2 / 6
vs犬人間
しおりを挟む
この世界には人間と動物、そして人間を襲うモンスターがいる。
その中で人間だけは神の祝福を受け、死んでも無限に生き返るのだ。
彼らは寿命まで決して命尽きない。
そして彼らは夢見ているのだ。
いつかモンスターのいなくなる世界を。
ある一つの冒険者パーティがあった。
メンバーはリーダーのバーサーカー、ウォーリアー、バンディット、ガーディアン、そして副リーダーの猫である。全員レベルは25程度。ベテランだ。
少々の偏りはあるが、全く問題のないパーティだろう。
「うおおぉぉい! 今日はダンジョンに行くぞおおお!」
リーダーはメンバーに伝える。
「わたくしは死んだら終わりなので却下です」
副リーダーは不満そうだ。
「ならどうするんだ~ぁ? あ~ぁん? 死ぬのが怖くて冒険ができるのか~ぁ?」
ガーディアンは猫に詰め寄る。
「犬カフェに行きましょう。癒されますよ」
副リーダーは答える。猫は犬派なようだ。
「ならば間を取って犬ダンジョンに行きましょう。冒険もできて癒されます。」
バンディットが提案する。そんなものは存在しない。
「にゃ~ん」
ウォーリアーが答える。どうやらコボルドと言うモンスターが犬人間みたいな見た目をしているらしい。
ノールのいるダンジョンはどうかということだ。
そうして満場一致で、犬カフェへ冒険に出掛ける事になった。
「うおおぉぉい! ここが犬カフェかあああぁあ! 猫がいっぱいいるなぁ!」
リーダーが言う。ここが犬カフェである。犬と猫の見分けもつかないようだ。
「わんわん」
ノールの店員が襲いかかってきた。
どうやら猫と言われたことに腹を立てたらしい。
レベル90近い店員の一撃によりリーダーは霧散する。
「くっ、骨をあげるので許してください!」
副リーダーは僅かに残ったリーダーの骨を差し出す。
どうやらそれで満足してもらえたようだ。
犬カフェで楽しく過ごしていると、しばらくして復活したリーダーが戻ってきた。
「うおおぉぉい! 済まなかったなにゃんこおぉぉお!」
リーダーは霧散する。
二度目の無礼に店員の怒りはおさまらない。
最早差し出す骨も残ってはいない。
バンディット、ガーディアンも一瞬のうちに霧散してしまう。
しかし!
「にゃ~ん」
ウォーリアーのおっさんが可愛さをアピールする。
即座に霧散する。
「くっ! 殺すなら殺せ!」
副リーダーは足元に擦り寄り、上目遣いで店員を見つめる。
効果は抜群のようだ。
店員は猫なで声で副リーダーを撫で回す。
文字通り、猫撫でである。ほぼ犬が。
その後、店員に捕まった副リーダーを助けるため、パーティメンバーは毎日犬カフェに通いつめ、毎日癒されては霧散して帰っていくという日々が続いたのだった。
数年後。
ノールの間で犬カフェ経営が流行する。
人間を簡単に引き寄せられるのだ。やつらは何度も何度もやってくる。マジチョロい。
毎日毎日大金を落としていく人間どもを滅ぼすため、ノール達は今日も犬カフェで働くのだ。
おわり
その中で人間だけは神の祝福を受け、死んでも無限に生き返るのだ。
彼らは寿命まで決して命尽きない。
そして彼らは夢見ているのだ。
いつかモンスターのいなくなる世界を。
ある一つの冒険者パーティがあった。
メンバーはリーダーのバーサーカー、ウォーリアー、バンディット、ガーディアン、そして副リーダーの猫である。全員レベルは25程度。ベテランだ。
少々の偏りはあるが、全く問題のないパーティだろう。
「うおおぉぉい! 今日はダンジョンに行くぞおおお!」
リーダーはメンバーに伝える。
「わたくしは死んだら終わりなので却下です」
副リーダーは不満そうだ。
「ならどうするんだ~ぁ? あ~ぁん? 死ぬのが怖くて冒険ができるのか~ぁ?」
ガーディアンは猫に詰め寄る。
「犬カフェに行きましょう。癒されますよ」
副リーダーは答える。猫は犬派なようだ。
「ならば間を取って犬ダンジョンに行きましょう。冒険もできて癒されます。」
バンディットが提案する。そんなものは存在しない。
「にゃ~ん」
ウォーリアーが答える。どうやらコボルドと言うモンスターが犬人間みたいな見た目をしているらしい。
ノールのいるダンジョンはどうかということだ。
そうして満場一致で、犬カフェへ冒険に出掛ける事になった。
「うおおぉぉい! ここが犬カフェかあああぁあ! 猫がいっぱいいるなぁ!」
リーダーが言う。ここが犬カフェである。犬と猫の見分けもつかないようだ。
「わんわん」
ノールの店員が襲いかかってきた。
どうやら猫と言われたことに腹を立てたらしい。
レベル90近い店員の一撃によりリーダーは霧散する。
「くっ、骨をあげるので許してください!」
副リーダーは僅かに残ったリーダーの骨を差し出す。
どうやらそれで満足してもらえたようだ。
犬カフェで楽しく過ごしていると、しばらくして復活したリーダーが戻ってきた。
「うおおぉぉい! 済まなかったなにゃんこおぉぉお!」
リーダーは霧散する。
二度目の無礼に店員の怒りはおさまらない。
最早差し出す骨も残ってはいない。
バンディット、ガーディアンも一瞬のうちに霧散してしまう。
しかし!
「にゃ~ん」
ウォーリアーのおっさんが可愛さをアピールする。
即座に霧散する。
「くっ! 殺すなら殺せ!」
副リーダーは足元に擦り寄り、上目遣いで店員を見つめる。
効果は抜群のようだ。
店員は猫なで声で副リーダーを撫で回す。
文字通り、猫撫でである。ほぼ犬が。
その後、店員に捕まった副リーダーを助けるため、パーティメンバーは毎日犬カフェに通いつめ、毎日癒されては霧散して帰っていくという日々が続いたのだった。
数年後。
ノールの間で犬カフェ経営が流行する。
人間を簡単に引き寄せられるのだ。やつらは何度も何度もやってくる。マジチョロい。
毎日毎日大金を落としていく人間どもを滅ぼすため、ノール達は今日も犬カフェで働くのだ。
おわり
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
恥ずかしい 変身ヒロインになりました、なぜならゼンタイを着ただけのようにしか見えないから!
ジャン・幸田
ファンタジー
ヒーローは、 憧れ かもしれない しかし実際になったのは恥ずかしい格好であった!
もしかすると 悪役にしか見えない?
私、越智美佳はゼットダンのメンバーに適性があるという理由で選ばれてしまった。でも、恰好といえばゼンタイ(全身タイツ)を着ているだけにしかみえないわ! 友人の長谷部恵に言わせると「ボディラインが露わだしいやらしいわ! それにゼンタイってボディスーツだけど下着よね。法律違反ではないの?」
そんなこと言われるから誰にも言えないわ! でも、街にいれば出動要請があれば変身しなくてはならないわ! 恥ずかしい!

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

転生したら捕らえられてました。
アクエリア
ファンタジー
~あらすじ~ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を覚ますと薄暗い牢獄にいた主人公。
思い付きで魔法を使ってみると、なんと成功してしまった!
牢獄から脱出し騎士団の人たちに保護され、新たな生活を送り始めるも、なかなか平穏は訪れない…
転生少女のチートを駆使したファンタジーライフ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
見切り発車なので途中キャラぶれの可能性があります。
感想やご指摘、話のリクエストなど待ってます(*^▽^*)
これからは不定期更新になります。なかなか内容が思いつかなくて…すみません


ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる