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さんじゅうはち
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殿下がオレの体を清めてくれる。そっとソファに横たえられた。上掛けをかけられる。メイドを呼ぶ声がする。殿下が湯を使ってる間にメイドがベッドを整えに来た。殿下は湯から戻ると、オレをベッドに横たえた。しばらくすると、殿下の寝息が聞こえだした。
そーっと、そーっと、ベッドから抜け出す。明日、研究室に持って行く物を持ち、部屋を出た。外にいる護衛さんに口の前に指を立てて見せる。小さな声で話しかけた。
「明日は早く出ますので、今夜は客間で休みます」
無言で頷く護衛さん。足音を忍ばせて客間に向かった。途中ですれ違った侍従さんに、早朝に馬車を出してもらいたい旨の伝言を頼む。客間に戻ったオレは、明日のための準備を始めた。
そしてオレは、殿下の前から姿を消した。
そーっと、そーっと、ベッドから抜け出す。明日、研究室に持って行く物を持ち、部屋を出た。外にいる護衛さんに口の前に指を立てて見せる。小さな声で話しかけた。
「明日は早く出ますので、今夜は客間で休みます」
無言で頷く護衛さん。足音を忍ばせて客間に向かった。途中ですれ違った侍従さんに、早朝に馬車を出してもらいたい旨の伝言を頼む。客間に戻ったオレは、明日のための準備を始めた。
そしてオレは、殿下の前から姿を消した。
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