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第3話:佐野昌志は知っている
4.弟子
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放課後。
俺はるいから噂を聞いた後、部室に向かっていた。もしかしたら、そーいちと今野君がチラシ配ってて部室開いてる可能性あるし。部室に誰もいなかったら、誰かに貴重品取られるかもしれないから早く向かわないと。あと、昌志呼び出さないと。あいつに聞きたいことが山ほどある。とりあえず、メール送っとけば大丈夫だろう。
そんなことを考えながら歩いてると部室に着き、ドアを開けると嘉瀬君がいた。
「あれ、嘉瀬君?」
俺はそう言った。
「あ、盛山先輩。こんにちは。」
「こ、こんにちは。」
「宮村先輩となぎさ君はチラシ配りに行きましたよ。」
「そうなんだ。…え?なんでいるの?」
俺は嘉瀬君にそう聞いた。すると、嘉瀬君はため息をついて
「やっぱり、なぎさ君から何も聞いてないんですね。」
と言った。
「ごめん。」
「謝ることないですよ!なぎさ君が悪いんですから。宮村先輩も知らなかったし、言うの忘れてたんでしょうね。」
「えっと…?」
「僕、なんでも部に入ることにしました!」
嘉瀬君はそう言った。
「…え!?そうなの!?」
俺は驚いてそう言った。
「はい。そのようなことを昨日の深夜…というか今日の1時ごろになぎさ君にメールで送ったんですけどね。」
「あ、そうなんだ。」
「なぎさ君、『本当!?ありがとう!先輩たちにも言っとくね!』ってメールで来たのにも関わらず、言ってなかったなんて。さっきそのこと言ったら、『眠かったから夢だと思ってた。』って言ってたんですよ!」
嘉瀬君はそう言った。
「…あ、でも、無理して入部してくれたとかじゃないよね?その、誰かに言われて仕方なくとかじゃなくて。」
俺はそう言った。あいつがそんなことしないと思うけど、もしかしたら昌志が何かたくらんでで入らせたとかかもしれないし。
「そんなことないですよ?…もしかして、僕が佐野先輩の元弟子だからですか?」
嘉瀬君はそう言った。
「…え、え?」
「どうしました?」
困惑してる俺を見て、嘉瀬君はそう言った。
「嘉瀬君って、昌志の弟子だったの…?」
てかまず、弟子ってどゆこと!?あいつの弟子になって何するの!?
「知らないであんなこと聞いたんですか!?」
嘉瀬君はそう言った。
「俺は単純に、昌志にとって生徒会の後輩だろうから、信頼とかそういうのあると思って昌志が嘉瀬君に頼んで、嘉瀬君からなんでも部の情報を仕入れようとしたのかと…。俺の勝手な思い込みなんだけど。」
「ああ、なるほど…。そんなことないので大丈夫ですよ。僕の意志で決めたことです。」
嘉瀬君はそう言った。
「そっか。それなら良かった。」
俺はそう言った。無理矢理に入部とかさせるわけにいかないもんな。…今俺がされてるんだけど。
「でも、まさか佐野先輩の弟子だったこと知らなかったなんて。」
「え?」
「佐野先輩と昨日話したんですけど、盛山先輩のことを仲のいい友達だって言ってて、その後『あいつには僕の知ってること全て話してる。』って言ってましたよ。」
「は?」
嘉瀬君が言ったことに対して俺は思わずそう発してしまった。あいつ、平気で嘘ついてるじゃねーか!
「羨ましいです、僕もそんな関係の弟子が良かったです。」
「あー、うん。あのね…」
「あ、あと『僕が彼に話したいことある時、彼から僕の方に来てくれるんだよね。放送室にわざわざ。すごいよね、なんとなくそろそろ来てくれる気がするんだ。』みたいなことも言ってましたよ!」
嘉瀬君は俺が言おうとしたことを遮ってそう言った。…あれ、もしかしてあいつ超遠回しに俺を呼んでないか!?
「ごめん、嘉瀬君。俺、あいつ連れてくるわ!」
「え、今からですか!?」
「うん、なんとなく行かないといけない気がするんだよね!」
俺は嘉瀬君にそう言って部室を出た。昌志、今回聞きたいことだらけだからな!
俺はるいから噂を聞いた後、部室に向かっていた。もしかしたら、そーいちと今野君がチラシ配ってて部室開いてる可能性あるし。部室に誰もいなかったら、誰かに貴重品取られるかもしれないから早く向かわないと。あと、昌志呼び出さないと。あいつに聞きたいことが山ほどある。とりあえず、メール送っとけば大丈夫だろう。
そんなことを考えながら歩いてると部室に着き、ドアを開けると嘉瀬君がいた。
「あれ、嘉瀬君?」
俺はそう言った。
「あ、盛山先輩。こんにちは。」
「こ、こんにちは。」
「宮村先輩となぎさ君はチラシ配りに行きましたよ。」
「そうなんだ。…え?なんでいるの?」
俺は嘉瀬君にそう聞いた。すると、嘉瀬君はため息をついて
「やっぱり、なぎさ君から何も聞いてないんですね。」
と言った。
「ごめん。」
「謝ることないですよ!なぎさ君が悪いんですから。宮村先輩も知らなかったし、言うの忘れてたんでしょうね。」
「えっと…?」
「僕、なんでも部に入ることにしました!」
嘉瀬君はそう言った。
「…え!?そうなの!?」
俺は驚いてそう言った。
「はい。そのようなことを昨日の深夜…というか今日の1時ごろになぎさ君にメールで送ったんですけどね。」
「あ、そうなんだ。」
「なぎさ君、『本当!?ありがとう!先輩たちにも言っとくね!』ってメールで来たのにも関わらず、言ってなかったなんて。さっきそのこと言ったら、『眠かったから夢だと思ってた。』って言ってたんですよ!」
嘉瀬君はそう言った。
「…あ、でも、無理して入部してくれたとかじゃないよね?その、誰かに言われて仕方なくとかじゃなくて。」
俺はそう言った。あいつがそんなことしないと思うけど、もしかしたら昌志が何かたくらんでで入らせたとかかもしれないし。
「そんなことないですよ?…もしかして、僕が佐野先輩の元弟子だからですか?」
嘉瀬君はそう言った。
「…え、え?」
「どうしました?」
困惑してる俺を見て、嘉瀬君はそう言った。
「嘉瀬君って、昌志の弟子だったの…?」
てかまず、弟子ってどゆこと!?あいつの弟子になって何するの!?
「知らないであんなこと聞いたんですか!?」
嘉瀬君はそう言った。
「俺は単純に、昌志にとって生徒会の後輩だろうから、信頼とかそういうのあると思って昌志が嘉瀬君に頼んで、嘉瀬君からなんでも部の情報を仕入れようとしたのかと…。俺の勝手な思い込みなんだけど。」
「ああ、なるほど…。そんなことないので大丈夫ですよ。僕の意志で決めたことです。」
嘉瀬君はそう言った。
「そっか。それなら良かった。」
俺はそう言った。無理矢理に入部とかさせるわけにいかないもんな。…今俺がされてるんだけど。
「でも、まさか佐野先輩の弟子だったこと知らなかったなんて。」
「え?」
「佐野先輩と昨日話したんですけど、盛山先輩のことを仲のいい友達だって言ってて、その後『あいつには僕の知ってること全て話してる。』って言ってましたよ。」
「は?」
嘉瀬君が言ったことに対して俺は思わずそう発してしまった。あいつ、平気で嘘ついてるじゃねーか!
「羨ましいです、僕もそんな関係の弟子が良かったです。」
「あー、うん。あのね…」
「あ、あと『僕が彼に話したいことある時、彼から僕の方に来てくれるんだよね。放送室にわざわざ。すごいよね、なんとなくそろそろ来てくれる気がするんだ。』みたいなことも言ってましたよ!」
嘉瀬君は俺が言おうとしたことを遮ってそう言った。…あれ、もしかしてあいつ超遠回しに俺を呼んでないか!?
「ごめん、嘉瀬君。俺、あいつ連れてくるわ!」
「え、今からですか!?」
「うん、なんとなく行かないといけない気がするんだよね!」
俺は嘉瀬君にそう言って部室を出た。昌志、今回聞きたいことだらけだからな!
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