【完】BLゲームに転生したオレは鬼畜王子から逃げだしたい

たれぽんた

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きゅうじゅうきゅう

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    「一つ伺ってもよろしいでしょうか」
『殿下』がオレに目を向けた。
「コンラート様がそこまでして欲してらっしゃるものとは、いったいなんなのでしょうか?」
『殿下』がキョトンとしてオレを見た。なんだよ、カワイイぢゃないか。
「何を言っている?お前のことだ」
当たり前のように言われた。


    なんだとー!?なんだとー!?なんだとー!?なんだとー!?


    心の中で叫びがこだました。

    出会った瞬間から執着されてたのー?
    マ、マジで?
    ヤダー!
    怖すぎるー!
    そのために最高経営責任者CEOにまでなっちゃうとかって、レベチってやつ?
    小さい時はただ慕ってくれてるだけだと思ってたのにー!
    オレは聞きたくないけど聞かなきゃいけないことをビクビクしながら聞いた。
「なぜ、私をそのように思われたのですか?」
「何故なのだろうな。自分でも分からない」
『殿下』はコーヒーに視線を落としカップを握った。
「分からないのだよ」
執着に理由なんていらないのか?理由の無い執着なんて一番ヤバくないか?
「だが、エレオノーラは分かると言う。だから私がすべきことを教えてくれるが、抽象的過ぎる。私の行動は見当違いで呆れると言う」
握ったカップを口許まで持ち上げる。
「だが理由は分からずとも言えることはある」
『殿下』はコーヒーを飲み、またオレを見た。
「天使を手に入れたい・・・」
心の中で『殿下』から100メートルくらい飛び逃げた。欲しいって・・・精神的に?それとも物理的に?ハッピーエンドと数々のバッドエンドがオレの頭をよぎる。今の『殿下』は鬼畜君ではない。ないけどー。やっぱり怖いものは怖い!なら本人に自分の行動の理由を解明してもらう?『殿下』に自分自身の深層心理を探らせるべく、オレは医師として『殿下』に質問をすることにした。
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