ僕もお願いします」
「喜んで」
向かいあって構える。ディオンとの試合を見ていたので、ブノワは不用意に打ち込んでこない。軽く剣を振ってブノワの注意を引く。視線が反れた隙を狙って打ち込む。気づいて僕の剣を受け止める。ディオンと比べて反応が早い。当たり前か。次々と打ち込んでブノワを防戦一方に追い込む。敢えて引いて、たたらを踏んだ振りをする。そこを狙って打ち込んできたブノワをかわしてブノワの首に剣をあて寸止めする。ブノワの動きが止った。
「ま、参りました」
僕を見るブノワの視線が賞賛を帯びる。
「ぜひまた指導をお願いします!」
ブノワの好感度上げ、出来たかな?
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