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さんじゅうに
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「髪が伸びたな」
相変わらず嬉しそうに髪を拭いてくれる殿下。オレ専用石鹸は、頭の先からつま先までサラッサラのトゥルットゥルのツヤッツヤにしてくれる。香りもオレ好みだ。そこまで把握されてるのが怖い・・・
「そろそろ、少し切ってもよろしいでしょうか」
「ダメだ」
即答かよ!
殿下がトン!と俺の肩を突いた。ベッドに押し倒される。
「シーツの上に広がる、クラウスの髪が好きだ」
顔が赤くなるのが分かる。オレに覆いかぶさりながら髪を一房すくい取り、キスを落とされる。しょっちゅうされてるのに、今日はことさら心臓が跳ねた。顎を取られ、口づけられる。殿下の舌が忍び込み、オレの口腔を蹂躙する。考えるより先に殿下の背中に腕を回していた。そんな自分の行動に自分でびっくりする。慌てて腕を離そうとすると、「離すな」と、声がかかる。
「珍しいな。私に挿れられる気になったか?」
「なってません」
嘘をつく。殿下が小さく嘆息した。
「なら煽るな」
自分の気持ちを認めてしまったから。殿下の気持ちに応えたくなってしまう。今からこれじゃ、あと1年がキツいな・・・自嘲に顔が歪んだ。オレの表情を殿下が誤解した。
「それほど、イヤなのか?」
イヤじゃないから困ってるのー!いっそイヤがって監禁してもらう?それはダメだとオレの冷静な部分が否定する。何の為に留学してるのだ?と。
「いえ、肩の痛みに気を取られました」
暗に夕べ殿下が付けた噛み跡を批判する。珍しく殿下が目をそらした。少しは反省しろ。マジで痛いんだよ!あー、シリアスになりきれないわー、オレ。色気ダダ漏れのくせに殿下ってば可愛いんだよ。前世の時は知らなかったショタ殿下を可愛いって思ったのを引っ張ってるねー。これならあと1年、頑張れちゃうね。うん。
相変わらず嬉しそうに髪を拭いてくれる殿下。オレ専用石鹸は、頭の先からつま先までサラッサラのトゥルットゥルのツヤッツヤにしてくれる。香りもオレ好みだ。そこまで把握されてるのが怖い・・・
「そろそろ、少し切ってもよろしいでしょうか」
「ダメだ」
即答かよ!
殿下がトン!と俺の肩を突いた。ベッドに押し倒される。
「シーツの上に広がる、クラウスの髪が好きだ」
顔が赤くなるのが分かる。オレに覆いかぶさりながら髪を一房すくい取り、キスを落とされる。しょっちゅうされてるのに、今日はことさら心臓が跳ねた。顎を取られ、口づけられる。殿下の舌が忍び込み、オレの口腔を蹂躙する。考えるより先に殿下の背中に腕を回していた。そんな自分の行動に自分でびっくりする。慌てて腕を離そうとすると、「離すな」と、声がかかる。
「珍しいな。私に挿れられる気になったか?」
「なってません」
嘘をつく。殿下が小さく嘆息した。
「なら煽るな」
自分の気持ちを認めてしまったから。殿下の気持ちに応えたくなってしまう。今からこれじゃ、あと1年がキツいな・・・自嘲に顔が歪んだ。オレの表情を殿下が誤解した。
「それほど、イヤなのか?」
イヤじゃないから困ってるのー!いっそイヤがって監禁してもらう?それはダメだとオレの冷静な部分が否定する。何の為に留学してるのだ?と。
「いえ、肩の痛みに気を取られました」
暗に夕べ殿下が付けた噛み跡を批判する。珍しく殿下が目をそらした。少しは反省しろ。マジで痛いんだよ!あー、シリアスになりきれないわー、オレ。色気ダダ漏れのくせに殿下ってば可愛いんだよ。前世の時は知らなかったショタ殿下を可愛いって思ったのを引っ張ってるねー。これならあと1年、頑張れちゃうね。うん。
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