【完】BLゲームに転生したオレは鬼畜王子から逃げだしたい

たれぽんた

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よんじゅうよん

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    この3年で体力は付いたはず。なのに護衛さんにあっさり捕まった。何で殿下がここにいるのー?

    部屋に連れ戻されて、殿下の向かいに座らされた。何かテーブルがグレードアップしてない?テーブルクロスがかかってるからそう見えるの?あ、椅子が違うよ。殿下の持つティーカップも見るからに高そう。侍女さんがおかわりを注いでいる。間違いなくオレの部屋には置いて無い物だ。オレの部屋がオレの部屋じゃなくなってるね、うん。殿下がカップをソーサーに置いた。
「なぜ、黙って消えた?」
監禁陵辱コースがイヤだったからですー。とは言えない。
「あのアルフォンスという男か?」
改めて思うけど、なんでオレの相手は男限定なの?
「違います。単に、他の国を見てみたくなっただけです」
「それを信じるとでも?まあ、確かに色んな国へ行っていたな。アルフォンスを守るためか?」
えっ?全部調べ済み?だからー、その執着が怖いんだってばー。
「なぜアルフォンスにこだわるか存じかねますが、彼は研究室の仲間以上の関係ではありません」
「留学期間が重なったのは3日間。その後2年間没交渉。それなのになぜ頼った?」
殿下ー、マジで怖いですー!
「偶然です。お話はそれだけでしょうか?」
「私の気持ちを受け入れたのではなかったのか?」
「そのような事はありません」
殿下の顔が辛そうに歪む。
「あの時、私は『いいのか?』と聞いた」
「殿下のお言葉に、私は肯定も否定も致してはおりませんが?」
そう、勘違いさせるためにキスをした。それだけ。
「ではなぜ抱かれた?」
「殿下がそれをお望みだったからです」
もう勘弁してー!自分の言葉でオレのライフはゼロどころかマイナスだよー。
立ち上がった殿下が、テーブルを回ってオレの横に立った。オレの腕を掴む。
「なら、また望んでやる」
いつの間にか、部屋にはオレと殿下だけになっていた。
ひいー!
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