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第二章:聖女を継ぐ者達
第二十六話:『聖女サニィ』とは、似ても似つかぬ追従者
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『聖女の魔法書』と呼ばれるものがある。
正式には聖女サニィ著の『魔法書』なのだが、一般的には『聖女の魔法書』として普及している。
画家モントールが描いた『聖女像』なら『モントールの聖女』となるようなもの。
モントールが誰かはさておいて、その『聖女の魔法書』は現在広く普及している。
その魔法書にはサニィの知っているほぼ全てが書いてある。
魔法を使うにはより正確に事象をイメージする為に、しっかりと仕組みを理解することが大切だということを始め、陰陽のマナの存在、触媒を使った魔法、呪文、そして魔物の出現方法、何故勇者を優先的に狙うのか、それぞれの魔物に応じた弱点、魔王の目的。
更には、ある日を境に使える様になる各地への転移魔法の呪文。
自身やレインの肉体の秘密や、果てには日記のようなことまで。
それら全てが記してある。
もちろん、サニィの感覚ではあるが彼女の作り出した新しい魔法の考え方とそのイメージ方法も例外ではない。
この魔法書が各国政府から発表されるまでは、本というものは非常に貴重なものだった。
製紙はもちろん執筆は全て手書きで複製するのであれば同じことを再び書いて本にまとめなければならない。
そんな文化に革命を起こしたのが、この魔法書だった。
この魔法書には転移とは別のある一つの呪文と、それを補助する聖女の祝福がかかっている。
その呪文を魔法使いが唱えると、この本は増殖する。
『魔法書』限定で複製の魔法が効く様に作られているのだった。
世界に7冊程ある原本からでなければ複製は効かないが、現在はこの呪文とその補助魔法の解析が進められておりもうすぐ他の物にも実用化される見込みとなっている。
その為、聖女が経済に与えた影響はまあそれほど極端に多くはない。クビになる者がいるとすれば、解析をした者達のせいだろうと適当な言い訳を聖女は考えていて。
そしてこれで聖女の願いは予想通りに果たされることとなった。
魔法書の大量複製による各国の魔法使いの強化。
マナスル魔法研究所と呼ばれるルークとエレナの育った研究所が魔法の最先端ではあるものの、各国に存分に普及した魔法書は、今では魔法適性のある庶民にまで行き渡るようになっていた。
つまり、一家に一冊魔法の書、というわけである。
たった7冊から4年間でそこまで普及した理由は、しかしサニィすら予測しきれないことだった。
その理由は簡単で、とても下らない。聖女の信者でこれを聖書としようという魔法使いが一部居た為だ。
一部というより、一人の圧倒的な狂信者だろうか。
彼女の名前はエイミー。
マナスル魔法研究所の現所長にして、世界最高峰の魔法使いの一人、通称『殉教者エイミー』
恐らく世界で最も聖女の訃報を悲しんだ者の一人。
現在では『悪夢のエレナ』と並んで、最も戦いたくない魔法使いとされている邪道も邪道の魔法使い。
それでいて、古典的な魔法にも誰よりも精通しているのがまた質が悪い。
簡単に言えば、彼女は聖女の訃報を聞いて聖女様が寂しくない様共に死のうと本気の自殺を覚悟した。
しかし、死の間際に聖女が語りかけてきて、「まだこっちに来るな」と言われたなどと供述している。
「まだこっちに来るな」
その言葉を貴女にはやるべきことが残っていますと解釈したエイミーは、早速本の大量複製を始めたのだった。終わり。
……。
それで終われば良かったのだが、彼女の話はそれだけでは終わらない。
エイミーはその後遺症からか、魔法での戦闘スタイルまで変化していく。
彼女が『殉教者』と呼ばれるようになったのは、その戦闘スタイルが余りにも過激だったからだ。
魔法はイメージ通してマナを現実の事象へと変換する技術。
つまり、イメージが強ければ強い程に威力を増す。
『魔法書』に書かれている内容では、基本的にはそれが科学的にどの様に起こるかであったり、勇者の斬撃を観察しろであったり、呪文だったり、触媒だったり、様々な魔法の出力の強化方法が載っているが、エイミーが選択した物はその中でも最もイメージし易く、しかしものによっては最も困難となるもの。
実体験。
火傷を負わせるには、炎の魔法を一般的に使用する。
しかし、本人が火傷を負った経験があるのであれば、その時の苦痛を直接相手に再現してやれば良い。
炎で火傷を起こすのではなく、始めから火傷を起こす魔法を使えば良いということ。もちろん、それをするのが苦痛でないのであればに限って。
思い出したくもないことであれば、当然魔法は発動しない。
だからこそ、この方法を使う者は少ない。
結論を言ってしまえば、彼女の戦闘スタイルは『自傷』である。
ナイフで胸を突き刺した彼女は、本当に死の間際でルークに蘇生されている。
ナイフ一本で殺す感覚も死ぬ感覚も知っているのだ。
だからこそ、彼女は自らを傷付け、それを相手にも負わせる戦闘スタイルを好む。
自分の怪我だけはきっちりと治療し、自らが負った怪我を他者に複製する。図らずも、死者の為に自らも命を落とすという考え方がそんな悍ましい魔法を生み出すことになった。
魔法使いが相手だと思って油断すれば、ソレは突然自分の胸をナイフで突き刺し、それに驚いている間に自分の胸には穴が空いている。魔物だろうが、そんな攻撃は予測などしていない。
魔法使いは接近したり、パニックになれば殆どただの人なのだ。ダメージを一つ与えるだけで極端に弱くなる存在なのだ。それが自ら自分を傷付けるなど、いかなる魔物も人も予測できはしない。
そんな知らなければ必中の残虐な魔法が、エイミーの現在の得意魔法となっていた。
そんなわけで、絶対に相手にしたくない魔法使いと言えば『殉教者エイミー』がまず上がる様になったのだった。
「エイミー先生こんな魔法止めましょうよ」
かつてルークは一度だけ言ったことがある。ルークは彼女の教え子でもある。
それに直接命を救った身としても、恩師のその無謀な行いは見ていられなかった。
しかしそれに対する答えは、こうだった。
「死にそうになるってことは生きてるってこと。私は私を生かしてくれた聖女様の為にそれを実感しなければならない。大丈夫。死なないラインはちゃんと分かってるから。これは生きる為の魔法なの」
意味が分からないルークに、エレナは納得したかの様に頷く。
「それなら仕方ないわ。でも、本当に死なないでね。私はエイミー先生も先生だと思ってるから」
「エレナ、何を言ってるんだ」
思わずそう言ったルークに、エレナはまるで当然の様に答えたのだった。
「あら、私はルー君が死んだら絶対一緒に死んじゃうから、生きられるだけ凄いことなのよ」
流石にそんな言葉にルークが返せる言葉はなく、その手をとって離すまいとするだけしか、出来なかった。
世界には、絶対に戦いたくないと言われる二人の魔法使いがいる。
一人は自傷行為を相手にも押し付ける異常の魔法使い『殉教者エイミー』
一人は最上級の幻覚でアンデッドすら自殺させると言われる『悪夢のエレナ』
共に『聖女サニィ』とは、似ても似つかぬ追従者である。
正式には聖女サニィ著の『魔法書』なのだが、一般的には『聖女の魔法書』として普及している。
画家モントールが描いた『聖女像』なら『モントールの聖女』となるようなもの。
モントールが誰かはさておいて、その『聖女の魔法書』は現在広く普及している。
その魔法書にはサニィの知っているほぼ全てが書いてある。
魔法を使うにはより正確に事象をイメージする為に、しっかりと仕組みを理解することが大切だということを始め、陰陽のマナの存在、触媒を使った魔法、呪文、そして魔物の出現方法、何故勇者を優先的に狙うのか、それぞれの魔物に応じた弱点、魔王の目的。
更には、ある日を境に使える様になる各地への転移魔法の呪文。
自身やレインの肉体の秘密や、果てには日記のようなことまで。
それら全てが記してある。
もちろん、サニィの感覚ではあるが彼女の作り出した新しい魔法の考え方とそのイメージ方法も例外ではない。
この魔法書が各国政府から発表されるまでは、本というものは非常に貴重なものだった。
製紙はもちろん執筆は全て手書きで複製するのであれば同じことを再び書いて本にまとめなければならない。
そんな文化に革命を起こしたのが、この魔法書だった。
この魔法書には転移とは別のある一つの呪文と、それを補助する聖女の祝福がかかっている。
その呪文を魔法使いが唱えると、この本は増殖する。
『魔法書』限定で複製の魔法が効く様に作られているのだった。
世界に7冊程ある原本からでなければ複製は効かないが、現在はこの呪文とその補助魔法の解析が進められておりもうすぐ他の物にも実用化される見込みとなっている。
その為、聖女が経済に与えた影響はまあそれほど極端に多くはない。クビになる者がいるとすれば、解析をした者達のせいだろうと適当な言い訳を聖女は考えていて。
そしてこれで聖女の願いは予想通りに果たされることとなった。
魔法書の大量複製による各国の魔法使いの強化。
マナスル魔法研究所と呼ばれるルークとエレナの育った研究所が魔法の最先端ではあるものの、各国に存分に普及した魔法書は、今では魔法適性のある庶民にまで行き渡るようになっていた。
つまり、一家に一冊魔法の書、というわけである。
たった7冊から4年間でそこまで普及した理由は、しかしサニィすら予測しきれないことだった。
その理由は簡単で、とても下らない。聖女の信者でこれを聖書としようという魔法使いが一部居た為だ。
一部というより、一人の圧倒的な狂信者だろうか。
彼女の名前はエイミー。
マナスル魔法研究所の現所長にして、世界最高峰の魔法使いの一人、通称『殉教者エイミー』
恐らく世界で最も聖女の訃報を悲しんだ者の一人。
現在では『悪夢のエレナ』と並んで、最も戦いたくない魔法使いとされている邪道も邪道の魔法使い。
それでいて、古典的な魔法にも誰よりも精通しているのがまた質が悪い。
簡単に言えば、彼女は聖女の訃報を聞いて聖女様が寂しくない様共に死のうと本気の自殺を覚悟した。
しかし、死の間際に聖女が語りかけてきて、「まだこっちに来るな」と言われたなどと供述している。
「まだこっちに来るな」
その言葉を貴女にはやるべきことが残っていますと解釈したエイミーは、早速本の大量複製を始めたのだった。終わり。
……。
それで終われば良かったのだが、彼女の話はそれだけでは終わらない。
エイミーはその後遺症からか、魔法での戦闘スタイルまで変化していく。
彼女が『殉教者』と呼ばれるようになったのは、その戦闘スタイルが余りにも過激だったからだ。
魔法はイメージ通してマナを現実の事象へと変換する技術。
つまり、イメージが強ければ強い程に威力を増す。
『魔法書』に書かれている内容では、基本的にはそれが科学的にどの様に起こるかであったり、勇者の斬撃を観察しろであったり、呪文だったり、触媒だったり、様々な魔法の出力の強化方法が載っているが、エイミーが選択した物はその中でも最もイメージし易く、しかしものによっては最も困難となるもの。
実体験。
火傷を負わせるには、炎の魔法を一般的に使用する。
しかし、本人が火傷を負った経験があるのであれば、その時の苦痛を直接相手に再現してやれば良い。
炎で火傷を起こすのではなく、始めから火傷を起こす魔法を使えば良いということ。もちろん、それをするのが苦痛でないのであればに限って。
思い出したくもないことであれば、当然魔法は発動しない。
だからこそ、この方法を使う者は少ない。
結論を言ってしまえば、彼女の戦闘スタイルは『自傷』である。
ナイフで胸を突き刺した彼女は、本当に死の間際でルークに蘇生されている。
ナイフ一本で殺す感覚も死ぬ感覚も知っているのだ。
だからこそ、彼女は自らを傷付け、それを相手にも負わせる戦闘スタイルを好む。
自分の怪我だけはきっちりと治療し、自らが負った怪我を他者に複製する。図らずも、死者の為に自らも命を落とすという考え方がそんな悍ましい魔法を生み出すことになった。
魔法使いが相手だと思って油断すれば、ソレは突然自分の胸をナイフで突き刺し、それに驚いている間に自分の胸には穴が空いている。魔物だろうが、そんな攻撃は予測などしていない。
魔法使いは接近したり、パニックになれば殆どただの人なのだ。ダメージを一つ与えるだけで極端に弱くなる存在なのだ。それが自ら自分を傷付けるなど、いかなる魔物も人も予測できはしない。
そんな知らなければ必中の残虐な魔法が、エイミーの現在の得意魔法となっていた。
そんなわけで、絶対に相手にしたくない魔法使いと言えば『殉教者エイミー』がまず上がる様になったのだった。
「エイミー先生こんな魔法止めましょうよ」
かつてルークは一度だけ言ったことがある。ルークは彼女の教え子でもある。
それに直接命を救った身としても、恩師のその無謀な行いは見ていられなかった。
しかしそれに対する答えは、こうだった。
「死にそうになるってことは生きてるってこと。私は私を生かしてくれた聖女様の為にそれを実感しなければならない。大丈夫。死なないラインはちゃんと分かってるから。これは生きる為の魔法なの」
意味が分からないルークに、エレナは納得したかの様に頷く。
「それなら仕方ないわ。でも、本当に死なないでね。私はエイミー先生も先生だと思ってるから」
「エレナ、何を言ってるんだ」
思わずそう言ったルークに、エレナはまるで当然の様に答えたのだった。
「あら、私はルー君が死んだら絶対一緒に死んじゃうから、生きられるだけ凄いことなのよ」
流石にそんな言葉にルークが返せる言葉はなく、その手をとって離すまいとするだけしか、出来なかった。
世界には、絶対に戦いたくないと言われる二人の魔法使いがいる。
一人は自傷行為を相手にも押し付ける異常の魔法使い『殉教者エイミー』
一人は最上級の幻覚でアンデッドすら自殺させると言われる『悪夢のエレナ』
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