ちょっと怖い話(6/26更新)

狂言巡

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真実

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「雨の日に、行方不明の定ちゃんがくるのよ。もう生きてないみたいだし、家族もいないでしょ、どこに連絡したらいいんだろう?」

 お線香を立ててお経でもあげとこうよと提案してから通話を切り、溜め息を吐く。ほんと肝心なところで臆病ビビりよね、元カレ殺すの手伝ってあげた私の所には来ないんだから。





 真昼さんはとても動物に好かれる人でした。動物に会う為に山に来た彼女は不幸な事故で命を落としてしまい、悼んだ彼らは遺体を平等に大事に腹に収めたので、真昼さんは人間の世界ではずっと行方不明のままです。





「彼岸沢最近見かけなくね?」
「バイト紹介した」
「へえ」

 実際働いてるのは俺だけどな。超短期間の高賃金のバイトを紹介して、生きたまま埋葬する棺桶に入れるやつを連れてくる高額アルバイト。





 清水夏樹の友人の一人に、死んだ人間が他殺か自殺か事故死かピタリと言い当てる事ができる人物がいた。彼は探偵でも医者でも警官でもない。訳を聞くと、遺体の口から咲く花の色で判るという。他殺は黒、自殺は赤、病死あるいは事故死は青。試しに昨日ニュースで流れた変死体はどうだと聞けば、赤かったと一言。後日、自殺に見せかけた殺人だった事が発覚し、死体遺棄の共謀で友人が逮捕された。
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