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ごじゅうはち

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    「いやー、こんなに早く再会できるとは、さすがに思ってなかったよ。僕のプレゼントが役にたって良かったのか悪かったのか」
アルフォンスはニヤニヤしながらオレを迎えてくれた。
「楽しんでもらえて何よりだよ」
オレは仏頂面で答えた。助けになったのは間違いないから複雑だ。王家の傍流のアルフォンスは、色々なところに伝手がある。
「で、これからどうするんだ?」
「国へ帰ろうと思ってる」
アルフォンスが目をみはった。
「何でまたそんなことを?」
「木を隠すなら森の中。オレが一番目立たないのは、我が国だ」
アルフォンスがブッと吹き出した。
「灯台もと暗しってことか。で、僕は何をしたらいい?」
「オレを我が国へ行く人に紹介してもらいたい。馬車の中をあらためられないくらいの人を」
「了解。ちょっと待ってもらうと思うけど、アテがある」
アルフォンスのニヤニヤ笑いが深くなった。
「来月、王太子と悪役令嬢が新婚旅行に行く。君の国にも行くから紛れ込ませてもらうよ」
王族から逃げるなら王族を使おうなんて言って笑うアルフォンスに、オレは心底呆れながら大笑いした。
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