異世界召喚〜転移前にスキルの検証させてもらえますか？三十年くらい〜

最初の野営

　メイトだけで盛り上がってしまったが・・・デスソース味は何とかバーが数々の伝説汚名を残す食品となったわけで・・・

「しっかしこの辺りは平和なんだね？」

　盗賊どころか魔物・・・動物もあまり索敵に引っかからない・・・まぁ、街道＝安全ってわけじゃないけど、それでもね？

｟それは旦那様の威圧に恐れてるだけじゃないですか？｠
　
（無意識に威圧してた？でもソレなら二人にも・・・）

｟慣れたのでは？｠

（・・・カレーの魔力？）

「ソロソロ野営の準備しようか・・・あそこの大木辺りにしようか」

　暗くなる前に野営陣を構築しないとね？

「お姉ちゃんは休んでて？私は周辺警戒しながら薪を集めてくるから、ショウさんはカレーの準備を！」

　ブレないな・・・

「ハイハイ、いってらっしゃい。ライスとナンどっちがいい？」

「・・・ライスで・・・特盛を！」

　ほんとブレないや・・・

「さて、ソレじゃぁ準備しようか」

　お姉さんは自前の収納袋(実は行商人は血で契約した収納袋を持ってて、本人以外では使えず持てずで、ソレを他人がどうの仕様とすることは、世界の理に反する行として、世界規模で保護されている)から、自分と妹の分のテントを取り出し組み立て始めている。なのでぼくはカマドや食事場の準備と調理を・・・

「ショウさん？先に寝床の準備しなくてもいいんですか？・・・！？まさか///私たち///のテントに潜り込んでくるつもりじゃ」

　いやいや・・・

「ボクは罷りなりにもお二人の護衛ですよ？そんな前の街のゴロツキのような真似は・・・それに、テントの構築は簡単ですから、まずはスーのお腹を満たさないとね？」

　とは言ってもカレー臭は他のモノに誘引効果を・・・そこはアレでいっか・・・

「なので、大丈夫ですよ」

　そう言って生活魔法【土】でカマドとテーブルと椅子を構築して、収納庫から各種材料を出し

「さて作りますか」

　ゴロゴロ野菜カレー・・・といっても、人参ジャガイモ玉葱をザク斬りにして、道中狩った肉を焼いてから寸胴で炒めて、野菜入れて・・・【水】入れて蓋をして・・・火から下ろして・・・後は待つだけ

「不思議な鍋ですね？」

　圧力鍋ですから・・・

「カレーは待つだけですね。なので今度は」

　本当魔法は便利だ。想像力で色々出来て、今も空中の水球の中でこめが泳ぎ、準備が整い・・・

「こっちも圧力鍋に入れて・・・準備して・・・よし」

　手際？そんなの○十年も独身してれば身につくよ・・・そもそもカレーは小学生の頃に両親に食べてもらいたくて作るよね？