6 / 25
ラブホテル
しおりを挟む
「もう流石に何となく解ってるでしょ。ここは普通に泊まるだけの場所じゃなくて、セックスするのが第一目標として宿泊する場所だって事」
「セッ……!」
ごくりと息を呑み、ヒカルはより一層真っ赤になった。これ以上赤くなれる事があるのかと驚く程、顔全体を火照らせていた。葵はヘッドボードのコンドームを一枚取って、けばけばしい見た目のコンドームを取り出す。
「さァ、アタシ達も目標を達成しようじゃないの」
葵は既に切り替えが十分できているが、ヒカルは急にこのホテルの内装が恥ずかしくなってきたのか、そわそわと落ち着かない。
「ほらおいで、パンツの紐外してあげるから」
「じ、自分でやる! いっつも変なとこ触るから……ッ」
「ふーん、殊勝な事ね。流石にヤり慣れた?」
「やめてそういうの!」
葵は自分の冷たい美貌と、あけっぴろげな下ネタがどのような化学反応を起こすか充分把握した上で、敢えてこういう言い方をする。ずけずけと低俗な言い回しは、葵との行為をいよいよいやらしく思わせて、ヒカルは未だに慣れないでいる。ヤり慣れる、なんて。そんなはずはない! 一生かけたって、こういった事に慣れる日は来ないだろう。いつだって余裕綽々なのが、ヒカルの気を逸らせる。
「……わ、私が、やる……!」
ヒカルは恋人の手から蛍光ピンクのコンドームをもぎ取って、ベッドに腰掛ける葵の足下にしゃがみこんだ。大きく開いた口の中に、葵の雄をいっぱいに頬張った。
ごりゅ、もご……。
頬の肉の内側を押し上げて、喉奥まで飲みこんだ。勢いつけて咥えすぎて「ウッ、」と涙目になってしまった。葵はそのヘタクソながら情熱的なフェラチオを受けて、股座の間の女の頭を、優しい手つきで撫で始める。
「無理しないの」
してないと口の中で答えたが、言葉にならなかった。
ごっ、ごっ、ずるっ……。
喉奥が音を立て、口内で扱くように動かした。舌の上に、ぷっくり張り出した血管の感触が伝わってきた。雄の匂いがする。きゅんと体に快感が伝わった。
「ヒカル、もういいわよ。顎が外れるまでやらせる事になるわ」
葵の絶頂の遅さを考えると、確かに恋人を口だけでイかせるには技術も顎の力も足りないだろう。葵の手が膨らんだヒカルの頬を指で触って、頬袋いっぱいに肉竿を頬張っているのを楽しそうに見つめている。
「口をあけなさい」
ずる、ぬるり……。
ペニスを引き抜いて、唾液とカウパーが交じった。口の中を開けさせて、葵の指がヒカルの舌の上を何度も塗りこむように滑る。
「つけてくれるんでしょ?」
挑発されて、ヒカルはコンドームを恐る恐る広げた。ローションがぬめってやりにくい。丸い輪を広げて、葵のカリ首の先から、ゆっくり薄い膜で覆っていく。こんなに近くで他人様の性器をまじまじ見る事など滅多にないので、意識すると叫び出したくなりそうだった。
「生尺もよかったけど、アンタにゴムをつけさせるのも悪くないわね」
「……ッ、こんな事くらい……」
「すれたフリをするのはやめときな。アタシはアンタの強がりを見るともっと揶揄いたくなる」
グッと葵の言葉に言葉を飲みこんで、ヒカルはぎりりと歯噛みした。普段はツンと澄ました男のクセに、生き生きしているのがまた腹立たしい。根元までコンドームが被さると、葵はぺちぺちとヒカルの頬を、ゆるやかにカーヴした竿で叩いた。
「あう……」
「そろそろベッドに上がって来なさい。二人で寝るにも広いくらいだし、存分に使おうじゃないの」
「……ッ!」
むぐぐとヒカルは口ごもり、何も言えないでいる。ベッドに上がると途中で腕をひかれ、倒れ込んだ。膝立ちになった葵の男根が蛍光ピンクになっている。信じ難い。
「で、電気、消して……!」
「消したらもっと面白い事なるわよ。蓄光コンドームだもの、暗い場所で光る」
「……ッ!」
言葉を失ったヒカルの腕をやすやす捕えた後、葵の手がヒカルの足を大きく開かせた。期待でヒクつく穴の入口に、カリを当てると早くも甘い声が鼻から抜けた。
「あ……っ」
セックスに慣れた。だなんて。とんでもない。いつまで経っても慣れるはずがない。けれど、何度も体を重ねた所為で、葵が何で興奮し、自分がどういう場所で気持ちよくなるのか、ヒカルはもう知ってしまっている。
「ヒカル、今何を考えてんの?」
葵が長い髪を垂らして、意地悪な声を出した。決まっている。目の前で屹立している肉竿が、もう入口をこすっていて、もうすぐ入りそう……! と考えているのだ。けれど、ヒカルは強がった。それが葵を煽るのだと、先ほど言われたばかりなのに、意地を張った。
「……ら、ラーメン食べたいって、思ってる……!」
葵はククッと肩を震わせた。唇が持ち上げるだけで、何を言ってもノーダメージの男ではあるけれど、ヒカルの前では意外とよく笑った。
「……終わったら好きなだけ食べなさいよ」
終わる頃には腹が減っていた事も忘れるだろうと判っていたが、言い返さなかった。
「セッ……!」
ごくりと息を呑み、ヒカルはより一層真っ赤になった。これ以上赤くなれる事があるのかと驚く程、顔全体を火照らせていた。葵はヘッドボードのコンドームを一枚取って、けばけばしい見た目のコンドームを取り出す。
「さァ、アタシ達も目標を達成しようじゃないの」
葵は既に切り替えが十分できているが、ヒカルは急にこのホテルの内装が恥ずかしくなってきたのか、そわそわと落ち着かない。
「ほらおいで、パンツの紐外してあげるから」
「じ、自分でやる! いっつも変なとこ触るから……ッ」
「ふーん、殊勝な事ね。流石にヤり慣れた?」
「やめてそういうの!」
葵は自分の冷たい美貌と、あけっぴろげな下ネタがどのような化学反応を起こすか充分把握した上で、敢えてこういう言い方をする。ずけずけと低俗な言い回しは、葵との行為をいよいよいやらしく思わせて、ヒカルは未だに慣れないでいる。ヤり慣れる、なんて。そんなはずはない! 一生かけたって、こういった事に慣れる日は来ないだろう。いつだって余裕綽々なのが、ヒカルの気を逸らせる。
「……わ、私が、やる……!」
ヒカルは恋人の手から蛍光ピンクのコンドームをもぎ取って、ベッドに腰掛ける葵の足下にしゃがみこんだ。大きく開いた口の中に、葵の雄をいっぱいに頬張った。
ごりゅ、もご……。
頬の肉の内側を押し上げて、喉奥まで飲みこんだ。勢いつけて咥えすぎて「ウッ、」と涙目になってしまった。葵はそのヘタクソながら情熱的なフェラチオを受けて、股座の間の女の頭を、優しい手つきで撫で始める。
「無理しないの」
してないと口の中で答えたが、言葉にならなかった。
ごっ、ごっ、ずるっ……。
喉奥が音を立て、口内で扱くように動かした。舌の上に、ぷっくり張り出した血管の感触が伝わってきた。雄の匂いがする。きゅんと体に快感が伝わった。
「ヒカル、もういいわよ。顎が外れるまでやらせる事になるわ」
葵の絶頂の遅さを考えると、確かに恋人を口だけでイかせるには技術も顎の力も足りないだろう。葵の手が膨らんだヒカルの頬を指で触って、頬袋いっぱいに肉竿を頬張っているのを楽しそうに見つめている。
「口をあけなさい」
ずる、ぬるり……。
ペニスを引き抜いて、唾液とカウパーが交じった。口の中を開けさせて、葵の指がヒカルの舌の上を何度も塗りこむように滑る。
「つけてくれるんでしょ?」
挑発されて、ヒカルはコンドームを恐る恐る広げた。ローションがぬめってやりにくい。丸い輪を広げて、葵のカリ首の先から、ゆっくり薄い膜で覆っていく。こんなに近くで他人様の性器をまじまじ見る事など滅多にないので、意識すると叫び出したくなりそうだった。
「生尺もよかったけど、アンタにゴムをつけさせるのも悪くないわね」
「……ッ、こんな事くらい……」
「すれたフリをするのはやめときな。アタシはアンタの強がりを見るともっと揶揄いたくなる」
グッと葵の言葉に言葉を飲みこんで、ヒカルはぎりりと歯噛みした。普段はツンと澄ました男のクセに、生き生きしているのがまた腹立たしい。根元までコンドームが被さると、葵はぺちぺちとヒカルの頬を、ゆるやかにカーヴした竿で叩いた。
「あう……」
「そろそろベッドに上がって来なさい。二人で寝るにも広いくらいだし、存分に使おうじゃないの」
「……ッ!」
むぐぐとヒカルは口ごもり、何も言えないでいる。ベッドに上がると途中で腕をひかれ、倒れ込んだ。膝立ちになった葵の男根が蛍光ピンクになっている。信じ難い。
「で、電気、消して……!」
「消したらもっと面白い事なるわよ。蓄光コンドームだもの、暗い場所で光る」
「……ッ!」
言葉を失ったヒカルの腕をやすやす捕えた後、葵の手がヒカルの足を大きく開かせた。期待でヒクつく穴の入口に、カリを当てると早くも甘い声が鼻から抜けた。
「あ……っ」
セックスに慣れた。だなんて。とんでもない。いつまで経っても慣れるはずがない。けれど、何度も体を重ねた所為で、葵が何で興奮し、自分がどういう場所で気持ちよくなるのか、ヒカルはもう知ってしまっている。
「ヒカル、今何を考えてんの?」
葵が長い髪を垂らして、意地悪な声を出した。決まっている。目の前で屹立している肉竿が、もう入口をこすっていて、もうすぐ入りそう……! と考えているのだ。けれど、ヒカルは強がった。それが葵を煽るのだと、先ほど言われたばかりなのに、意地を張った。
「……ら、ラーメン食べたいって、思ってる……!」
葵はククッと肩を震わせた。唇が持ち上げるだけで、何を言ってもノーダメージの男ではあるけれど、ヒカルの前では意外とよく笑った。
「……終わったら好きなだけ食べなさいよ」
終わる頃には腹が減っていた事も忘れるだろうと判っていたが、言い返さなかった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

シチュボ(女性向け)
身喰らう白蛇
恋愛
自発さえしなければ好きに使用してください。
アドリブ、改変、なんでもOKです。
他人を害することだけはお止め下さい。
使用報告は無しで商用でも練習でもなんでもOKです。
Twitterやコメント欄等にリアクションあるとむせながら喜びます✌︎︎(´ °∀︎°`)✌︎︎ゲホゴホ

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる