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ハーブティ
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偶然通り掛かった広場ではイベントが開催されていた。小腹が空いていたので食べ物を探していると、ハーブティが売られているのを見かけた。透明な硝子ティーポットの中に、色とりどりの花や葉っぱが詰め込まれ、飲料というよりは一種の芸術作品のようだった。
珈琲派であったので素通りしたかったが、サークルの先輩は興味をそそられたのか列に並んだ。余程喉が渇いていたのか、小さなペットボトルに入ったそれを二口三口で飲みほした。更には、もう一度買って来ると来た道を引き返していってしまった。すぐに戻って来るだろうとその辺の店を冷やかしながら待っていたのだが、なかなか姿を見せない。
体調不良か、誰かに絡まれているのではないかと心配になり、先輩を探す事にした。件の店は売り切れたのか閉店していた。LINEのメッセージは既読がつかず、電話をかけてみようとした時。仮設トイレ付近に妙に人が集まっている事に気付いた。厭な予感がして、自分も近寄ってみる。
通行人が呼んだのか、おそらく近辺に駐在する警官が救命措置に当たっていた。意識のない先輩はすぐさま救急車に乗せられたが、再び逢う事はなかった。捜査の結果、残ったカップの中には、鈴蘭が混入していたらしい。
珈琲派であったので素通りしたかったが、サークルの先輩は興味をそそられたのか列に並んだ。余程喉が渇いていたのか、小さなペットボトルに入ったそれを二口三口で飲みほした。更には、もう一度買って来ると来た道を引き返していってしまった。すぐに戻って来るだろうとその辺の店を冷やかしながら待っていたのだが、なかなか姿を見せない。
体調不良か、誰かに絡まれているのではないかと心配になり、先輩を探す事にした。件の店は売り切れたのか閉店していた。LINEのメッセージは既読がつかず、電話をかけてみようとした時。仮設トイレ付近に妙に人が集まっている事に気付いた。厭な予感がして、自分も近寄ってみる。
通行人が呼んだのか、おそらく近辺に駐在する警官が救命措置に当たっていた。意識のない先輩はすぐさま救急車に乗せられたが、再び逢う事はなかった。捜査の結果、残ったカップの中には、鈴蘭が混入していたらしい。
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