もと勇者だったけど酒場の店主やってます

クロ☆龍

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来世はいなか

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 今年の夏は暑かった。太陽が人を殺す瞬間を見たと酔った客はほざいていたが 気持ちは分かるほどの猛暑だった。

 古都に広がり、広がりすぎて把握されていないこの路地にも 暑さでかはたまた違う理由でか去年よりは多く人が日々転がっていたように思う。

 「お兄さん!ねえって!…生きてる?」死体に近い生き物を何故か突き回る阿保がウチの新人だったりする。

 「店長~!息してないっす!」

阿保すぎてかける言葉もない。
ピーターの首根っこを掴みとりあえず店に放り込む。

 「アレは死体ではないが客じゃない。」

 この猛暑は人を駄目にするだけなのか?
阿保のピーターに掃除をまかして仕込みに入る。鼻歌が混じる店内でつまみ用に貝の塩抜きをしておく。
ピーターは悪いやつではないが昔の出来事のせいか?元々の性格か?多分 I.Qは悪くは無いんだろうがやることなすこと阿保だ。
アリスに言わせれば
「ゆーちゃん、そこがピーターのいいとこよ?イケメンで堅物なんて酒場に二人もいらないわ。」落とせそうな緩さがないとリピーターはつかないの!

チチをプルプル揺らしながら喋る。
確かに 入れてひと月はたった今は 今迄にない客層は掴んでるようには思うが、阿保が立ち回りが阿保過ぎて その都度アリスが助けてなお沼に入り込む

プラスマイナス むしろマイナスな結果だ。

店長てさぁ

ナメてるのか天然なのか やはり阿保なのかモップの水をロクに絞らず床をナメクジのようにハイ回しながら

勇者だったじゃないですか?あれですか俺んときは俺が正常じゃなかったから覚えてないけど なんか特別な力でパパッと解決してたんですか?

…うん。俺は探偵じゃないからパパッと解決はしてない

「ピーター 勇者は勇者なんだよ?ゆーちゃんは勇者 だから魔王を倒せたの」
グラスに蒸留酒をトポトポいれてへらりとアリスは笑う。

ピーターは再びナメクジに戻りつつ 口を尖らす

何歳か!かなりのおっさんがしていいものではない!けっして

アリスはカウンターのスツールをクルーンとまわし人差し指の指輪についた宝石に口付けをしてを払う仕草をし

反対の手にもってるグラスをグビリとのみこむ

床のナメクジ跡をいっそうしてくれた

キラキラとプリズムが舞う中でさっきまで面倒見の良いアリスから目元があやしいアリスの顔になっていた

スツールからピンヒールのクツをならしピーターにいきなり濃厚なのをかましだした

うん。お約束だよね。しかし 毎回思うが元同僚の目の前てか職場でかますものではないよな。

ちゅぱと タコの吸盤を引き剥がしたような音を立ててアリスはグラスに残った酒を飲み干して

じゃ次にいってくるわ

ヒラヒラと指輪をついた手を振りながら店を出ていった

うん。今日はピーターは使い物にならないだろう

ピカピカの床にぺたんと腰を落とした彼はおじいちゃんになっていた

何が起きたか理解が追いついてないので自分の皺くちゃな手をぼーっと眺めている…慌ててないのが異常だ

おじいちゃんに働かせるのは心配なので部屋に帰るように目線をあわせて伝える

?首を傾げたぞ

しかたがないのでコンパクトミラーを覗かせた

「じじいがいる!」俺は死ぬの?
何故 おじいちゃん=死 なんだ??

アリス!アリス様!喚きだした煩い

ひとしきり喚いて泣いて(しょうみ顔面がやばい)

疲れたのかようやく話を聞く耳をもったようだ

アリスはなお前の若さや時間を吸い取っただけだ お前がうれしげにキスをさせたのが運の尽きだ。

え~!一生このまま?てか俺の取り柄かえして~!!ゆうか 今までいけたのに何で今回だけ?

 うん。阿保すぎて教えるの面倒になってきた。

今回はタイミングが悪すぎなのとアリスの気分次第の話

アリスは一様 凄腕の魔法使いだ。フェロモンむんむんで歩いてくだけで町の人間が注目する姿だけでなく 魔力がフェロモンのように身体から滲み出す体質で幼少期は大変だったらしい。ご両親が

成長するにつれフェロモンが魔力が自身の力だけでは収まりつかなくなり

魔石 と云われる鉱物でありながら魔法の力を制御する石を師匠から与えられ魔力を魔法として制御する修行にはいった

しかし、持って生まれた魔力は修行をすればするほど研ぎ澄まされまえまで溢れていた魔力がフェロモンがより濃厚になったそうだ

アリスは今はあんな性格だがその頃は真面目で奥手な性格だったらしいのだが ある男性に恋をした

一目惚れの初恋。

修行どころではなくなり 急にファッションに力を入れだした

試行錯誤を繰り返した結果 初恋の君は付き合ってくれるようになった

めでたしめでたし では終わらなかった

なんとその彼は何人も同時に付き合えるクソ野郎だった。

その頃にはアリスは色々魔法も使える様になりたまたまだと本人は言ってるが遠見の魔法を練習中に自分だけの彼が、他の女と肩を組んで歩いてるのを見てしまった。

そこからアリスは頭の中で何かが喋りだし気付いたら彼と浮気相手の女の前に現れてたらしい。

間抜けに二人は抱き合ってポカンとアリスを見ていたらしい。

師匠に与えられいつも着けていた指輪に熱を感じたところまでで記憶がなくなったそうだ

目が覚めたらじじいとばばあが喚いていて指輪の熱もなくなり 今まで制御出来たことのない魔力が制御出来るようになっていた

とりあえず師匠の元に向かい褒めてもらおうと報告した

師匠はすべてをみていたためアリスに記憶を与えた

記憶が消えたあたりのアリスは指輪の魔石にキスをし彼にディープキスをしたそうだ 次に女にも

たっぷりしたあとはトロンとした瞳で何かを呟いた その瞬間に若さや時間を吸い込まれた二人は年寄りになったそうだ

もちろん、師匠の魔法にも時を操るものもあるがアリスの使った魔法は魔法として流通しているものではなかった。

本人は現実味がなくケロッとしていて
「あ~!ザマアミロ」
ぐらいしか感想はなかったそうだ

師匠は弟子の魔法を解こうとカップルに色々施したが効果なし

ケロッとしたアリスはなんで二人を助けるのか理解できずずっと睨んでいたそうだ。
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