45 / 208
第45話
しおりを挟む「あっ、待って、凪さん……っん、おかしい、ぁ、だ、め……だめっ!」
「何がおかしい?」
「ひ……っ、あぁっ!」
吸われると腰がビクビクする。
胸から今まで感じたことの無い感覚がして、頭の中がいっぱいいっぱいになってしまう。
「はっ、は、きも、ちいい……っ」
「真樹」
「ん、何……?」
口を離した彼が、チロっと乳首を舐めると優しく笑って口を開け、勃起したそれを強く噛んだ。
「ぅ、あぁぁ──ッ!」
途端絶頂した時の快感が体を走り、背中が反れた。
ハフハフ呼吸をしながら、もしかして胸で達したの……?と下を見ると、ペニスは服の上からもわかるように勃起していて、射精はしていなかった。
顔を離した凪さんが「偉いね」と言って俺の頭を撫でる。
まずい。まだ気持ちいいのが続いている。
ペニスにも触ってほしい。もっと快感が欲しい。
凪さんの手を取って、自分の頬に押し付ける。
彼は優しく微笑むばかりで、気付いているはずなのにペニスには触ってくれない。
「ふっ、ぅ……」
「どうしたの?」
分かってるくせに。意地悪だ。
涙が滲んできた。その目で睨みつける。
「その顔はダメだ。いますぐ抱きたくなる」
「さ、触って……」
「どこを?」
掴んでいた手をそこに導く。
恥ずかしいけど、触って欲しいから我慢だ。
「ここっ!」
じっと目を見ると彼は手を動かし服の上からそれを軽く揉んでくる。
「んっ、ん!」
「真樹は気持ちいいことが好き?」
「好き……、凪さん、キスしたい……」
背中を屈めてキスをしてくれる。
このぬるま湯に浸かっているような、まだいっぱいいっぱいにならなくて済む快感は心地良さすら感じる。
これはきっと相手が凪さんだからだ。
「ん……早く、凪さんとしたい……っ」
下着の下に手を入れて直接ペニスを扱かれる。
「可愛い真樹。大好きだよ」
「俺も、凪さん好き……」
離れた唇をもう一度求めて、彼の首に腕を回す。
昂った熱はキスをしたまま弾けた。
「汚れちゃったね。シャワー浴びておいで」
「やだ、まだやだ……もっとキスしたい」
そうして何度も唇を重ねて、少しして落ち着くと、冷静になった頭を抱えたくなった。
こんな、快感ばかり求めてしまうなんて……。凪さんにはきっととんでもない淫乱だと思われたに違いない。
凪さんは俺をお風呂場まで連れて行ってくれて、すぐに出て行く。
もしかして求めすぎて幻滅された……?そんなの絶対に嫌だ。
急いでシャワーを浴びる。お風呂場から出ると新しい服と下着が用意されてあって、慌ててそれを着ると彼がいるはずのリビングに駆け足で飛び込んだ。
107
お気に入りに追加
1,957
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
変なαとΩに両脇を包囲されたβが、色々奪われながら頑張る話
ベポ田
BL
ヒトの性別が、雄と雌、さらにα、β、Ωの三種類のバース性に分類される世界。総人口の僅か5%しか存在しないαとΩは、フェロモンの分泌器官・受容体の発達度合いで、さらにI型、II型、Ⅲ型に分類される。
βである主人公・九条博人の通う私立帝高校高校は、αやΩ、さらにI型、II型が多く所属する伝統ある名門校だった。
そんな魔境のなかで、変なI型αとII型Ωに理不尽に執着されては、色々な物を奪われ、手に入れながら頑張る不憫なβの話。
イベントにて頒布予定の合同誌サンプルです。
3部構成のうち、1部まで公開予定です。
イラストは、漫画・イラスト担当のいぽいぽさんが描いたものです。
最新はTwitterに掲載しています。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる