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第二部第一章:鬼神を継ぐ二人
第十五話:いいえ、それは実力ですわ
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「ところで、なんでオリ姉は私の話を聞かずに勝手にロードと戦ったの?」
「少し気になることがありまして」
オーガの群れを一匹残らず殲滅した二人は、特に疲れた様子もなく向かい合う。
少しの怒気を帯びたエリーに、安穏と微笑を湛えたオリヴィア。
エリーには、その理由が伝わってくる。
【戦闘中、わたくしを見失いましたわね?】
「な……」
確かに、言われてみればそうだ。
ロードの動きは全て見ていたし、オリヴィアが暴走すればそれを止めるのが自分の役割だったはずだ。
それにも関わらず、気がつけばオリヴィアは自分よりも多くのロードを倒していた。
ロードが倒れるのに気づいた瞬間、声をかけられたことによって、ようやくオリヴィアがそれをしたのだと気づいたのだ。
「エリーさんの弱点、ですわね。先の決闘で少し気になることがあって、今回試してみましたの」
「私の弱点?」
心を読む能力の弱点は、隠そうとする意思があれば伝わらないこと。
とはいえ、戦闘中はどうしてもその思考が漏れてしまうものだ。普段の会話以外ではそれは弱点になり得ない。
「ええ。些細な部分なのですが、例えばお師匠様の様な相手になら簡単に看破されてしまうだろう、致命的な弱点がありますわ」
「でも、だからと言ってあんな平静を欠いた状態でロードを相手にしてもしものことがあったら……」
エリーはそう、純粋にオリヴィアの心配をする。
怒りに任せてしまえば、周囲への認識能力は極端に下がってしまう。
1対1でならともかく、集団戦である以上それは致命的なことになりかねない。
しかし、オリヴィアは相変わらず冷静にこう言う。
「わたくしが、最初から冷静だったとしたら?」
「へ?」
「ちょうど都合良く怨敵が現れましたものね」
「ちょ、ちょっと、どういうこと?」
オリヴィアの発言に、エリーはよく分からないといった顔で問う。
心の声は、欺くことが出来ない。隠すことによって誤魔化すことは出来ても、漏れ出たそれが嘘であることは有り得ない。
だからこそ、エリーは師匠達と幸せな日々を過ごせたはずなのだ。
「簡単ですわ。私はほんの少しだけ感情をコントロールしましたの。本当に恨んでいるからこそ、エリーさんに伝わってしまう感情を利用して、ほんの少しだけ自分を騙してみましたの」
「んん? どういうこと?」
「つまり、わたくしは本気でオーガに怒っていました。けれど、お姉様にそのお話を聞いたのは10年近くも前のこと。とっくに分別は付いていますわ。だから」
まだ分からないといったエリーに、オリヴィアは確信を伝える。
「濃厚な感情を滾らせた後にふと冷静になられると、エリーさんの力は対象を見失うみたいです」
言われて、思い返す。
確かに前回の戦いの時、足を取られたオリヴィアを狙った時、彼女は焦っていた。
しかしそこから目に砂が入った瞬間、オリヴィアを見失ったのだ。
自分の能力ならば、例え目が見えなくなろうと回避できる可能性が高い。
もちろん、高いだけで確実ではない。目で見るよりは正確性に欠けるし、相手がただの反射で戦う虫の様な魔物であれば読めるわけがない。
だが目に砂が入ったエリーを見てオリヴィアが急速に冷静さを取り戻したのだとしたら……。
一つの疑問が解ける。
「ということは、もしかして私が今までオリ姉に負けてきたのって、それが理由?」
「いいえ、それは実力ですわ」
「くっ、でも思い返してみれば6ヶ月前も見失った気がする!」
「いいえ、あれも実力ですわ」
「で、でも先月は私が勝ったもん!」
「ふふふ、あなたの力が割れた以上、この先わたくしの負けなど有り得ませんわ」
「くぅ、こ、この、ばーか!」
心を読む力を持った者に心理戦で勝つのは気持ちが良い。
そんな愉悦に浸るオリヴィアを見て、エリーも冷静さを取り戻す。
片方のテンションが上がると片方は冷静になるなんてことはよくあることで、この二人の場合は何故かそれが毎回上手い具合に噛み合っていく。
だからこそ、エリーは思い返す。
「まあ、でもオリ姉が冷静にロードを倒してたなら良かったよ。怒りに任せてじゃないのね?」
そんな安堵の気持ちが溢れ出す。
一歩間違えれば即死に繋がる可能性がある敵を相手に、冷静さは必須だ。
心を読めるからこそ、分かること。オリヴィアが冷静に対処したというのは本当だ。
彼女は隠し事を一切しない。
まるでそれが信頼の証だとでも言うかの様に、余計な妄想までをも垂れ流す。
そんなオリヴィアが、エリーは時に鬱陶しく、時に面倒くさく、時に迷惑で、そして時に心地良い。
殆ど同じ意味だけれど、まあ、それほどに心を開いてくれているのが、総合すると嬉しいのだ。
「わたくしはお師匠様から、エリーを頼む。ってキリッと優しく格好良く言われていますからね。最後のお言葉、私情で無下にするわけありませんわ」
全く似ていないレインのモノマネをしながら、オリヴィアは言う。
「……なんか師匠がオリ姉に馬鹿にされてるみたいで少しイラっとしたけど、そっか」
なんだかんだで、今回も無事に終わった。
心配したオリヴィアはケロッと何事もなく、逆にエリーの逆転を発見するという形でその冷静さを見せつけた。
それを思えば、師匠のモノマネが似ていないことくらい今は流してやるのも悪くはない。
「さて、割と致命的な弱点が今更分かりましたわね。意識なさいな」
「ん、師匠なら一瞬で見抜かれて利用されちゃうもんね」
成長したからこそ見えてくる弱点。
隙を見る力を持つ師匠に一度も指摘されていなかったという事は、修行を付けてもらっていた時にはきっと隙だらけでそこが気にすらならなかったのだろう。
「私も順調に伸びてる証拠かな」
そんな言葉を呟いて、エリーは死骸と武器を片付けながらオリヴィアの心の内を覗き込む。
【最近は本当に勝つのが紙一重で大変です。お師匠様に最強を預けられた以上、わたくしももっと修行を積まなければ】
やはりオリヴィアは尊敬に値する人物だ。
本当にちゃんと勝つのはまだ少し先になりそうだと少しだけ嬉しく思う。
少しして、ようやく我を取り戻した5人の参拝者が手伝ってくれたのに感謝をしながら掃除をする。
本日は結局、その後も増えてきた参拝者と共に町の外周全てを綺麗に掃除することになったのだった。
結局、今回のオーガ戦でも被害はゼロ。連中が来た方向が『死の山』の方角からだったからということもあり、道中は誰一人として人は通らなかった様だ。
「少し気になることがありまして」
オーガの群れを一匹残らず殲滅した二人は、特に疲れた様子もなく向かい合う。
少しの怒気を帯びたエリーに、安穏と微笑を湛えたオリヴィア。
エリーには、その理由が伝わってくる。
【戦闘中、わたくしを見失いましたわね?】
「な……」
確かに、言われてみればそうだ。
ロードの動きは全て見ていたし、オリヴィアが暴走すればそれを止めるのが自分の役割だったはずだ。
それにも関わらず、気がつけばオリヴィアは自分よりも多くのロードを倒していた。
ロードが倒れるのに気づいた瞬間、声をかけられたことによって、ようやくオリヴィアがそれをしたのだと気づいたのだ。
「エリーさんの弱点、ですわね。先の決闘で少し気になることがあって、今回試してみましたの」
「私の弱点?」
心を読む能力の弱点は、隠そうとする意思があれば伝わらないこと。
とはいえ、戦闘中はどうしてもその思考が漏れてしまうものだ。普段の会話以外ではそれは弱点になり得ない。
「ええ。些細な部分なのですが、例えばお師匠様の様な相手になら簡単に看破されてしまうだろう、致命的な弱点がありますわ」
「でも、だからと言ってあんな平静を欠いた状態でロードを相手にしてもしものことがあったら……」
エリーはそう、純粋にオリヴィアの心配をする。
怒りに任せてしまえば、周囲への認識能力は極端に下がってしまう。
1対1でならともかく、集団戦である以上それは致命的なことになりかねない。
しかし、オリヴィアは相変わらず冷静にこう言う。
「わたくしが、最初から冷静だったとしたら?」
「へ?」
「ちょうど都合良く怨敵が現れましたものね」
「ちょ、ちょっと、どういうこと?」
オリヴィアの発言に、エリーはよく分からないといった顔で問う。
心の声は、欺くことが出来ない。隠すことによって誤魔化すことは出来ても、漏れ出たそれが嘘であることは有り得ない。
だからこそ、エリーは師匠達と幸せな日々を過ごせたはずなのだ。
「簡単ですわ。私はほんの少しだけ感情をコントロールしましたの。本当に恨んでいるからこそ、エリーさんに伝わってしまう感情を利用して、ほんの少しだけ自分を騙してみましたの」
「んん? どういうこと?」
「つまり、わたくしは本気でオーガに怒っていました。けれど、お姉様にそのお話を聞いたのは10年近くも前のこと。とっくに分別は付いていますわ。だから」
まだ分からないといったエリーに、オリヴィアは確信を伝える。
「濃厚な感情を滾らせた後にふと冷静になられると、エリーさんの力は対象を見失うみたいです」
言われて、思い返す。
確かに前回の戦いの時、足を取られたオリヴィアを狙った時、彼女は焦っていた。
しかしそこから目に砂が入った瞬間、オリヴィアを見失ったのだ。
自分の能力ならば、例え目が見えなくなろうと回避できる可能性が高い。
もちろん、高いだけで確実ではない。目で見るよりは正確性に欠けるし、相手がただの反射で戦う虫の様な魔物であれば読めるわけがない。
だが目に砂が入ったエリーを見てオリヴィアが急速に冷静さを取り戻したのだとしたら……。
一つの疑問が解ける。
「ということは、もしかして私が今までオリ姉に負けてきたのって、それが理由?」
「いいえ、それは実力ですわ」
「くっ、でも思い返してみれば6ヶ月前も見失った気がする!」
「いいえ、あれも実力ですわ」
「で、でも先月は私が勝ったもん!」
「ふふふ、あなたの力が割れた以上、この先わたくしの負けなど有り得ませんわ」
「くぅ、こ、この、ばーか!」
心を読む力を持った者に心理戦で勝つのは気持ちが良い。
そんな愉悦に浸るオリヴィアを見て、エリーも冷静さを取り戻す。
片方のテンションが上がると片方は冷静になるなんてことはよくあることで、この二人の場合は何故かそれが毎回上手い具合に噛み合っていく。
だからこそ、エリーは思い返す。
「まあ、でもオリ姉が冷静にロードを倒してたなら良かったよ。怒りに任せてじゃないのね?」
そんな安堵の気持ちが溢れ出す。
一歩間違えれば即死に繋がる可能性がある敵を相手に、冷静さは必須だ。
心を読めるからこそ、分かること。オリヴィアが冷静に対処したというのは本当だ。
彼女は隠し事を一切しない。
まるでそれが信頼の証だとでも言うかの様に、余計な妄想までをも垂れ流す。
そんなオリヴィアが、エリーは時に鬱陶しく、時に面倒くさく、時に迷惑で、そして時に心地良い。
殆ど同じ意味だけれど、まあ、それほどに心を開いてくれているのが、総合すると嬉しいのだ。
「わたくしはお師匠様から、エリーを頼む。ってキリッと優しく格好良く言われていますからね。最後のお言葉、私情で無下にするわけありませんわ」
全く似ていないレインのモノマネをしながら、オリヴィアは言う。
「……なんか師匠がオリ姉に馬鹿にされてるみたいで少しイラっとしたけど、そっか」
なんだかんだで、今回も無事に終わった。
心配したオリヴィアはケロッと何事もなく、逆にエリーの逆転を発見するという形でその冷静さを見せつけた。
それを思えば、師匠のモノマネが似ていないことくらい今は流してやるのも悪くはない。
「さて、割と致命的な弱点が今更分かりましたわね。意識なさいな」
「ん、師匠なら一瞬で見抜かれて利用されちゃうもんね」
成長したからこそ見えてくる弱点。
隙を見る力を持つ師匠に一度も指摘されていなかったという事は、修行を付けてもらっていた時にはきっと隙だらけでそこが気にすらならなかったのだろう。
「私も順調に伸びてる証拠かな」
そんな言葉を呟いて、エリーは死骸と武器を片付けながらオリヴィアの心の内を覗き込む。
【最近は本当に勝つのが紙一重で大変です。お師匠様に最強を預けられた以上、わたくしももっと修行を積まなければ】
やはりオリヴィアは尊敬に値する人物だ。
本当にちゃんと勝つのはまだ少し先になりそうだと少しだけ嬉しく思う。
少しして、ようやく我を取り戻した5人の参拝者が手伝ってくれたのに感謝をしながら掃除をする。
本日は結局、その後も増えてきた参拝者と共に町の外周全てを綺麗に掃除することになったのだった。
結局、今回のオーガ戦でも被害はゼロ。連中が来た方向が『死の山』の方角からだったからということもあり、道中は誰一人として人は通らなかった様だ。
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