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第42話
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***
なんだか、色々と恥ずかしいことをしまった気がする。
目を覚まして天井を眺めながら一番にそう思い、深い溜息を吐く。
隣にいつも起こしてくれる彼が居ない。
……あれ、ていうか今は何時だ。
枕元にあったスマートフォンを手に取り画面を見れば、午前十一時。
「仕事っ!!」
飛び起きて、とにかく上司に電話しようとして手が止まる。
上司って、凪さんじゃないか?
もう一度画面を見ると、メッセージが一通届いていた。凪さんからだ。
『おはよう。起きたかな。体調はどう?』そんなメッセージにホワホワしていたけれど、そんなことをしている場合ではなく、慌てて彼に電話をかける。
「──もしもし」
「凪さんっ!」
「あ、元気そうだ。安心した。」
電話の向こうで笑っている声が聞こえる。
「仕事っ、俺、ごめんなさい!すぐに……っ!」
「え、休みだよ。真樹は休み。昨日熱があったんだから。」
「いやでも、もう熱無いです!」
「言う事聞いて。真樹は休み。今日一日はゆっくりする。」
拒否権は無いと言われているみたいだ。
「……」
「わかった?」
「……わかりました。」
正直納得していないけど、『嫌だ』なんて言ったらどうなるかわからない。
アルファはオメガに対しての束縛が強い。俺はアルファだった頃に気になったオメガ性の人が居なかったから、それを感じたことは無かった。
けれど、そういうオメガ性の人に出逢えば、アルファはその人を自分のモノにしたい、という本能が強くなるらしい。
最近では監禁されるケースも少なくないらしく、問題視している人も多い。
凪さんがそこまでやるかどうかは別として、アルファには基本的に従っていた方がいい。
「早めに帰るからね」
「はい」
通話を切って、スマートフォンをベッドに落とす。
仕方ない。寝坊したのは俺だ。
体調を崩したのも俺。
それなのにクビにせずに雇ってくれている。有難い限りで、俺が凪さんに文句を言う資格はない。
──だから、凪さんが居ない時に言わせてもらおう。
「過保護すぎだろっ!!」
枕に顔を埋める。
いや、いいんだけど!
無関心よりよっぽど嬉しいんだけど!!
「俺ももう成人済みです……」
彼に甘えてばかりで、偉そうに言える立場では無いですが。
なんだか、色々と恥ずかしいことをしまった気がする。
目を覚まして天井を眺めながら一番にそう思い、深い溜息を吐く。
隣にいつも起こしてくれる彼が居ない。
……あれ、ていうか今は何時だ。
枕元にあったスマートフォンを手に取り画面を見れば、午前十一時。
「仕事っ!!」
飛び起きて、とにかく上司に電話しようとして手が止まる。
上司って、凪さんじゃないか?
もう一度画面を見ると、メッセージが一通届いていた。凪さんからだ。
『おはよう。起きたかな。体調はどう?』そんなメッセージにホワホワしていたけれど、そんなことをしている場合ではなく、慌てて彼に電話をかける。
「──もしもし」
「凪さんっ!」
「あ、元気そうだ。安心した。」
電話の向こうで笑っている声が聞こえる。
「仕事っ、俺、ごめんなさい!すぐに……っ!」
「え、休みだよ。真樹は休み。昨日熱があったんだから。」
「いやでも、もう熱無いです!」
「言う事聞いて。真樹は休み。今日一日はゆっくりする。」
拒否権は無いと言われているみたいだ。
「……」
「わかった?」
「……わかりました。」
正直納得していないけど、『嫌だ』なんて言ったらどうなるかわからない。
アルファはオメガに対しての束縛が強い。俺はアルファだった頃に気になったオメガ性の人が居なかったから、それを感じたことは無かった。
けれど、そういうオメガ性の人に出逢えば、アルファはその人を自分のモノにしたい、という本能が強くなるらしい。
最近では監禁されるケースも少なくないらしく、問題視している人も多い。
凪さんがそこまでやるかどうかは別として、アルファには基本的に従っていた方がいい。
「早めに帰るからね」
「はい」
通話を切って、スマートフォンをベッドに落とす。
仕方ない。寝坊したのは俺だ。
体調を崩したのも俺。
それなのにクビにせずに雇ってくれている。有難い限りで、俺が凪さんに文句を言う資格はない。
──だから、凪さんが居ない時に言わせてもらおう。
「過保護すぎだろっ!!」
枕に顔を埋める。
いや、いいんだけど!
無関心よりよっぽど嬉しいんだけど!!
「俺ももう成人済みです……」
彼に甘えてばかりで、偉そうに言える立場では無いですが。
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