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良い子ムーブは致しません
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「何か言う事はございませんの?」
「あんたスゲえなあ!領主の娘だなんて!貴族の割にいい奴だな」
冷たい、底冷えのするような目でディートリンデは少年を見据えた。
「もし先程、あなたのお尻のポケットから財布が出てきたら、処刑されていたのですよ」
ぎくり、とそこでやっと少年は肩を震わせた。
「しょうがねえだろ、親がいねえわ人攫いはいるわ、教会にいたら売られるわ、行くとこねえんだから!!」
「分かりました。仲間の所に案内しなさい」
少年の叫びに、通常通りの声のトーンでディートリンデは答えた。
「貴方の身を案じて、見守っていた子供達が居たでしょう。連れて行きなさい。行かないなら酷い目にあいますよ?」
ギロリと見ると、少年はその眼差しの恐ろしさに震え上がった。
「わ、わかった。でも子供らには手出しすんなよ……」
小動物が必死で威嚇するような腰の引け具合に、ディートリンデは苦笑を漏らした。
「悪いようには致しません事よ」
路地裏を幾つかくねくねと辿って、廃棄された建物の半地下に子供達は住んでいた。
余り良い環境とは言えないが、これも仕方ないのだろう。
神聖国の騒動がマリアローゼの出現で始まり、捜査の手が伸びれば教会ももう少しマシにはなるかもしれないが。
残念ながら、やりたい事が多すぎて、孤児院を経営するっ!みたいな良い子ムーブは出来ない。
そんな事よりもBLである。
先程の警備兵は中々宜しかった。
この少年がもし青年だったなら、ディートリンデの食指も動いたかもしれないが、まだほんの子供である。
お呼びではない。
「あら、まあまあおりますのね」
少年と年の頃が同じくらいの少年少女が何人かいる。
これなら、自力で生きていけそうだ。
「さあ、全員座りなさい。そして、わたくしの言う事をよくお聞きになって。彼は今日スリに失敗して、危うく処刑になるところでした。わたくしが助けなければ死んでいたでしょう」
仲間の少年が本当か?とこそこそ確認し、本人が頷く。
「あの子、綺麗ね」
仲間の少女がぼうっとしながら呟く。
「領主の娘なんだって」
子供達はそれを聞くと、口々にほんとう?と聞いてくるので、ディートリンデは頷いた。
「わたくしが雇えるとしたら、小間使い1人だけ。誰か1人が働けば、子供達が飢えて死ぬことは無いでしょう」
「わ、私が!私が働きます」
綺麗ね、と褒めていた少女が真っ先に手を上げる。
他の子供はその子の熱意に押されたのか押し黙って、ディートリンデと少女を見比べるのみだ。
「名は何といいますの」
「エラ」
「いいでしょう。衣食住は保証します。お給金はこの子達の生活にあてるのでよろしくて?」
「お願いします!」
ディートリンデはこくりと頷いた。
そして、最初に掴まえた少年に向き直る。
「貴方の名は何といいますの?」
「……カイ」
「分かりました。貴方がお金を受け取れるように手配しますから、子供達の面倒はちゃんと見なさい。
でも、彼女の給金だけでは足りないわ。貴方達もきちんと働かなければ」
ディートリンデの言葉に、カイが地面に目を落としたまま反論する。
「そんな事言ったってなあ、孤児なんて何処も雇っちゃくれねえんだよ」
「誰が雇われろと言いました。わたくしは働けと言ったのですよ」
言い返されたカイはきょとん、とした。
「いや、おなじこったろ……」
「違いますわ。わたくしが今から、貴方達に生きて行く術を教えます。まずは全員で協力し合う事」
その言葉には子供達から少年達まで、皆がうんうん、と頷いた。
今までだってそうして身を寄せ合って生きてきたのだ。
異論は誰にもない。
「いいですか?スリというのは集団で行うものです」
「おおおおい、ちょっと待てえ!!」
カイが渾身のツッコミを入れてきた。
アレンに似た雰囲気を感じて、ディートリンデは将来有望の判を押す。
「何ですの」
「いや、お前仮にも領主の娘だろ。いいのかそんな事薦めて」
不思議そうに聞き返すディートリンデに、カイがスリを働いたにしては真面目な意見を言う。
ディートリンデは切れ長だが大きな瞳をぱちぱちと瞬いた。
そして小首を傾げる。
「だって他に稼ぐ方法がないのでしょう?仕方ありませんわ。それに、例えば貴方達がわたくしに唆されたと言っても誰も信じませんことよ。これは命をかけて行う、大変な仕事ですわ」
むぐ、とカイが口を噤んだ。
子供達は困ったような顔をするが、他の少年が言った。
「続き、聞かせてくれよ」
ディートリンデはこっくりと頷く。
「まずは、標的についてですわ。狙うのは、旅行に来た貴族のみになさい。地元の人間相手に何度も行えばいずれは感づかれてしまうからです。そして、財布から取るのは半分までになさい。
効率は落ちますけど、この町で頻繁にスリが出るとなると肝心の旅人が来なくなるからですわ」
うんうん、と子供達は真剣に聞いている。
「そして、大事なのは先程言った「協力すること」これは、身体の大きさや年齢はあまり関係がありません。練習すれば上達するでしょう。
まずは、斥候。標的の持ち物を探る役ですわ。
次に、誘導。スリ易い位置に、標的を誘導いたしますの。例えば、道を尋ねたり、物を売り込むのも良いでしょう。
次は、壁。スリを行う時に、標的の視線を遮る役です。何かを零したり、落としたりして注意を引きます。
そして、実行。これはカイが適任ですわね?
最後は、逃走。カイが擦った財布をその場から運ぶ役目ですわ。
もし戻すのが難しそうなら、警備兵や騎士に届けなさい。でも何度も同じ子供を使っては駄目です。
ホテルの客を狙うのなら、従業員に届けても良いでしょう」
一気に説明し終えたが、子供達の半分以上は分かっていなさそうである。
だが、カイには理解出来たようだ。
「戻す時は、逃走役から俺が財布を受け取って戻せばいいんだな?」
「ええ。万全を期すなら逃走役から、お金を預かる金庫番がいれば完璧でしょう。それか、小さい女の子であれば、本人に拾ったと渡させるのも無難でしょうね。その場合はきちんとした服装でないといけないわ」
何事かを考えるように、カイは黙したまま頷いた。
「さて、もう一つ予備としての仕事をあげましょう。これはどんなおチビさんでも出来ますわ」
「危ない仕事じゃねーだろうな?」
折角教えて上げたというのに、何故か疑いの眼差しを向けてくるカイに、失礼な、と憮然とした表情で
ディートリンデは睨みをきかせた。
「情報を集めるのです。最初はどんな情報が良い情報なのか分からないでしょうけど。取るに足らない情報も集めるうちに重要性や信憑性が分かるようになりますわ。有益な情報を集められるようになったら、それがお金になることでしょう。地道に出来る安全なお仕事ですわ」
「分かった。……ありがとう」
カイに続いて、素直な子供達が口々に礼を言う。
「いいえ。後は貴方達次第ですもの。ではエラは連れて行くわ」
「行って来ます、皆」
別れを惜しむエラを見つつ、ディートリンデはこの先の事を考えていた。
「あんたスゲえなあ!領主の娘だなんて!貴族の割にいい奴だな」
冷たい、底冷えのするような目でディートリンデは少年を見据えた。
「もし先程、あなたのお尻のポケットから財布が出てきたら、処刑されていたのですよ」
ぎくり、とそこでやっと少年は肩を震わせた。
「しょうがねえだろ、親がいねえわ人攫いはいるわ、教会にいたら売られるわ、行くとこねえんだから!!」
「分かりました。仲間の所に案内しなさい」
少年の叫びに、通常通りの声のトーンでディートリンデは答えた。
「貴方の身を案じて、見守っていた子供達が居たでしょう。連れて行きなさい。行かないなら酷い目にあいますよ?」
ギロリと見ると、少年はその眼差しの恐ろしさに震え上がった。
「わ、わかった。でも子供らには手出しすんなよ……」
小動物が必死で威嚇するような腰の引け具合に、ディートリンデは苦笑を漏らした。
「悪いようには致しません事よ」
路地裏を幾つかくねくねと辿って、廃棄された建物の半地下に子供達は住んでいた。
余り良い環境とは言えないが、これも仕方ないのだろう。
神聖国の騒動がマリアローゼの出現で始まり、捜査の手が伸びれば教会ももう少しマシにはなるかもしれないが。
残念ながら、やりたい事が多すぎて、孤児院を経営するっ!みたいな良い子ムーブは出来ない。
そんな事よりもBLである。
先程の警備兵は中々宜しかった。
この少年がもし青年だったなら、ディートリンデの食指も動いたかもしれないが、まだほんの子供である。
お呼びではない。
「あら、まあまあおりますのね」
少年と年の頃が同じくらいの少年少女が何人かいる。
これなら、自力で生きていけそうだ。
「さあ、全員座りなさい。そして、わたくしの言う事をよくお聞きになって。彼は今日スリに失敗して、危うく処刑になるところでした。わたくしが助けなければ死んでいたでしょう」
仲間の少年が本当か?とこそこそ確認し、本人が頷く。
「あの子、綺麗ね」
仲間の少女がぼうっとしながら呟く。
「領主の娘なんだって」
子供達はそれを聞くと、口々にほんとう?と聞いてくるので、ディートリンデは頷いた。
「わたくしが雇えるとしたら、小間使い1人だけ。誰か1人が働けば、子供達が飢えて死ぬことは無いでしょう」
「わ、私が!私が働きます」
綺麗ね、と褒めていた少女が真っ先に手を上げる。
他の子供はその子の熱意に押されたのか押し黙って、ディートリンデと少女を見比べるのみだ。
「名は何といいますの」
「エラ」
「いいでしょう。衣食住は保証します。お給金はこの子達の生活にあてるのでよろしくて?」
「お願いします!」
ディートリンデはこくりと頷いた。
そして、最初に掴まえた少年に向き直る。
「貴方の名は何といいますの?」
「……カイ」
「分かりました。貴方がお金を受け取れるように手配しますから、子供達の面倒はちゃんと見なさい。
でも、彼女の給金だけでは足りないわ。貴方達もきちんと働かなければ」
ディートリンデの言葉に、カイが地面に目を落としたまま反論する。
「そんな事言ったってなあ、孤児なんて何処も雇っちゃくれねえんだよ」
「誰が雇われろと言いました。わたくしは働けと言ったのですよ」
言い返されたカイはきょとん、とした。
「いや、おなじこったろ……」
「違いますわ。わたくしが今から、貴方達に生きて行く術を教えます。まずは全員で協力し合う事」
その言葉には子供達から少年達まで、皆がうんうん、と頷いた。
今までだってそうして身を寄せ合って生きてきたのだ。
異論は誰にもない。
「いいですか?スリというのは集団で行うものです」
「おおおおい、ちょっと待てえ!!」
カイが渾身のツッコミを入れてきた。
アレンに似た雰囲気を感じて、ディートリンデは将来有望の判を押す。
「何ですの」
「いや、お前仮にも領主の娘だろ。いいのかそんな事薦めて」
不思議そうに聞き返すディートリンデに、カイがスリを働いたにしては真面目な意見を言う。
ディートリンデは切れ長だが大きな瞳をぱちぱちと瞬いた。
そして小首を傾げる。
「だって他に稼ぐ方法がないのでしょう?仕方ありませんわ。それに、例えば貴方達がわたくしに唆されたと言っても誰も信じませんことよ。これは命をかけて行う、大変な仕事ですわ」
むぐ、とカイが口を噤んだ。
子供達は困ったような顔をするが、他の少年が言った。
「続き、聞かせてくれよ」
ディートリンデはこっくりと頷く。
「まずは、標的についてですわ。狙うのは、旅行に来た貴族のみになさい。地元の人間相手に何度も行えばいずれは感づかれてしまうからです。そして、財布から取るのは半分までになさい。
効率は落ちますけど、この町で頻繁にスリが出るとなると肝心の旅人が来なくなるからですわ」
うんうん、と子供達は真剣に聞いている。
「そして、大事なのは先程言った「協力すること」これは、身体の大きさや年齢はあまり関係がありません。練習すれば上達するでしょう。
まずは、斥候。標的の持ち物を探る役ですわ。
次に、誘導。スリ易い位置に、標的を誘導いたしますの。例えば、道を尋ねたり、物を売り込むのも良いでしょう。
次は、壁。スリを行う時に、標的の視線を遮る役です。何かを零したり、落としたりして注意を引きます。
そして、実行。これはカイが適任ですわね?
最後は、逃走。カイが擦った財布をその場から運ぶ役目ですわ。
もし戻すのが難しそうなら、警備兵や騎士に届けなさい。でも何度も同じ子供を使っては駄目です。
ホテルの客を狙うのなら、従業員に届けても良いでしょう」
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だが、カイには理解出来たようだ。
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何事かを考えるように、カイは黙したまま頷いた。
「さて、もう一つ予備としての仕事をあげましょう。これはどんなおチビさんでも出来ますわ」
「危ない仕事じゃねーだろうな?」
折角教えて上げたというのに、何故か疑いの眼差しを向けてくるカイに、失礼な、と憮然とした表情で
ディートリンデは睨みをきかせた。
「情報を集めるのです。最初はどんな情報が良い情報なのか分からないでしょうけど。取るに足らない情報も集めるうちに重要性や信憑性が分かるようになりますわ。有益な情報を集められるようになったら、それがお金になることでしょう。地道に出来る安全なお仕事ですわ」
「分かった。……ありがとう」
カイに続いて、素直な子供達が口々に礼を言う。
「いいえ。後は貴方達次第ですもの。ではエラは連れて行くわ」
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