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番外編

プラネタリウム

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 ──って、格好つけてしまったけど……


「馬鹿だろ、俺……!」


 なーにが『待ってなくていい』だよ!
 待っていてほしいに決まってるだろうが……!


「格好つけなきゃ良かった……。いや、でも強引過ぎた部分もあるし……。」


 これでリビングに戻って誰も居なかったら、情けないけれど本気で泣く。
 次会う時も気持ちを引き摺ってるだろう。

 恋愛ってなんて難しいんだ。
 結婚している人を尊敬する。それはもう本気で。


 シャワーを浴びて髪を洗い、顔、体と洗っていくうちに鼓動が速くなる。
 一瞬だけ湯船に浸かり、お風呂から出て急いで髪と体を拭いた。
 深呼吸をして、リビングに戻る。



「──え、嘘。」



 そこに蒼太の姿は無くて、思わず声が漏れる。
 このまま意識を失いたい。ショックで立ち直れない。

 そう思っていると、寝室のドアが開いた。
 びっくりして固まっていると、そこから蒼太が出てきて、俺を見ると「あ」と、少し気まずそうに視線を逸らした。


「あの、ごめんなさい。プラネタリウム観たくなって、こっちの部屋、勝手に借りてました……。リビング真っ暗だと驚くかなって、思って……。」
「それはいいけど……帰ったのかと思って驚いた」
「え……。いや、帰らないよ。僕とエッチなこと、するんでしょ……?」


 顔を赤くした蒼太に、今度こそ逃げ道は与えないとばかりにズンズン近づいて、勢いよくキスをする。
 舌を絡めると苦しそうにしていて、そういえばゆっくりすれば呼吸ができていたなと思い出し、動きを抑えて、舌を絡めた。


「ふっ、ぅ……ふ……」


 蒼太の手が服を掴んでくる。
 彼の背中に手を回して抱き締め、しばらくして漸く唇を離した。
 涙目で見上げてきた蒼太に、早く抱きたいと欲が湧いてきて。


「蒼太、部屋、こっち。」


 手を掴み、寝室に連れて行く。
 そこにはまだプラネタリウムの光があって、一度それを消して蒼太をベッドに座らせる。


「抱くよ」
「う、ん……」


 また唇を重ね、同時に服を脱がせていく。
 上半身が露わになり、胸を掌全体で包むようにして触れる。
 くすぐったいのか身体を捩る彼は、それでもキスに応えてくれて、唇を離すと、もう既に蕩けた表情をしていた。


「触られるの、嫌じゃない?」
「うん、気持ちいい……。」
「よかった。嫌になったら言って。気持ちよくても教えて」
「ん、ヒロくんも、服脱いで」


 上の服を脱ぎ捨ててベッドの外に放る。
 そのまま背中を屈め、蒼太の首筋に顔を埋めた。

 ちゅ、ちゅっと音を立ててキスを落としていく。
 指先でチョン、と小さな胸の尖りを突けば、聞こえてくる呼吸音が甘くなった。

  
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