コウエン怪談(6/9更新)

狂言巡

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公園

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 公園でプレゼントを配っていた。しかし自分だけ貰えなかった。つまんねぇの。中身だけでも気になって、一際大きな箱を貰った下級生の後をつける。彼が家に入った瞬間、親と祖父母かと思われる大人が燃えた。





 公園で「だるまさんがしんだぁ」と唄いながら子供達が影踏みで遊んでいる。踏んでいる影は、どの子供のものでもないようだった。





 この公園で深夜、一人で踊っている人がいてもそっとしておいてあげて下さい。おかしい人間ではありません、幽霊の盆踊りに参加しているだけなんです。ただし、飲食しようとしていたら音でも出して注意をそらしてあげましょう。声をかけると次はアナタの番となります。





 実家の近辺には公園がないのに、私を含む子供達は『近所の公園』を度々話していたと、大人になってから聞いた。色々話せるようになってきた我が子も「お祖母ちゃんとおじいちゃんの家の近くにある公園」の話をしてくる。





 飲み過ぎたという自覚はあった。しかし外で寝てしまうとは……ベンチに横になった自分を囲うように男女が宴会していたのは夢だったのだろう。起きた時にはそんな痕跡はなかった。家に帰って服を脱ぐと、手足には噛まれた痕が数か所ついていた。





 帽子を取って挨拶する紳士の銅像が、かつて公園に存在した。しかし戦中のいざこざで撤去された。戦後は公園を訪れる者に「紳士淑女の皆様、ご機嫌よう」と挨拶する男の声が聞こえるらしい。





 夜のジョギング中、飲料を買おうと自販機がある公園に入った。すると誰かが忘れていったのか、サッカーボールが独りでに転がってきた。取ろうとすると離れる。立ち去ろうとすると近づく。遊んでほしいのかと少しだけ相手してやって判ったのだが、ボールが勝手に動くのではなく、見えないだけでちゃんとボールを動かす相手が居たようだった。





 雪が降り始めた公園のベンチに男が背を丸めて座っている。寒くないのかしら。

「あんま見ない方がいいですよ」

 コンビニ店員に言われてすぐ、汗と焦げた臭いが鼻についた。
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