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番外編
頑張り屋さん
しおりを挟む先に凪さんがお風呂に入って、暫くすると真都を連れてきてほしいとお風呂場から呼ばれた。
真都をだっこして彼のところに行くと、凪さんはデレデレの表情で真都を抱っこして、なにやら歌いながら、楽しそうにしている。
「終わったら呼んでね」
「うん。ありがとう」
「こちらこそ」
扉を閉めて、リビングに戻り、テーブルに真都の着替えを用意する。
「真樹ー! 真都あがるよー!」
「はーい!」
少しして凪さんに呼ばれ、真都を迎えに行った。
バスタオルを広げ、真都を抱っこする。そのままバスタオルで包んでリビングに行き、小さな体をそっと拭いた。
「真都君、可愛いねぇ。」
保湿のワセリンを塗り、オムツを履かせて服を着せる。
凪さんもすぐにお風呂から出てきて、皿洗いをしてくれた。そんな彼は皿洗いが終わると傍にやって来て、真都をみていてくれると言う。
「だから風呂、入っておいで。」
「うん」
傍にある凪さんの顔。
頬にちゅっとキスをすると、じっと俺を見た彼と唇を重ねた。
「真都が寝たら、ゆっくり話しようか。」
「そうだね」
二人から離れてお風呂に入る。
湯船に浸かると思っていたよりも疲れていたみたいで、眠ってしまいそうになった。
髪と体を洗い、お風呂から上がって髪を乾かす。
リビングに戻ると、凪さんと真都の姿は無くて、寝室を覗けば、ベビーベッドで眠る真都と、そんな真都をベッドに座りながら穏やかな顔で眺めている彼がいた。
「真都、寝た?」
「うん。」
隣に腰掛け、お互い顔を見合せたあと、どちらともなく顔を寄せてキスをする。
「真樹……」
「ん……ふ……」
舌を絡めると気分が昂ってきて、ついつい彼の首に腕を回して体を擦り寄せた。
「凪さん、一回だけ……」
「疲れてるだろ」
「でも、したい……。だめ?」
「いいけど……話は?」
「……それはピロートークで」
くすくす笑った彼が、俺の腰を抱いた。
どうやらその気になってくれたらしい。
「わかった」
返事を貰い、またキスをしていると、そのうち優しく押し倒されて、さっき着たばかりの服を脱がされる。
「久しぶりな気がする」
「ん……だって、本当に久しぶりだもん。」
お互い、仕事や育児で疲れていたから、今日のこれはなかなか久しぶり。
キスは毎日しているけれど、やはりどこか物足りなかった。
「真樹が辛くないようにゆっくりするよ」
「激しいの、結構好きだよ?」
「明日が辛いかもしれないだろ」
「……確かに。」
久々にセックスをしたせいで、明日動けない、なんてことになったら困る。
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