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山の中
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伯父の山登りについていった史月義光は、山の中で迷ってしまった。伯父や誘った先輩や友人の名前を呼んでも返事はなく、じっとしているのがが苦手な義光はぶらぶら歩いていると、小石を見つけた。何となく脇の草むらに置いて暫らく歩くと、また小石が。ふと脇の草むらを見ると一つ小石が置いてあったので、その上に積んでまた歩くと小石があった。小石を五つ積んだ時点で、同じ場所をぐるぐる回っている事に気付いた。そして、七つ目の小石を積んだ時に、幼稚園の時の記憶が思い出せない事に気付く。
そんな馬鹿な。そう思いつつも、また二つ積む。やはり小学生の時の記憶が思い出せない。やばいやばい。そう思っても足は勝手に動く。石の前で方向転換しても、また石の前に出てしまう。一つ積んでしまって、中学生の時の記憶が消える。
誰でもいい、助けてくれ……! そう願ったら、目の前で石の山が崩れた。
「あ、見つけたぞ!」
ひょいっと友人が木の上から現れた。その後に伯父達とも合流できて安心する。そして何となく下をみたら、足元に子供と思われる頭の骨がごろごろと落ちていた。積み上げていたのは石ではない、骨だったのだ。骨は先輩が持って帰った。
そんな馬鹿な。そう思いつつも、また二つ積む。やはり小学生の時の記憶が思い出せない。やばいやばい。そう思っても足は勝手に動く。石の前で方向転換しても、また石の前に出てしまう。一つ積んでしまって、中学生の時の記憶が消える。
誰でもいい、助けてくれ……! そう願ったら、目の前で石の山が崩れた。
「あ、見つけたぞ!」
ひょいっと友人が木の上から現れた。その後に伯父達とも合流できて安心する。そして何となく下をみたら、足元に子供と思われる頭の骨がごろごろと落ちていた。積み上げていたのは石ではない、骨だったのだ。骨は先輩が持って帰った。
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