【完】BLゲームに転生したオレは鬼畜王子から逃げだしたい

たれぽんた

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ひゃくきゅう

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    いやー、権力ってすごいね。オレが無医村に引っ越した途端、その地域一帯の上下水道の整備が始まったよ。大きい道路も出来るんだって。病院が建つかもって噂まで流れてきたよ。なんかね、エラい人の別荘が建つんだって。水道工事や別荘建築で地域が潤ってるし、別荘で雇用する使用人は村の人限定なんだって。て言うか、閣下が何かしてくれるだろうとは思ってたけど、国ぐるみでってどーゆーことー!

    『クラウス君のおかげで辺境の状況が分かって助かるよ』

    陛下、そういう調査はご自分の文官にお命じください。

    『そこの近くに温泉が沸いたんですって。せっかくだから観光地にしましょう』

    そういう理由で道路を作るのは賛成です王妃様。

『お前の所になら家が必要だろう』

    うん、閣下の言うことは分かる。ってサイズじゃないけど。まあ、その分、働き口が増えるのはいいことだし。

    「お式まであまり時間がありません。お肌のために早寝早起き、バランスのとれた食事は必須です」
そうですね、お式のために・・・。あ、肉声だ。
「聞いてらっしゃいますか?」
「はい、聞いてます」
すみません、聞いてませんでした。

    結婚式は、晩餐会の時に3ヶ月後って決まった。閣下はもっと早くしたかったみたいだけどCEO閣下のスケジュールが立て込んでるんだからしょうがないよね。オレとしては結婚式なんてしたくないんだけど。御家族(主に閣下)の圧に負けた。何がなんでも衣装を間に合わせる!って鬼気迫る様子のエレオノーラさんが怖かった。
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