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長男の恋心【子世代】
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木槿にとって蓮美は、愛しくて愛しくて愛しくて、閉じ込めたい程に愛しい人。真っ直ぐで強かなのに、どこかぽっかり抜けていて、子供のように純粋な面もある。徹底的な努力家で、どこかとても脆い人。甘やかしてあげたい。何でも手伝ってあげたい。一度目を奪われてしまえば、他のものなんて目に入らない程に惹き付けられて、一度関わってしまえばその不器用なまでの素直じゃない性格が愛しくて、支えたいと思った。正攻法でいけないのなら、根回しをして外堀中堀を埋めるしかない。
木槿はヘタレであれど、未来を確信している。「もし」なんて言葉には意味がないのだと、蓮美が教えてくれたからだ。そうして木槿はまだまだ愛しい人の世話を焼く。愛しているからこそ、もっともっと、手間をかけて蓮美を愛するのだ。それは二十四時間更新の計画で、ずっと更新され続けていく壮大な愛の計画なのだ。その暁には、今よりもっともっとドロドロに甘やかして、自分なしでは生きていけないようにしてやりたいのだ。
ずっと手に入れたかった、初めて会った時から、ずっと。もう見ているだけで指を咥える事をしなくてもいい。でもだからと言って、こうして知り合って言葉を交わすだけじゃ物足りない。仲の良い先輩後輩なんてポジションなんかじゃなくて、確固としたものが欲しい。彼女の隣で、胸を張っていられる場所が――。
木槿はヘタレであれど、未来を確信している。「もし」なんて言葉には意味がないのだと、蓮美が教えてくれたからだ。そうして木槿はまだまだ愛しい人の世話を焼く。愛しているからこそ、もっともっと、手間をかけて蓮美を愛するのだ。それは二十四時間更新の計画で、ずっと更新され続けていく壮大な愛の計画なのだ。その暁には、今よりもっともっとドロドロに甘やかして、自分なしでは生きていけないようにしてやりたいのだ。
ずっと手に入れたかった、初めて会った時から、ずっと。もう見ているだけで指を咥える事をしなくてもいい。でもだからと言って、こうして知り合って言葉を交わすだけじゃ物足りない。仲の良い先輩後輩なんてポジションなんかじゃなくて、確固としたものが欲しい。彼女の隣で、胸を張っていられる場所が――。
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