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第三部第一章:英雄の子と灰色の少女
第三話:英雄が抱えるもの
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「二人はさ、実は人の弱さを凄く知ってるんだ」
最初にルークが口にした言葉は、そんな一言だった。
母からは一度も聞いたことの無い言葉。二人を本当に大好きだといつも言っている母からは、やはり出てこないだろう、そんな一言。
とても強くて少し天然な英雄レインと、とても優しくて少し嫉妬深い聖女サニィ。二人は、自分達の命を賭して世界から呪いを消した、本当の英雄。
間違いなくこの世界で最も尊敬出来る人物の二人なのだと。
そんな母からの視点と、首都の人達の怯えたような視点、これまでそんな両極端の視点しか触れてこなかったクラウスにとってその一言は、衝撃的だった。
その言葉はつまり、二人はある意味ではとても弱いと言うことだ。
自分のことを強者だと考えて譲らない者は、弱者の心を理解しない。本人としては自分の力で上り詰めた結果なのかもしれないが、それは裏を返せばその心を理解してしまえば自分の弱さをも露呈しまう脆さを持っているということ。受け入れたくない現実から逃げようとする一手に他ならない。
過去を忘れて未来を見ることも同じだ。過去を抱えたまま強くなることが不可能だから過去を忘れようとして逃げることで未来に進む。過去を抱えて停滞する者と過去を忘れて未来に進む者、生産的なのは後者かもしれないが、どちらが強いかと言えば難しい。
二人はそんな者達と何も変わらなかったと言うこと。
母の言い方だと、二人はそんな人々全て受け入れる程に強い二人だからこそ命を賭して世界を救ったのだという言い方だった。二人共が二人共、弱者を一方的に包み込む程に強い存在なのだと、そう言いたい様だった。
二人は自分達が強いから皆を守るのはとても自然なこと。二人は凄惨な過去を抱えたまま未来を見据られる本当の強者。
母オリヴィアは、クラウスにそんな風に聞かせていた。
それはつまり……。
クラウスは母を見る。
母は、オリヴィアは、いつもの様に微笑むだけだった。少しだけ懐かしそうに、少し悲しそうに、申し訳なさそうに。
その瞬間に悟ってしまう。
母が二人を完璧な英雄に仕立て上げていた理由を。
母オリヴィアもまた、弱者だったのだ。
二人を理想の存在にしておかなければ、世界の反レインの波に飲まれてしまう。彼女は自分自身を守る為に、その様に嘯いていたのだと。
「分かったみたいだね。聖女サニィは本当に、レインさんの為だけに陽のマナ陰のマナと呼ぶことにしたんだ。きっとそれは、レインさんが自分を、両親を、生まれた町を破壊し尽くした魔物と同じだと思いたくなくて。両方を同じくマナと呼べば、勇者と魔物の境目すら曖昧になる。そう考えれば、彼女は自分とレインは同じだと思い込む為にも共にマナと呼びたがったんだ。しかも、それ程悪い印象を受けない言葉を選んだんだと思う」
「魔人様、レインさんは魔物の勇者だった。それは狛の村の事件が証明してる。そんな人が先生とずっと一緒に居て、魔王になったんだから、力の弱い人々は怯えて当然なんだよ。先生がレインさんを魔物だと認めたがらなかった様に、馬鹿な人間達も同じくレインさんを人だと認めたくない」
「それを二人が知ったらどう思うかと考えるとね。守った人間に裏切られたと考えれば、そうだな……皆殺しにしちゃえば良いんだけど……、流石にそれは二人の望むところじゃない、と、思ったんだ」
「だから私達は弱い人達の弱さを受け入れることにしたの。
力を持つ者はそれを正しく行使する義務がある。それがレインさんの教えの一つだったから。
実は、英雄達皆で結構話し合ったんだけどね。私達の先生の一人は認められない! って暴れてたけど……」
そう聞いて、異常者が有識者達を闇討ちしたという話を思い出す。
なるほど、と納得する。力を正しく行使するのが義務なのならば、確かに弱き者達の心を守る為に魔素という名称を無理やり陰のマナと呼べと押し付けるのは正しくないことなのかと。
皆で結構話し合ったこと、一人は暴挙に出たことからも、英雄達ですら見方によっては弱いのだという説得力がある。
エレナの『馬鹿な人間達』という言葉が、特にそれを物語っている。
「なるほど、無条件の強さが無い以上、せめて英雄である皆さんは強くあろうとしてる、ってことですか」
「そう。私達は強者の真似事をしてる。それが、正にレインさんと先生がしてたことで、しなくちゃいけないこと」
エレナのその言葉に、エリーとアリエルが「うん」と呟くのが聞こえる。
「人が社会性の生き物である以上、心の支えになる誰かがいないと生きていけないのは皆同じなんだよ。多くの人は聖女に頼るけれど、魔王までは受け入れられない。それはレインさんの本当を知らない以上は仕方の無いこと。そして、それを仕方のないこととしてしまうのが、僕達の弱さかな」
そう言われると、それは確かに仕方のないことだった。
聖女を崇拝している癖に呼び方を変更する。それに対して憤るクラウスもまた、そこが弱点なのだと言える。レインを深く知る英雄の息子だからこそそんな風に憤れるのと同時に、レインに恐怖する人々の気持ちは微塵も理解が出来ないというのが、本当のところだったから。
考えが纏まった所で、わだかまっていた憤りは納得こそしきれないものの風船がしぼむ様に萎えていくのが分かった。
「ありがとうございました」
「いやいや、クラウスは物分りが良くて話が早いよ」
そんな風に纏まったかと思ったところで、サラが爆弾を投げつけた。
「ママは本当のところどう思ってるの?」
そんな、言ってはいけない一言を。
その後に続く言葉は、決して英雄から出てきてはいけない言葉だと分かりきっているにも関わらず。
「そりゃ、先生や魔人様を馬鹿にするアホな連中は全員殺すか精神操作しちゃって纏めちゃった方が良いと思ってるよ。でもルー君がそう言うなら仕方ないから我慢してるの」
「パパ、この物分りの悪い人が魔王です」
そんな母娘のやりとりに、父は「はははははは」と乾いた笑いを送る。
エリーが「相変わらずエレナ姉はブレないねえ」と認めることで、弱点を曝け出すことそのものに対する抵抗感が薄れていく。
「ま、こんな風にみんな欠点はあるものさ。僕にだってあるだろう?」
「ルーク君はちょっと格好つけるところがずっとあるよね、後英雄レインが怖い」
「エリー、その言い方だと僕はレインさんが怖いからたまきを相手した様に聞こえるよ……」
ルークの問いにエリーが答えれば、それに苦言を呈する。
「え、違うの?」
それにエレナが突っ込めば、その場は和やかな笑いに包まれる。
「ま、まあこんな風にね。英雄レインは人でも魔物でも簡単に殺してしまえるし、聖女サニィは実はとても嫉妬深い。エレナはエレナで生死に疎いし」
「英雄エリーは僅かな人しか信じられない」
「アリエル・エリーゼは自分の力にすら振り回されて」
「オリヴィアは気丈に振舞ってはいても、とても心が弱く死んで逃げてしまったし、先代グレーズ王は、王であるにも関わらず父としてのわがままを貫いてしまった。皆、色々あるのよ」
ルークが自分や嫁の欠点を吐露したのをきっかけに、エリー、アリエル、オリーブもそれぞれの英雄達の欠点を話し始める。
本当の顔と言うべきか、裏の顔と言うべきか、英雄達のその言葉を聞いて、クラウスは世界の人々に恨みの感情を持ってしまったことを恥じる。言われてみればそれすらも、自分の弱さなのだと突きつけられている様で。
でも、それすらを認めてしまう彼ら英雄はやはりとても強いのではないかと、クラウスは改めてその偉大さを認識するのだった。
「悩みのない私は幸せなんだなー」とサラが漏らすのがちょうど彼らの強さを物語っていた様で、せめてその強さに追いつきたいとクラウスが思うのは、やはり自然なことだった。
最初にルークが口にした言葉は、そんな一言だった。
母からは一度も聞いたことの無い言葉。二人を本当に大好きだといつも言っている母からは、やはり出てこないだろう、そんな一言。
とても強くて少し天然な英雄レインと、とても優しくて少し嫉妬深い聖女サニィ。二人は、自分達の命を賭して世界から呪いを消した、本当の英雄。
間違いなくこの世界で最も尊敬出来る人物の二人なのだと。
そんな母からの視点と、首都の人達の怯えたような視点、これまでそんな両極端の視点しか触れてこなかったクラウスにとってその一言は、衝撃的だった。
その言葉はつまり、二人はある意味ではとても弱いと言うことだ。
自分のことを強者だと考えて譲らない者は、弱者の心を理解しない。本人としては自分の力で上り詰めた結果なのかもしれないが、それは裏を返せばその心を理解してしまえば自分の弱さをも露呈しまう脆さを持っているということ。受け入れたくない現実から逃げようとする一手に他ならない。
過去を忘れて未来を見ることも同じだ。過去を抱えたまま強くなることが不可能だから過去を忘れようとして逃げることで未来に進む。過去を抱えて停滞する者と過去を忘れて未来に進む者、生産的なのは後者かもしれないが、どちらが強いかと言えば難しい。
二人はそんな者達と何も変わらなかったと言うこと。
母の言い方だと、二人はそんな人々全て受け入れる程に強い二人だからこそ命を賭して世界を救ったのだという言い方だった。二人共が二人共、弱者を一方的に包み込む程に強い存在なのだと、そう言いたい様だった。
二人は自分達が強いから皆を守るのはとても自然なこと。二人は凄惨な過去を抱えたまま未来を見据られる本当の強者。
母オリヴィアは、クラウスにそんな風に聞かせていた。
それはつまり……。
クラウスは母を見る。
母は、オリヴィアは、いつもの様に微笑むだけだった。少しだけ懐かしそうに、少し悲しそうに、申し訳なさそうに。
その瞬間に悟ってしまう。
母が二人を完璧な英雄に仕立て上げていた理由を。
母オリヴィアもまた、弱者だったのだ。
二人を理想の存在にしておかなければ、世界の反レインの波に飲まれてしまう。彼女は自分自身を守る為に、その様に嘯いていたのだと。
「分かったみたいだね。聖女サニィは本当に、レインさんの為だけに陽のマナ陰のマナと呼ぶことにしたんだ。きっとそれは、レインさんが自分を、両親を、生まれた町を破壊し尽くした魔物と同じだと思いたくなくて。両方を同じくマナと呼べば、勇者と魔物の境目すら曖昧になる。そう考えれば、彼女は自分とレインは同じだと思い込む為にも共にマナと呼びたがったんだ。しかも、それ程悪い印象を受けない言葉を選んだんだと思う」
「魔人様、レインさんは魔物の勇者だった。それは狛の村の事件が証明してる。そんな人が先生とずっと一緒に居て、魔王になったんだから、力の弱い人々は怯えて当然なんだよ。先生がレインさんを魔物だと認めたがらなかった様に、馬鹿な人間達も同じくレインさんを人だと認めたくない」
「それを二人が知ったらどう思うかと考えるとね。守った人間に裏切られたと考えれば、そうだな……皆殺しにしちゃえば良いんだけど……、流石にそれは二人の望むところじゃない、と、思ったんだ」
「だから私達は弱い人達の弱さを受け入れることにしたの。
力を持つ者はそれを正しく行使する義務がある。それがレインさんの教えの一つだったから。
実は、英雄達皆で結構話し合ったんだけどね。私達の先生の一人は認められない! って暴れてたけど……」
そう聞いて、異常者が有識者達を闇討ちしたという話を思い出す。
なるほど、と納得する。力を正しく行使するのが義務なのならば、確かに弱き者達の心を守る為に魔素という名称を無理やり陰のマナと呼べと押し付けるのは正しくないことなのかと。
皆で結構話し合ったこと、一人は暴挙に出たことからも、英雄達ですら見方によっては弱いのだという説得力がある。
エレナの『馬鹿な人間達』という言葉が、特にそれを物語っている。
「なるほど、無条件の強さが無い以上、せめて英雄である皆さんは強くあろうとしてる、ってことですか」
「そう。私達は強者の真似事をしてる。それが、正にレインさんと先生がしてたことで、しなくちゃいけないこと」
エレナのその言葉に、エリーとアリエルが「うん」と呟くのが聞こえる。
「人が社会性の生き物である以上、心の支えになる誰かがいないと生きていけないのは皆同じなんだよ。多くの人は聖女に頼るけれど、魔王までは受け入れられない。それはレインさんの本当を知らない以上は仕方の無いこと。そして、それを仕方のないこととしてしまうのが、僕達の弱さかな」
そう言われると、それは確かに仕方のないことだった。
聖女を崇拝している癖に呼び方を変更する。それに対して憤るクラウスもまた、そこが弱点なのだと言える。レインを深く知る英雄の息子だからこそそんな風に憤れるのと同時に、レインに恐怖する人々の気持ちは微塵も理解が出来ないというのが、本当のところだったから。
考えが纏まった所で、わだかまっていた憤りは納得こそしきれないものの風船がしぼむ様に萎えていくのが分かった。
「ありがとうございました」
「いやいや、クラウスは物分りが良くて話が早いよ」
そんな風に纏まったかと思ったところで、サラが爆弾を投げつけた。
「ママは本当のところどう思ってるの?」
そんな、言ってはいけない一言を。
その後に続く言葉は、決して英雄から出てきてはいけない言葉だと分かりきっているにも関わらず。
「そりゃ、先生や魔人様を馬鹿にするアホな連中は全員殺すか精神操作しちゃって纏めちゃった方が良いと思ってるよ。でもルー君がそう言うなら仕方ないから我慢してるの」
「パパ、この物分りの悪い人が魔王です」
そんな母娘のやりとりに、父は「はははははは」と乾いた笑いを送る。
エリーが「相変わらずエレナ姉はブレないねえ」と認めることで、弱点を曝け出すことそのものに対する抵抗感が薄れていく。
「ま、こんな風にみんな欠点はあるものさ。僕にだってあるだろう?」
「ルーク君はちょっと格好つけるところがずっとあるよね、後英雄レインが怖い」
「エリー、その言い方だと僕はレインさんが怖いからたまきを相手した様に聞こえるよ……」
ルークの問いにエリーが答えれば、それに苦言を呈する。
「え、違うの?」
それにエレナが突っ込めば、その場は和やかな笑いに包まれる。
「ま、まあこんな風にね。英雄レインは人でも魔物でも簡単に殺してしまえるし、聖女サニィは実はとても嫉妬深い。エレナはエレナで生死に疎いし」
「英雄エリーは僅かな人しか信じられない」
「アリエル・エリーゼは自分の力にすら振り回されて」
「オリヴィアは気丈に振舞ってはいても、とても心が弱く死んで逃げてしまったし、先代グレーズ王は、王であるにも関わらず父としてのわがままを貫いてしまった。皆、色々あるのよ」
ルークが自分や嫁の欠点を吐露したのをきっかけに、エリー、アリエル、オリーブもそれぞれの英雄達の欠点を話し始める。
本当の顔と言うべきか、裏の顔と言うべきか、英雄達のその言葉を聞いて、クラウスは世界の人々に恨みの感情を持ってしまったことを恥じる。言われてみればそれすらも、自分の弱さなのだと突きつけられている様で。
でも、それすらを認めてしまう彼ら英雄はやはりとても強いのではないかと、クラウスは改めてその偉大さを認識するのだった。
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