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第5話:選択
2.希望の星
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「あ、え、えっと、小河裕祐です。」
るいや藤原君から紹介された彼はそう言った。ん?なんか名前聞いたことあるような…。気のせいか。
「ゆう君、今なんでも部に入るかどうか悩んでて、話を聞けたらって思ったんだけど…。宮村君がいた方が良さそうなら、出直すよ?」
藤原君はそう言った。
「ああ、なら宏生が宮村にそのこと伝えるから、放課後君たちの教室で待っとけばいいよ。」
原口は勝手にそう言った。
「え?」
「いいから、お前は黙ってろ。」
原口は俺に小声でそう言った。いや、おかしいだろ。何勝手に決めてるんだよ!
「それじゃ大変じゃない?僕たちが部室に行くよ。」
「いいの。宮村からそう言うように言われてるらしいから。宏生が。」
藤原君に原口はそう言った。言われてないんだけど、そんなこと!
「なら、放課後教室で待ってるよ。」
「あ、そろそろ行かないとヤバそう!行くよ、2人とも!」
るいがそう言うと、るいたち3人は去っていった。るいと藤原君は去り際に手を振ってきたので、俺は手を振り返した。
「ふう。」
原口は、3人が去って安心したのかそう言った。
「おい!何勝手なこと言ってんだよ!」
「何言ってんだよ。お前のためだぞ。」
「どこが!?」
「お前、この状況わかってる?」
原口はそう言った。
「…どういうこと?」
「ここには、なんでも部の部員はお前しかいない。ということは、残り1人の部員の希望の星を見つけたのはお前だけ。」
「それがどうしたんだよ。」
「その希望の星のことを伝えるか伝えないかはお前次第。」
原口はそう言った。何が言いたいんだ。
「伝えるに決まってるだろ。」
「『伝える』を選択するってことは、お前もなんでも部に入ることでいいんだな?」
「え…。」
「約束ちゃんと思い出せ。なんで俺がお前と宮村の約束覚えてんだよ。」
原口はそう言った。そうか、5人目見つけたら俺は正式な部員になっちゃうから…。
「つまり、『伝える』を選択すると、お前はなんでも部に入る、『伝えない』を選択すると、お前はなんでも部に入らないっていう選択ができるんだよ。」
原口はそう言った。
「…。」
「とにかく、伝えるか伝えないかよく考えろ。じゃ。」
原口が何かに気づいたように見えた後、原口はそう言って前を向いた。
「ひろきー!まだチャイム鳴ってないよね?」
そう俺の後ろから話しかけてきたのはそーいちだった。
「う、うん。」
「よかったー。もう弁当はあとで食べよ。」
そーいちはそう言って、席についた。
「…ひろき、なんかあった?」
そーいちは俺の顔を見てそう言った。
「え、何も。」
俺はそう言った。嘘だけど。
「…そう。」
そーいちはそう言った。
るいや藤原君から紹介された彼はそう言った。ん?なんか名前聞いたことあるような…。気のせいか。
「ゆう君、今なんでも部に入るかどうか悩んでて、話を聞けたらって思ったんだけど…。宮村君がいた方が良さそうなら、出直すよ?」
藤原君はそう言った。
「ああ、なら宏生が宮村にそのこと伝えるから、放課後君たちの教室で待っとけばいいよ。」
原口は勝手にそう言った。
「え?」
「いいから、お前は黙ってろ。」
原口は俺に小声でそう言った。いや、おかしいだろ。何勝手に決めてるんだよ!
「それじゃ大変じゃない?僕たちが部室に行くよ。」
「いいの。宮村からそう言うように言われてるらしいから。宏生が。」
藤原君に原口はそう言った。言われてないんだけど、そんなこと!
「なら、放課後教室で待ってるよ。」
「あ、そろそろ行かないとヤバそう!行くよ、2人とも!」
るいがそう言うと、るいたち3人は去っていった。るいと藤原君は去り際に手を振ってきたので、俺は手を振り返した。
「ふう。」
原口は、3人が去って安心したのかそう言った。
「おい!何勝手なこと言ってんだよ!」
「何言ってんだよ。お前のためだぞ。」
「どこが!?」
「お前、この状況わかってる?」
原口はそう言った。
「…どういうこと?」
「ここには、なんでも部の部員はお前しかいない。ということは、残り1人の部員の希望の星を見つけたのはお前だけ。」
「それがどうしたんだよ。」
「その希望の星のことを伝えるか伝えないかはお前次第。」
原口はそう言った。何が言いたいんだ。
「伝えるに決まってるだろ。」
「『伝える』を選択するってことは、お前もなんでも部に入ることでいいんだな?」
「え…。」
「約束ちゃんと思い出せ。なんで俺がお前と宮村の約束覚えてんだよ。」
原口はそう言った。そうか、5人目見つけたら俺は正式な部員になっちゃうから…。
「つまり、『伝える』を選択すると、お前はなんでも部に入る、『伝えない』を選択すると、お前はなんでも部に入らないっていう選択ができるんだよ。」
原口はそう言った。
「…。」
「とにかく、伝えるか伝えないかよく考えろ。じゃ。」
原口が何かに気づいたように見えた後、原口はそう言って前を向いた。
「ひろきー!まだチャイム鳴ってないよね?」
そう俺の後ろから話しかけてきたのはそーいちだった。
「う、うん。」
「よかったー。もう弁当はあとで食べよ。」
そーいちはそう言って、席についた。
「…ひろき、なんかあった?」
そーいちは俺の顔を見てそう言った。
「え、何も。」
俺はそう言った。嘘だけど。
「…そう。」
そーいちはそう言った。
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