56 / 83
第五十六話 ファンブル的な気づき。
しおりを挟む
ゲートから歩いて数分、レンガ造りのバンガロー風、いや悪霊の家風の小規模の館が目の前に現れる。
悟「これが初心者の館か。確かにシナリオとしては初心者的ではあるが。
月島「早速中に行ってみましょうよ!」
悟「ちょっ、待ってよ!」
どうやら資料館形式となっていて、順路に合わせて歩いて行くようだった。
原作者H・P・ラヴクラフトが使っていた部屋の再現や、クトゥルフ神話における神々の序列やその設定をまとめたものなど様々なクトゥルフ神話に関連する資料が立ち並んでいた。
悟「すっごい感動だな、あのラヴクラフトの部屋が再現されてるとか!神話はここから生まれたのかぁ!!」
俺は目をキラキラさせながら再現された部屋を見て感動していた。
月島「前々から思ってたんですけどクトゥルフ神話って何なんですか?私たちの世界にそんな単語ありませんでしたよ?」
悟「そっか、あくまでそっちの世界じゃ一般人には縁遠い魔術師とかぐらいしか知らない、魔導書に書かれた古い神話的な扱いだもんな。資料もあるし適当に……」
俺が説明を始めようとすると、後ろから肩を叩かれた。
振り返ってみると典型的な女性ガイドの人みたいな服を着たニャル子がいた。
ニャル子「そういったことならガイドの私に任せてください!今ならツアーもやってますよ!」
悟「元気いっぱいなところ悪いが、俺たち他に回りたいところとかあるし。今回はパスで。」
ニャル子「はい。」
やけに素直だな。萬さんに邪魔するなとか釘でも刺されたのかな?
悟「じゃ、簡単に説明すると。クトゥルフ神話っていうのは、同じ設定つまりは旧支配者や外なる神などの設定を共有した作品群の総称がクトゥルフ神話って訳だ。俺の好きなアニメの這いよれ!ニャル子さんとかもクトゥルフ神話の要素というかそれを題材とした作品だからな。」
月島「はいはーい質問!別にアザトース神話とかでもしっくりしそうなものですけど、なんで”クトゥルフ”なんですか?」
悟「おっ、いい事聞くね、月島ちゃん。なんでクトゥルフ神話なのか、それには諸説あるんだが。一般的には、原作者である怪奇・幻想小説者の一人。H・P・ラヴクラフトの作品たちが、ラヴクラフトの死後に広く知られて、その代表作であるこの「クトゥルフ(クトゥルー)の呼び声」のクトゥルフから、同じく原作者の一人のダーレスって人が考案したって言われてるな。」
月島「なるほど、私あの空間でほとんど一生を過ごしてたからクトゥルフ神話について詳しくなかったんですよね。だから旧支配者とか、外なる神とかよく知らないのでそこも教えてください!」
悟「それだったら、まずは旧支配者について話そうか。旧支配者、グレート・オールド・ワンとも言われているクトゥルフとかハスターは「人類史以前に地球を支配していた」とされる神々というかどちらかといえばエイリアンに分類される存在だな。旧支配者たちはダーレスによるアレンジによって善の旧神と対立する邪神ともされているな。その旧神たちに敗れた旧支配者たちは各星々に幽閉され、その眷属や信者たちが復活を画策しているってのが旧支配者の大まかな設定だな。」
月島「もし旧支配者が復活しちゃったらどうなっちゃうんですか?」
悟「仮に復活すれば、人類とかの文明は確実に滅ぶだろうな。”星辰の正しき刻”3月23日にルルイエは浮上し、クトゥルフは復活するとも書かれてるけど、それも今から約百年前の出来事とも書かれてるし復活することなんてないと思うけどな。バッドエンド、人類滅亡ルートに行かない限りはな。」
月島「なんて恐ろしい……」
悟「外なる神、外神はそれ以上、もはやいや、文字通り別次元の存在だな。ざっくりとした話、白痴の魔アザトースを中心にした激ヤバ集団。」
月島「私が信仰してるニャル様もここに入るんでしたっけ?」
悟「どういった経緯で今のニャル子になってんのか不明だが、確かにあのガイドさんも外なる神、しかもその中で唯一、自由に活動ができるのがニャルラトホテプ。外なる神のメッセンジャー、這いよる混沌、闇に吠えるものetc…とにかくあそこで話聞いてエッヘンと踏ん反り返ってるのが、外なる神の中で二三番目に偉い存在なんだ。」
月島「あれでなんですね。」
悟「そうあれでだ。大まかに説明したけどこれらは公式な設定とかじゃないから、あくまで参考程度にとどめておくように。」
月島「はーい!じゃ次どこ行きましょう?」
悟「せっかくここで知識を得たんだし今度はCOC会場にでも行ってみるか!」
月島「前から気になってたんですけど、COCってクトゥルフ神話trpgって意味ですか?」
悟「そうだよ。文字通りクトゥルフ神話のtrpg。用意されたシナリオの中でロールプレイを通して楽しむいうならばその小説の主人公になって、ダイス運に左右されながらも物語を楽しむ大人のごっこ遊びみたいなもんだな。」
月島「そう言われると簡単そうですね。というか私たちにはそれが日常になってますしね。悟さんは今までどうやって過ごしてきたんですか?」
悟「俺は今までは普通に暮らして、ある日ニャルラトホテプに「お前も探索者にならないか?」って言われてキャラシを作って、絶望の孤島に飛ばされた時に初めてダイスロールしてだったからな。世界が融合した影響とか何とか言われたけど今の俺にもよくわかってないんだよな。何か行動したいなと思ったらダイスによる判定が行われて、可能か不可能かを決めるってのが日常って言われたら、どちらかって言えば非日常に遭遇したときしかしてないし、日常生活でダイスなんて振らなかったな。」
月島「私も悟さんと一緒です。その非日常に巻き込まれた時ぐらいしかダイスによる判定なんてなかったですし。でも私、悟さんとは違ってキャラシ?なんて作ってないですよ?」
悟「そりゃ、月島ちゃんはCOC世界の人間なんだし、キャラシを作る必要なんて無いからな。俺の方の世界は刺されてもダメージ判定なんて無いし、痛みが走って動きにくくなるとかだし。でもいちいち判定とかしなくても動けるしある意味自由だからな。」
月島「だったら悟さん、ダイス判定しなくてもシナリオ攻略とかできるんじゃないですか?」
悟「・・・!そうじゃん!俺ダイスに頼らなくてもいいじゃん!!何で早く気づかなかったんだ!?」
確かに今までシナリオ中にダイス判定が必要になる場面でダイスを振らなかった時があった。それに気づいた時には嬉しさで俺は月島ちゃんに抱きついて頭を全力でヨシヨシしていた。
悟「ありがとう月島ちゃん!!うぉーー!試してぇ!すぐにでも試してぇ!!でも今は月島ちゃんとのデートを楽しまなくちゃな。」
月島「わかりましたから、ちょっと離してください!人目がすっごい気になって恥ずかしいので!!」
悟「これが初心者の館か。確かにシナリオとしては初心者的ではあるが。
月島「早速中に行ってみましょうよ!」
悟「ちょっ、待ってよ!」
どうやら資料館形式となっていて、順路に合わせて歩いて行くようだった。
原作者H・P・ラヴクラフトが使っていた部屋の再現や、クトゥルフ神話における神々の序列やその設定をまとめたものなど様々なクトゥルフ神話に関連する資料が立ち並んでいた。
悟「すっごい感動だな、あのラヴクラフトの部屋が再現されてるとか!神話はここから生まれたのかぁ!!」
俺は目をキラキラさせながら再現された部屋を見て感動していた。
月島「前々から思ってたんですけどクトゥルフ神話って何なんですか?私たちの世界にそんな単語ありませんでしたよ?」
悟「そっか、あくまでそっちの世界じゃ一般人には縁遠い魔術師とかぐらいしか知らない、魔導書に書かれた古い神話的な扱いだもんな。資料もあるし適当に……」
俺が説明を始めようとすると、後ろから肩を叩かれた。
振り返ってみると典型的な女性ガイドの人みたいな服を着たニャル子がいた。
ニャル子「そういったことならガイドの私に任せてください!今ならツアーもやってますよ!」
悟「元気いっぱいなところ悪いが、俺たち他に回りたいところとかあるし。今回はパスで。」
ニャル子「はい。」
やけに素直だな。萬さんに邪魔するなとか釘でも刺されたのかな?
悟「じゃ、簡単に説明すると。クトゥルフ神話っていうのは、同じ設定つまりは旧支配者や外なる神などの設定を共有した作品群の総称がクトゥルフ神話って訳だ。俺の好きなアニメの這いよれ!ニャル子さんとかもクトゥルフ神話の要素というかそれを題材とした作品だからな。」
月島「はいはーい質問!別にアザトース神話とかでもしっくりしそうなものですけど、なんで”クトゥルフ”なんですか?」
悟「おっ、いい事聞くね、月島ちゃん。なんでクトゥルフ神話なのか、それには諸説あるんだが。一般的には、原作者である怪奇・幻想小説者の一人。H・P・ラヴクラフトの作品たちが、ラヴクラフトの死後に広く知られて、その代表作であるこの「クトゥルフ(クトゥルー)の呼び声」のクトゥルフから、同じく原作者の一人のダーレスって人が考案したって言われてるな。」
月島「なるほど、私あの空間でほとんど一生を過ごしてたからクトゥルフ神話について詳しくなかったんですよね。だから旧支配者とか、外なる神とかよく知らないのでそこも教えてください!」
悟「それだったら、まずは旧支配者について話そうか。旧支配者、グレート・オールド・ワンとも言われているクトゥルフとかハスターは「人類史以前に地球を支配していた」とされる神々というかどちらかといえばエイリアンに分類される存在だな。旧支配者たちはダーレスによるアレンジによって善の旧神と対立する邪神ともされているな。その旧神たちに敗れた旧支配者たちは各星々に幽閉され、その眷属や信者たちが復活を画策しているってのが旧支配者の大まかな設定だな。」
月島「もし旧支配者が復活しちゃったらどうなっちゃうんですか?」
悟「仮に復活すれば、人類とかの文明は確実に滅ぶだろうな。”星辰の正しき刻”3月23日にルルイエは浮上し、クトゥルフは復活するとも書かれてるけど、それも今から約百年前の出来事とも書かれてるし復活することなんてないと思うけどな。バッドエンド、人類滅亡ルートに行かない限りはな。」
月島「なんて恐ろしい……」
悟「外なる神、外神はそれ以上、もはやいや、文字通り別次元の存在だな。ざっくりとした話、白痴の魔アザトースを中心にした激ヤバ集団。」
月島「私が信仰してるニャル様もここに入るんでしたっけ?」
悟「どういった経緯で今のニャル子になってんのか不明だが、確かにあのガイドさんも外なる神、しかもその中で唯一、自由に活動ができるのがニャルラトホテプ。外なる神のメッセンジャー、這いよる混沌、闇に吠えるものetc…とにかくあそこで話聞いてエッヘンと踏ん反り返ってるのが、外なる神の中で二三番目に偉い存在なんだ。」
月島「あれでなんですね。」
悟「そうあれでだ。大まかに説明したけどこれらは公式な設定とかじゃないから、あくまで参考程度にとどめておくように。」
月島「はーい!じゃ次どこ行きましょう?」
悟「せっかくここで知識を得たんだし今度はCOC会場にでも行ってみるか!」
月島「前から気になってたんですけど、COCってクトゥルフ神話trpgって意味ですか?」
悟「そうだよ。文字通りクトゥルフ神話のtrpg。用意されたシナリオの中でロールプレイを通して楽しむいうならばその小説の主人公になって、ダイス運に左右されながらも物語を楽しむ大人のごっこ遊びみたいなもんだな。」
月島「そう言われると簡単そうですね。というか私たちにはそれが日常になってますしね。悟さんは今までどうやって過ごしてきたんですか?」
悟「俺は今までは普通に暮らして、ある日ニャルラトホテプに「お前も探索者にならないか?」って言われてキャラシを作って、絶望の孤島に飛ばされた時に初めてダイスロールしてだったからな。世界が融合した影響とか何とか言われたけど今の俺にもよくわかってないんだよな。何か行動したいなと思ったらダイスによる判定が行われて、可能か不可能かを決めるってのが日常って言われたら、どちらかって言えば非日常に遭遇したときしかしてないし、日常生活でダイスなんて振らなかったな。」
月島「私も悟さんと一緒です。その非日常に巻き込まれた時ぐらいしかダイスによる判定なんてなかったですし。でも私、悟さんとは違ってキャラシ?なんて作ってないですよ?」
悟「そりゃ、月島ちゃんはCOC世界の人間なんだし、キャラシを作る必要なんて無いからな。俺の方の世界は刺されてもダメージ判定なんて無いし、痛みが走って動きにくくなるとかだし。でもいちいち判定とかしなくても動けるしある意味自由だからな。」
月島「だったら悟さん、ダイス判定しなくてもシナリオ攻略とかできるんじゃないですか?」
悟「・・・!そうじゃん!俺ダイスに頼らなくてもいいじゃん!!何で早く気づかなかったんだ!?」
確かに今までシナリオ中にダイス判定が必要になる場面でダイスを振らなかった時があった。それに気づいた時には嬉しさで俺は月島ちゃんに抱きついて頭を全力でヨシヨシしていた。
悟「ありがとう月島ちゃん!!うぉーー!試してぇ!すぐにでも試してぇ!!でも今は月島ちゃんとのデートを楽しまなくちゃな。」
月島「わかりましたから、ちょっと離してください!人目がすっごい気になって恥ずかしいので!!」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
―異質― 激突の編/日本国の〝隊〟 その異世界を掻き回す重金奏――
EPIC
SF
日本国の戦闘団、護衛隊群、そして戦闘機と飛行場基地。続々異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
大規模な演習の最中に異常現象に巻き込まれ、未知なる世界へと飛ばされてしまった、日本国陸隊の有事官〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟と、各職種混成の約1個中隊。
そこは、剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する世界であった。
そんな世界で手探りでの調査に乗り出した日本国隊。時に異世界の人々と交流し、時に救い、時には脅威となる存在と苛烈な戦いを繰り広げ、潜り抜けて来た。
そんな彼らの元へ、陸隊の戦闘団。海隊の護衛艦船。航空隊の戦闘機から果ては航空基地までもが、続々と転移合流して来る。
そしてそれを狙い図ったかのように、異世界の各地で不穏な動きが見え始める。
果たして日本国隊は、そして異世界はいかなる道をたどるのか。
未知なる地で、日本国隊と、未知なる力が激突する――
注意事項(1 当お話は第2部となります。ですがここから読み始めても差して支障は無いかと思います、きっと、たぶん、メイビー。
注意事項(2 このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
注意事項(3 部隊単位で続々転移して来る形式の転移物となります。
注意事項(4 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。かなりなんでも有りです。
注意事項(5 小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。
拾われ子だって、姫なのです!
田古みゆう
歴史・時代
南蛮人、南蛮人って。わたくしはれっきとした倭人よ!
お江戸の町で与力をしている井上正道と、部下の高山小十郎は、二人の赤子をそれぞれ引き取り、千代と太郎と名付け育てることに。
月日は流れ、二人の赤子はすくすくと成長した。見目麗しい姿と珍しい青眼を持つため、周囲からは奇異の眼で見られる。こそこそと噂をされるたび、千代は自分は一体何者なのだろうかと、自身の出自について悩んでいた。唯一同じ青眼を持つ太郎と悩みを分かち合おうにも、何かを知っていそうな太郎はあまり多くを語らない。それがまた千代を悶々とさせていた。
そんな千代を周囲の者は遠巻きに見ながらも、その麗しさに心奪われる者は多く、やがて年頃の千代にも縁談話が持ち上がる。
しかし、当の千代はそんなことには興味がなく。寄ってくる男を、口八丁手八丁で退けてばかり。
果たして勝気な姫様の心を射止める者が、このお江戸にいるのかっ!?
痛快求婚譚、これよりはじまりはじまり〜♪
―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》
EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。
歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。
そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。
「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。
そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。
制刻を始めとする異質な隊員等。
そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。
元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。
〇案内と注意
1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。
3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。
4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。
5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる