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第108話 ソフィアvsマリア②
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先ほどよりも素早い動きを見せ、ソフィアに近づこうとするマリア。
しかしソフィアは彼女から距離を取るために後ろに下がり始め、彼女の足元に様々な魔法を仕掛けた。
「空気感知・罠のお祭り」
一瞬、地面が薄ら光始め、マリアは先ほどの魔法だと考え、地面を蹴り上げ空を飛び、彼女に近づこうとする。
だが、マリアが罠があるであろうその地面を通り過ぎた瞬間、地面から魔法が暴発した。
(やっぱり、そう簡単に近づかせてくれるわけないよね)
だがマリアはそのまま直行、今にも襲いかかる魔法を魔法付与エンチャントした自身の剣を持って、自身の身体を軸にして回転し薙ぎ払う。
「はぁあ!!」
まるで固い地面を突き進むドリルのように魔法は呆気なく散っていき、回転が終わったところでソフィアを捉え、剣を振りかぶる。
対するソフィアも魔法で作った様々な武器で彼女の剣を受け止める。
武器が交わる中、ソフィアは予め待機させておいた他の魔法の武器をマリアに向けて放った。
マリアは自身の剣とぶつかっている様々な武器をソフィアごと吹き飛ばし、自分に向かってきてる数々の属性武器をソフィアに弾き返す。
ソフィアも今近くに顕現している属性武器をマリアが飛ばしてきた自身に向かってきてる武器に当てて相殺する。
その姿はある意味、幻想と言ってもいいほどの攻防。それにより観客は大いに盛り上がっていた。
しばらくその武器の撃ち合いが続き、舞台が静かになった時には会場には二人しかいなかった。
「……流石、私の妹ね」
「……お姉様こそ」
お互い、譲れない物がある。それを表されるように二人は再び構え始める。
「でもね……まだまだ甘いわ」
瞬間、マリアの身体が橙色に輝き始めた。それを見たソフィアも同時に同じ魔法を自身に掛け始めた。
「「魔力活性:身体強化」」
お互いの基礎的な身体能力が上がった。マリアは地面を一歩蹴り上げ、一瞬にしてソフィアに接近した。
「ッ!」
間一髪のところで薙ぎ払いをしたマリアの剣を避けた。だが、バランスを崩してしまい、彼女の拳がソフィアの腹に炸裂した。
「ゔぅっ!」
防御もできず、そのままもろに喰らってしまい、ボールのようにバウンドしながら吹き飛んだ。
(なんて馬鹿力…!?)
掠れていく意識をなんとか奮い立たせ、今目の前に剣を振りかぶっているマリアの攻撃をなんとか避ける。
だが、マリアはその驚異的な身体によりソフィアも追い討ちをかける。
鋭いと言っても過言でない剣筋をソフィアは自身の兄にならった護身術により受け流すが、あまりの衝撃の強さに顔を顰める。
「まだまだこれからよ!!」
マリアのその言葉とともに彼女の攻撃のスピードが段違いに上がった。それにより、ソフィアも徐々に身体に傷が出来始める。
「くっ……大地の怒り!」
だが、やられてばかりのソフィアではない。
彼女の魔法名により、足場となる地面が揺れ始め、今度はマリアのバランスが崩れ始めた。
「はぁあ!」
お返しと言わんばかりにソフィアは蹴りを一発、マリアの身体にお見舞いした。
身体強化したソフィアの物理攻撃もまた、マリアにダメージを与えるほど上がっており、その証拠に彼女の表情が苦しそうになり、そのまま吹き飛ばされる。
ソフィアはマリアから距離を遠ざけるため、飛行フライを使用し、自身の魔法も底上げする。
「魔力活性:魔法強化」
そして、今体勢を立て直したマリアに自慢の魔法をお見舞いする。
「氷の雨!」
上空から出来た魔法陣から氷でできた槍や塊のようなものが彼女に向かって落ち始める。
マリアはそれに対処するため、自分も同じく魔法で対抗する。
「火炎放射!」
ソフィアの魔法に向かって極大の炎が襲いかかる。
マリアの選択は間違いではなかった。炎と氷であれば、相性により炎が勝つであろう。
しかし、魔法の熟練度やソフィアの魔法の威力や精度が上がっていたことにより、マリアの炎魔法は無惨に氷に飲み込まれた。
「うっそでしょ!?」
流石にこれにはマリアも予想外なのか、そんな言葉が吐かれてしまう。そして、ソフィアの魔法がマリアに襲いかかる。
「くぅ!」
なんとか魔力により障壁を作ったものの、それもおまけ程度。マリアの皮膚に傷が着き始める。それほどまでにソフィアの魔法は桁外れに近かった。
(……仕方ないわね)
彼女相手に使うつもりはなかったのであろうか、マリアはそう呟きながら、自身の剣に力を込める。
瞬間、彼女の剣が白く輝き始め、ソフィアの魔法に向かってその斬撃が放たれる。
「次元一閃!」
マリアの斬撃がソフィアの氷魔法を飲み込む。その威力にソフィアは目を見開かせ、あまりの速さに反応できず、モロに喰らってしまう。
「きゃあ!」
悲鳴にも近い叫び声を出して、そのまま地面に落ち始める。
「まさか、ここまでやるなんてね……」
痛みが走り出している自身の身体を見ながら、マリアは地面に激突したソフィアを見守り続ける。
(……ソフィア。貴方はこれしきのことで倒れるような子じゃないわ。だから立ちなさい、貴方はまだ……本気ではないのでしょう?)
すると、ソフィアは息を切らしながら攻撃をモロに喰らった身体を光魔法による回復で治癒し始める。
「……回復って、厄介なことをするのね」
「お互い、様でしょう?お姉様のその頑丈な身体は私にはありません……この舞台に立ってる限り、死ぬことはあり得ませんが……命を、掛けなければなりませんね」
魔道具により舞台に張ってある結界。それにより、相手が死んでいようが試合が終了すると何事もなかったように身体は元に戻る。
それを分かった上でソファアはそんな言葉を呟く。それほど、命の危機を感じたのだろう。
「……やっぱり、お姉様は強いですね」
「当然よ。全部あの子の為にここまで強くなったんだもの」
「……そうですね。今の私ではお姉様には勝てない……あの人の隣に立つことさえ出来ない……だから」
ソフィアから出るオーラが突如として激しいものに変わった。
(なにこれ……ソフィアの気配が……!)
その変わりようにマリアも驚きを隠せずにいた。そして、ソフィアは師匠達により使えるようになった空間魔法の収納ボックスから何かを取り出す。
「だから……ここからは私も本気で行きます……守られてばかりのか弱い女にならないために……あの人の、アクセルお兄様の隣で戦うために……!」
その言葉と同時にソフィアはそれをマリアに向けて構え始める。兄とともに戦うために、一人にさせないために、彼女なりの答えを導き出した、原作とは全く違う彼女の新たな力。
「……氷嶺——凍絶」
その異様な雰囲気を醸し出しているその剣……レイピアに一瞬、マリアは命の危機を感じてしまう。
(……あれは、やばいわね。それにあの剣……レイピアかしら?オーラが少しアクセルが扱っていたあの刀に似ている)
冷静に分析しながら常に警戒心マックスにして今目の前にいる相手を見定める。
そして、遠く離れているのにもかかわず、ソフィアはマリアに向かって鋭い突きを一発お見舞いした。
「ッ!」
当たるはずがない。しかし、本能が避けろと教えてくれる。
身体ごと横に飛んだ瞬間、空気を突き進むようにそのレイピアの余波が彼女に襲いかかった。
その余波だけで、コロシアムの壁に穴を開け、マリアの硬い皮膚にも擦り傷を負わせた。
「……なんて、力なの」
その攻撃…とも言ってもいいのか分からない現象にマリアが驚いていると、ソフィアは再び彼女に構え始める。
「お姉様。ここからはお互い、命を賭けましょう。でないと……すぐにやられてしまいますよ?」
その言葉と一緒にソフィアは魔法を撃ちながら彼女に接近した。
さぁ、とくと見よ。兄を想うソフィア・アンドレ・レステンクールの実力を。
しかしソフィアは彼女から距離を取るために後ろに下がり始め、彼女の足元に様々な魔法を仕掛けた。
「空気感知・罠のお祭り」
一瞬、地面が薄ら光始め、マリアは先ほどの魔法だと考え、地面を蹴り上げ空を飛び、彼女に近づこうとする。
だが、マリアが罠があるであろうその地面を通り過ぎた瞬間、地面から魔法が暴発した。
(やっぱり、そう簡単に近づかせてくれるわけないよね)
だがマリアはそのまま直行、今にも襲いかかる魔法を魔法付与エンチャントした自身の剣を持って、自身の身体を軸にして回転し薙ぎ払う。
「はぁあ!!」
まるで固い地面を突き進むドリルのように魔法は呆気なく散っていき、回転が終わったところでソフィアを捉え、剣を振りかぶる。
対するソフィアも魔法で作った様々な武器で彼女の剣を受け止める。
武器が交わる中、ソフィアは予め待機させておいた他の魔法の武器をマリアに向けて放った。
マリアは自身の剣とぶつかっている様々な武器をソフィアごと吹き飛ばし、自分に向かってきてる数々の属性武器をソフィアに弾き返す。
ソフィアも今近くに顕現している属性武器をマリアが飛ばしてきた自身に向かってきてる武器に当てて相殺する。
その姿はある意味、幻想と言ってもいいほどの攻防。それにより観客は大いに盛り上がっていた。
しばらくその武器の撃ち合いが続き、舞台が静かになった時には会場には二人しかいなかった。
「……流石、私の妹ね」
「……お姉様こそ」
お互い、譲れない物がある。それを表されるように二人は再び構え始める。
「でもね……まだまだ甘いわ」
瞬間、マリアの身体が橙色に輝き始めた。それを見たソフィアも同時に同じ魔法を自身に掛け始めた。
「「魔力活性:身体強化」」
お互いの基礎的な身体能力が上がった。マリアは地面を一歩蹴り上げ、一瞬にしてソフィアに接近した。
「ッ!」
間一髪のところで薙ぎ払いをしたマリアの剣を避けた。だが、バランスを崩してしまい、彼女の拳がソフィアの腹に炸裂した。
「ゔぅっ!」
防御もできず、そのままもろに喰らってしまい、ボールのようにバウンドしながら吹き飛んだ。
(なんて馬鹿力…!?)
掠れていく意識をなんとか奮い立たせ、今目の前に剣を振りかぶっているマリアの攻撃をなんとか避ける。
だが、マリアはその驚異的な身体によりソフィアも追い討ちをかける。
鋭いと言っても過言でない剣筋をソフィアは自身の兄にならった護身術により受け流すが、あまりの衝撃の強さに顔を顰める。
「まだまだこれからよ!!」
マリアのその言葉とともに彼女の攻撃のスピードが段違いに上がった。それにより、ソフィアも徐々に身体に傷が出来始める。
「くっ……大地の怒り!」
だが、やられてばかりのソフィアではない。
彼女の魔法名により、足場となる地面が揺れ始め、今度はマリアのバランスが崩れ始めた。
「はぁあ!」
お返しと言わんばかりにソフィアは蹴りを一発、マリアの身体にお見舞いした。
身体強化したソフィアの物理攻撃もまた、マリアにダメージを与えるほど上がっており、その証拠に彼女の表情が苦しそうになり、そのまま吹き飛ばされる。
ソフィアはマリアから距離を遠ざけるため、飛行フライを使用し、自身の魔法も底上げする。
「魔力活性:魔法強化」
そして、今体勢を立て直したマリアに自慢の魔法をお見舞いする。
「氷の雨!」
上空から出来た魔法陣から氷でできた槍や塊のようなものが彼女に向かって落ち始める。
マリアはそれに対処するため、自分も同じく魔法で対抗する。
「火炎放射!」
ソフィアの魔法に向かって極大の炎が襲いかかる。
マリアの選択は間違いではなかった。炎と氷であれば、相性により炎が勝つであろう。
しかし、魔法の熟練度やソフィアの魔法の威力や精度が上がっていたことにより、マリアの炎魔法は無惨に氷に飲み込まれた。
「うっそでしょ!?」
流石にこれにはマリアも予想外なのか、そんな言葉が吐かれてしまう。そして、ソフィアの魔法がマリアに襲いかかる。
「くぅ!」
なんとか魔力により障壁を作ったものの、それもおまけ程度。マリアの皮膚に傷が着き始める。それほどまでにソフィアの魔法は桁外れに近かった。
(……仕方ないわね)
彼女相手に使うつもりはなかったのであろうか、マリアはそう呟きながら、自身の剣に力を込める。
瞬間、彼女の剣が白く輝き始め、ソフィアの魔法に向かってその斬撃が放たれる。
「次元一閃!」
マリアの斬撃がソフィアの氷魔法を飲み込む。その威力にソフィアは目を見開かせ、あまりの速さに反応できず、モロに喰らってしまう。
「きゃあ!」
悲鳴にも近い叫び声を出して、そのまま地面に落ち始める。
「まさか、ここまでやるなんてね……」
痛みが走り出している自身の身体を見ながら、マリアは地面に激突したソフィアを見守り続ける。
(……ソフィア。貴方はこれしきのことで倒れるような子じゃないわ。だから立ちなさい、貴方はまだ……本気ではないのでしょう?)
すると、ソフィアは息を切らしながら攻撃をモロに喰らった身体を光魔法による回復で治癒し始める。
「……回復って、厄介なことをするのね」
「お互い、様でしょう?お姉様のその頑丈な身体は私にはありません……この舞台に立ってる限り、死ぬことはあり得ませんが……命を、掛けなければなりませんね」
魔道具により舞台に張ってある結界。それにより、相手が死んでいようが試合が終了すると何事もなかったように身体は元に戻る。
それを分かった上でソファアはそんな言葉を呟く。それほど、命の危機を感じたのだろう。
「……やっぱり、お姉様は強いですね」
「当然よ。全部あの子の為にここまで強くなったんだもの」
「……そうですね。今の私ではお姉様には勝てない……あの人の隣に立つことさえ出来ない……だから」
ソフィアから出るオーラが突如として激しいものに変わった。
(なにこれ……ソフィアの気配が……!)
その変わりようにマリアも驚きを隠せずにいた。そして、ソフィアは師匠達により使えるようになった空間魔法の収納ボックスから何かを取り出す。
「だから……ここからは私も本気で行きます……守られてばかりのか弱い女にならないために……あの人の、アクセルお兄様の隣で戦うために……!」
その言葉と同時にソフィアはそれをマリアに向けて構え始める。兄とともに戦うために、一人にさせないために、彼女なりの答えを導き出した、原作とは全く違う彼女の新たな力。
「……氷嶺——凍絶」
その異様な雰囲気を醸し出しているその剣……レイピアに一瞬、マリアは命の危機を感じてしまう。
(……あれは、やばいわね。それにあの剣……レイピアかしら?オーラが少しアクセルが扱っていたあの刀に似ている)
冷静に分析しながら常に警戒心マックスにして今目の前にいる相手を見定める。
そして、遠く離れているのにもかかわず、ソフィアはマリアに向かって鋭い突きを一発お見舞いした。
「ッ!」
当たるはずがない。しかし、本能が避けろと教えてくれる。
身体ごと横に飛んだ瞬間、空気を突き進むようにそのレイピアの余波が彼女に襲いかかった。
その余波だけで、コロシアムの壁に穴を開け、マリアの硬い皮膚にも擦り傷を負わせた。
「……なんて、力なの」
その攻撃…とも言ってもいいのか分からない現象にマリアが驚いていると、ソフィアは再び彼女に構え始める。
「お姉様。ここからはお互い、命を賭けましょう。でないと……すぐにやられてしまいますよ?」
その言葉と一緒にソフィアは魔法を撃ちながら彼女に接近した。
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