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にじゅうろく
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初日から研究室はハードだった。やはり隣国の教育レベルは高い。それに触発されてつい頑張ってしまった!
殿下が言ったとおり、外に出たら馬車が待っていた。
「遅くなって申し訳ありません」
頭を下げたオレに、御者さんは慌てて手を振る。
「殿下のご指示ですから、クラウス様はお気になさらないでください」
「歩いて帰れない距離ではないのですが・・・」
「土地勘の無い場所ですから、殿下のご心配も分かります。クラウス様に何かあったら、私が殿下にどんな目にあわされるか・・・」
後半何言ってるか聞き取れなかったけど、御者さんいい人だー。殿下、ちゃんと残業手当出してあげてね。
昨日の宣言通り、殿下は風呂から出るオレをベッドで待ち構えていた。しかもタオル持参だ。タイミング良すぎない?どこかに監視カメラでも付いてる?
「早く座れ」
うっ!満面の笑顔は破壊兵器です殿下ー!
楽しそうにオレの髪を拭く殿下に気が付かれないよう、小さくため息を吐く。何で殿下はオレにこんなに執着するんだろう。これだけ顔をあわせてたら、もうオレを天使なんて思わないだろうに。
「クラウスに合わせて作らせた石鹸だ。髪の手触りが少し良くなったな」
なんか今、聞き捨てならない言葉が聞こえましたよ?旅行中も同じ香りだったから、石鹸まで王家御用達を持ち歩いてる?って思ってたんだけど。オレ専用?キレイに拭いた髪をすくい取り、オレを見ながら殿下がそれにキスを落とす。い、色気ダダ漏れー!竦むオレの両頬に手を伸ばし、殿下の唇が重なってきた。顔の角度を変え、何度も触れられる。
はっ!固まってる場合じゃないぞオレ!でも動けない。オレから離れた殿下がニヤリとする。
「今日はここまでにしてやろう」
こ、ここまでって。どこまで行く気なのー!
殿下が言ったとおり、外に出たら馬車が待っていた。
「遅くなって申し訳ありません」
頭を下げたオレに、御者さんは慌てて手を振る。
「殿下のご指示ですから、クラウス様はお気になさらないでください」
「歩いて帰れない距離ではないのですが・・・」
「土地勘の無い場所ですから、殿下のご心配も分かります。クラウス様に何かあったら、私が殿下にどんな目にあわされるか・・・」
後半何言ってるか聞き取れなかったけど、御者さんいい人だー。殿下、ちゃんと残業手当出してあげてね。
昨日の宣言通り、殿下は風呂から出るオレをベッドで待ち構えていた。しかもタオル持参だ。タイミング良すぎない?どこかに監視カメラでも付いてる?
「早く座れ」
うっ!満面の笑顔は破壊兵器です殿下ー!
楽しそうにオレの髪を拭く殿下に気が付かれないよう、小さくため息を吐く。何で殿下はオレにこんなに執着するんだろう。これだけ顔をあわせてたら、もうオレを天使なんて思わないだろうに。
「クラウスに合わせて作らせた石鹸だ。髪の手触りが少し良くなったな」
なんか今、聞き捨てならない言葉が聞こえましたよ?旅行中も同じ香りだったから、石鹸まで王家御用達を持ち歩いてる?って思ってたんだけど。オレ専用?キレイに拭いた髪をすくい取り、オレを見ながら殿下がそれにキスを落とす。い、色気ダダ漏れー!竦むオレの両頬に手を伸ばし、殿下の唇が重なってきた。顔の角度を変え、何度も触れられる。
はっ!固まってる場合じゃないぞオレ!でも動けない。オレから離れた殿下がニヤリとする。
「今日はここまでにしてやろう」
こ、ここまでって。どこまで行く気なのー!
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