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第七十九話 クソピエロと仮面ライダー
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伊角たちと別れて沈みかけの夕陽に照らされながら宿泊中のホテルへと戻るため道を歩く。
人はほとんどいない。学生の姿はなく、早期帰宅のサラリーマンがチラホラとは見えるがホテル周辺まで近づくまでに見たのも数人程度。
連続殺人事件が与えた世間への影響は意外にも大きかったようだと改めて思う。
辻斬り男、如月弦那との決闘の約束があるからか、写し物を見ても異様な気配がすることは無かった。
しかし、ホテルへと向かう道中、それ以外とは全く異なる別の視線を密かに感じていた。まるで虫が近くにいるような胸糞悪さと鬱陶しさをも感じる。 最初こそ如月かとも思ったが、先も言ったがやつとは約束をしてある。そう簡単に破るようなやつでは無いのは一度言葉を交わしたからわかっていた。
俺は一度立ち止まり、背後に振り向き直す。
悟「俺のことを憑けてきてんのか?いるなら出てきやがれ!」
そう声をあげて、ストーカーを炙り出すと
「なんや、尾行気付いたったんかいな。なら早よ言うてくれや。」
声の抜けた関西弁で話す仮面をつけた男が物陰から這い出るように現れた。
仮面の色は白、そして花柄の研究服に緑の髪。その姿は間違いなかった。
悟「テメェ。ンガイの森を燃やしやがったピエロ野郎じゃねぇか…今度は俺単独を狙いにでも来やがったのか?」
宿依「なんや、気付いとったんかいな。ほな初めましてということで自己紹介。ワイの名前は宿依死男。エパナスタシの第三幹部や。よろしゅうな、中川悟はん。」
悟「エパナスタシ…?聞いたことの無い組織だな…」
COCには教団なるものが存在するが、こいつの言っていた「エパナスタシ」何て言う教団の話なんて聞いたことないぞ?
宿依「なんや、知らへんのか?ままええわ、とにかくお前さんは、こっから先には進ませへんで」
悟「何だ時間稼ぎにでも来たのか?」
宿依「そんなことわざわざ言うアホがどこにおんねん?」
悟「だったら、一つ聞きたいことがある。なんで、あんな惨状を作り出した?お前のせいで多くのけが人が出たんだぞ!?そいつらに対して申し訳ないと思わないのか!?」
宿依「んなもん1ミリも思ってへんで?そこにおんのが悪いんやからなァ~???」
悟「じゃあ何の目的で!?」
宿依「実験やねん、じ、っ、け、ん!新しく作った混ぜ物くんがどんだけの被害を出すかの実験や。実験には犠牲は付き物やろ?さやから多めに見てちょ」
悟「は?」
宿依「それにしてもホンマにええデータ取れたわぁー。対人間相手に加えてムーンビーストとのタイマンも勝っとたなぁ!ボロボロに負けて全身に大火傷負っとったのは傑作やったなァ!!!し、か、も、敵組織の資金源の一つも絶たれて一石二鳥やわー」
[悟
拳銃(75)→スペシャル(8)]
宿依「あぁ?」
悟「そのふざけた口を閉じろ、クソピエロ」
宿依「なんや怒っちゃったんか?ギョギョギョ!嫌なこった。閉じたければ自分で閉じろや…」
悟「今のお前の発言で完全にプッツン来た。最もスペシャルで、最もファンブルで、そして最もクリティカルなやり方でお前をぶっ潰す。」
俺はミトスドライバーにスマホを装填し変身の構えを取る
宿依「ほう…やってみぃや」
悟「行くぞクソピエロ、変身ッ!!!!」
宿依「それが噂に名高い仮面ライダーミトスか…どうやろ本気も本気のようやし、ワイも本気武器で相手したるでェ」
宿依はそう言って禍々しい異彩を放つギターのようなものを取り出す
悟「何だ?自分が死ぬ前に一曲引きたくなっちまったか??」
宿依「せやな、ここでお前を殺してもこっちにとっては逆に不利になるなァ、計画も破綻や。せやからワイが奏でたるからせいぜい踊りいや!!」
そう一言、言い放ち宿依がギターを弾くとその形が変化していく。
悟「その変形機構…まさか音器か!?」
宿依「ピポーン!正解や。弦音器Gアックス、ワイのお気にやァ」
俺の持ってる音器と何かが違う?俺のと比べて禍々しいものというか…そもそも論何でクソピエロが音器を持ってやがる?あれは萬さんが作ったものじゃ?
宿依「なんやぼーっと立ち止まって、来うへんのか?せやったら、こっちから行くでェ!!」
Gアックスを振りかざし宿依は悟へと接近する。
宿依「食らえや、ワイの本気の一撃」
[宿依
斧(70)→成功(16)
ダメージ 1D8+2+1D4→5]
悟「そんな鈍っちい攻撃が俺に当たるかよ!!」
俺はそう言い放ち回避を試みようとするが
[ミトス
回避(90)→致命的失敗(97)]
悟「しまった!ファンぶった……ぐはっ!?」
[ミトス
HP18→11]
悟「あれ?ファンぶったはずなのに想定してたダメージが少ない?」
宿依「酷い身のこなしやなァ。ダイス運に頼りっきりやからそうなるっちゅうんに。せやからあの時も救えへんかったのかなァ~???」
悟「行ってくれるじゃぁねぇか、このクソピエロが。言っとくけどなあの時は運に頼ったのは一度きり、今回も同じだ。だからこっからはお前が望む通りに戦ってやるよ!!」
《スキャン!アプールヴ!WMC:ミトスガンブレイド!》
変形させた銃剣で宿依に対して銃を乱射する。しかし、それを宿依は軽々と避けてみせる
宿依「どないしてん?全然当たらへんで??ダイス運だけでなく銃の腕前も一級品やなァ!!ギョギョギョ!!!」
悟「だったら、100ファン以下のクソさのお前に、とっておきの一撃喰らわせてやるからちょっと待っとけよ?」
カードホルダーから二枚のカードを抜き取り使用する。
《スキャン!アプールヴ!SMC:治療!&銀の鍵!》
[ミトス
2d3→6
HP11→17]
悟「一撃で沈めてやるから、歯ァ食いしばりなァ!クソピエロが!!!」
そう言い残して悟は白い光に包まれて姿を消す
宿依「消えた?どこに行きおったんや?」
周囲を見渡してもクソピエロの視界には無人の通りしかなかった。
宿依「逃げおったんか。まぁええわ。今はまだワイらにとって利用価値の高い存在やからな。せいぜいあの黒武者に負けんことやなぁ、ギョギョギョ」
一方その頃
悟「ブワーッはっはっはっ!!!正々堂々真っ正面から戦うやつがどこにいると思ってんだバァーカ!!道化なら道化らしく一人で踊り狂ってやがれクソピエロ!!!」
ホテルの自室に瞬間移動して俺は高らかに勝利宣言をした。
SMC:治療
指定の対象のHPを2d3回復することが可能。他者にこのカードを使用した場合HP回復に追加して火傷なども治療することができる。
SMC:銀の鍵
朝日、または夕日が照らしている時間帯のみ使用可能。使用者が思い描いた風景に一番近い座標へと瞬間移動することができる。
サポートミトスカード、通称SMCは伊角が魔術やアーティファクトを俺に支障が出ない程度に調整を施した言うならばインスタント呪文、アーティファクトだ。伊角曰く「最初こそ君の肉体での呪文やアーティファクトの行使はどんな肉体的、精神的作用を引き起こすか分からない」とのことで能力を各自調節しているそうだ。
それにしてもあの宿依死男とか言うクソピエロ、一体何者なんだ?エパナスタシとか言ってたがそのンガイの森と、いや、萬さんとどう関係してるんだ?まあクソピエロがシナリオの関わってないだけマシか。
決闘まで時間あるしコンビニ飯でも食べるかね。あっ、エナドリも入れるか!おっといけねえ調整しとかねぇとな、キャラシの調整をな…
人はほとんどいない。学生の姿はなく、早期帰宅のサラリーマンがチラホラとは見えるがホテル周辺まで近づくまでに見たのも数人程度。
連続殺人事件が与えた世間への影響は意外にも大きかったようだと改めて思う。
辻斬り男、如月弦那との決闘の約束があるからか、写し物を見ても異様な気配がすることは無かった。
しかし、ホテルへと向かう道中、それ以外とは全く異なる別の視線を密かに感じていた。まるで虫が近くにいるような胸糞悪さと鬱陶しさをも感じる。 最初こそ如月かとも思ったが、先も言ったがやつとは約束をしてある。そう簡単に破るようなやつでは無いのは一度言葉を交わしたからわかっていた。
俺は一度立ち止まり、背後に振り向き直す。
悟「俺のことを憑けてきてんのか?いるなら出てきやがれ!」
そう声をあげて、ストーカーを炙り出すと
「なんや、尾行気付いたったんかいな。なら早よ言うてくれや。」
声の抜けた関西弁で話す仮面をつけた男が物陰から這い出るように現れた。
仮面の色は白、そして花柄の研究服に緑の髪。その姿は間違いなかった。
悟「テメェ。ンガイの森を燃やしやがったピエロ野郎じゃねぇか…今度は俺単独を狙いにでも来やがったのか?」
宿依「なんや、気付いとったんかいな。ほな初めましてということで自己紹介。ワイの名前は宿依死男。エパナスタシの第三幹部や。よろしゅうな、中川悟はん。」
悟「エパナスタシ…?聞いたことの無い組織だな…」
COCには教団なるものが存在するが、こいつの言っていた「エパナスタシ」何て言う教団の話なんて聞いたことないぞ?
宿依「なんや、知らへんのか?ままええわ、とにかくお前さんは、こっから先には進ませへんで」
悟「何だ時間稼ぎにでも来たのか?」
宿依「そんなことわざわざ言うアホがどこにおんねん?」
悟「だったら、一つ聞きたいことがある。なんで、あんな惨状を作り出した?お前のせいで多くのけが人が出たんだぞ!?そいつらに対して申し訳ないと思わないのか!?」
宿依「んなもん1ミリも思ってへんで?そこにおんのが悪いんやからなァ~???」
悟「じゃあ何の目的で!?」
宿依「実験やねん、じ、っ、け、ん!新しく作った混ぜ物くんがどんだけの被害を出すかの実験や。実験には犠牲は付き物やろ?さやから多めに見てちょ」
悟「は?」
宿依「それにしてもホンマにええデータ取れたわぁー。対人間相手に加えてムーンビーストとのタイマンも勝っとたなぁ!ボロボロに負けて全身に大火傷負っとったのは傑作やったなァ!!!し、か、も、敵組織の資金源の一つも絶たれて一石二鳥やわー」
[悟
拳銃(75)→スペシャル(8)]
宿依「あぁ?」
悟「そのふざけた口を閉じろ、クソピエロ」
宿依「なんや怒っちゃったんか?ギョギョギョ!嫌なこった。閉じたければ自分で閉じろや…」
悟「今のお前の発言で完全にプッツン来た。最もスペシャルで、最もファンブルで、そして最もクリティカルなやり方でお前をぶっ潰す。」
俺はミトスドライバーにスマホを装填し変身の構えを取る
宿依「ほう…やってみぃや」
悟「行くぞクソピエロ、変身ッ!!!!」
宿依「それが噂に名高い仮面ライダーミトスか…どうやろ本気も本気のようやし、ワイも本気武器で相手したるでェ」
宿依はそう言って禍々しい異彩を放つギターのようなものを取り出す
悟「何だ?自分が死ぬ前に一曲引きたくなっちまったか??」
宿依「せやな、ここでお前を殺してもこっちにとっては逆に不利になるなァ、計画も破綻や。せやからワイが奏でたるからせいぜい踊りいや!!」
そう一言、言い放ち宿依がギターを弾くとその形が変化していく。
悟「その変形機構…まさか音器か!?」
宿依「ピポーン!正解や。弦音器Gアックス、ワイのお気にやァ」
俺の持ってる音器と何かが違う?俺のと比べて禍々しいものというか…そもそも論何でクソピエロが音器を持ってやがる?あれは萬さんが作ったものじゃ?
宿依「なんやぼーっと立ち止まって、来うへんのか?せやったら、こっちから行くでェ!!」
Gアックスを振りかざし宿依は悟へと接近する。
宿依「食らえや、ワイの本気の一撃」
[宿依
斧(70)→成功(16)
ダメージ 1D8+2+1D4→5]
悟「そんな鈍っちい攻撃が俺に当たるかよ!!」
俺はそう言い放ち回避を試みようとするが
[ミトス
回避(90)→致命的失敗(97)]
悟「しまった!ファンぶった……ぐはっ!?」
[ミトス
HP18→11]
悟「あれ?ファンぶったはずなのに想定してたダメージが少ない?」
宿依「酷い身のこなしやなァ。ダイス運に頼りっきりやからそうなるっちゅうんに。せやからあの時も救えへんかったのかなァ~???」
悟「行ってくれるじゃぁねぇか、このクソピエロが。言っとくけどなあの時は運に頼ったのは一度きり、今回も同じだ。だからこっからはお前が望む通りに戦ってやるよ!!」
《スキャン!アプールヴ!WMC:ミトスガンブレイド!》
変形させた銃剣で宿依に対して銃を乱射する。しかし、それを宿依は軽々と避けてみせる
宿依「どないしてん?全然当たらへんで??ダイス運だけでなく銃の腕前も一級品やなァ!!ギョギョギョ!!!」
悟「だったら、100ファン以下のクソさのお前に、とっておきの一撃喰らわせてやるからちょっと待っとけよ?」
カードホルダーから二枚のカードを抜き取り使用する。
《スキャン!アプールヴ!SMC:治療!&銀の鍵!》
[ミトス
2d3→6
HP11→17]
悟「一撃で沈めてやるから、歯ァ食いしばりなァ!クソピエロが!!!」
そう言い残して悟は白い光に包まれて姿を消す
宿依「消えた?どこに行きおったんや?」
周囲を見渡してもクソピエロの視界には無人の通りしかなかった。
宿依「逃げおったんか。まぁええわ。今はまだワイらにとって利用価値の高い存在やからな。せいぜいあの黒武者に負けんことやなぁ、ギョギョギョ」
一方その頃
悟「ブワーッはっはっはっ!!!正々堂々真っ正面から戦うやつがどこにいると思ってんだバァーカ!!道化なら道化らしく一人で踊り狂ってやがれクソピエロ!!!」
ホテルの自室に瞬間移動して俺は高らかに勝利宣言をした。
SMC:治療
指定の対象のHPを2d3回復することが可能。他者にこのカードを使用した場合HP回復に追加して火傷なども治療することができる。
SMC:銀の鍵
朝日、または夕日が照らしている時間帯のみ使用可能。使用者が思い描いた風景に一番近い座標へと瞬間移動することができる。
サポートミトスカード、通称SMCは伊角が魔術やアーティファクトを俺に支障が出ない程度に調整を施した言うならばインスタント呪文、アーティファクトだ。伊角曰く「最初こそ君の肉体での呪文やアーティファクトの行使はどんな肉体的、精神的作用を引き起こすか分からない」とのことで能力を各自調節しているそうだ。
それにしてもあの宿依死男とか言うクソピエロ、一体何者なんだ?エパナスタシとか言ってたがそのンガイの森と、いや、萬さんとどう関係してるんだ?まあクソピエロがシナリオの関わってないだけマシか。
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