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その頃彼らは
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ー勇者認定ー
「先ずはこちらの水晶に触れていただき、各々が持つ特性を教えてくださらんか」
王宮に連れて行かれた転移者一行は、一泊してスッキリした顔をして現れ、現在鑑定の間と呼ばれる部屋で、調べられていた
「どういう事だ!誰も称号を持ってないじゃないか!」
「しかし!彼らは間違いなく召喚で呼ばれきた者達です」
「出ました!【勇者】の称号を持つものが!」
「何!これで王への面目が・・・他にはないのか?聖女とか賢者とか!」
残念ながら称号持ちは一人だけだった。幸い全員が無限収納と鑑定スキル強力そうなスキルを持っていたから、戦力にはなりそうだが・・・
「まぁいい。まずは勇者の称号を持つものを中心に鍛えて、他のものとの差別化を図れ!求めれば女でも男でも子供でも与えればいい!」
そんな下衆な計画が練られているとは知らず、転移者達は
「っは~!異世界ってのは美人ばっかりなのか?」
「うさ耳!ネコ耳!ケモ耳パラダイスじゃないか!」
「全く男って・・・でも確かにイケメン揃いよね・・・」
「イケおじ最高!」
「こんなおっさんにも愛想良くしてくれるなんて・・・家では娘からキモいだのなんだのと・・・」
「私も最近妻が・・・」
「あれ?そういえば勇者は?」
「勇者?あぁ例のエロ本勇者ですか?」
「彼なら私たちとは別の部屋に案内されてましたよ?なにやら兵士達の話からは『勇者が現れた』とか言ってましたが・・・」
「「「「・・・」」」」
「なら!神聖魔法を習得した私は!?聖女じゃないの?」
「究極魔法をとった俺は賢者じゃないのか?」
全員が鑑定スキルを・・・約一名は2個持っているが・・・自分を鑑定してみるも、誰の鑑定結果からも勇者や聖女、賢者等の称号が発見されることはなかった・・・元来【称号】とは、成し得た者に与えられるものである。ならばなぜ彼は!?・・・誰もが認めたからだ・・・彼の所業を【勇者】と・・・あれだけの緊迫した中でエロを求め、実行した勇姿を・・・男女問わず・・・【勇者】と・・・その結果であることを、当の本人達は知らない・・・世界に選ばれた勇者ではなく・・・彼等に選ばれた勇者であることを・・・
「そういえばあのガキは称号あったのかな?」
「俺たちになかったのにあるわけないだろ?」
「そりゃそうだ」
「願い事も聞いてもらえなかったしな」
「ほんそれ」
「でもさ?」
「ん?」
「もしも本当に何十年も検証してきたってんならさ・・・叶えた瞬間その場に出てくることになるんじゃないか?」
「・・・」
「それって・・・」
「あぁ、あの瞬間・・・みんなして笑ったアイツは、数十年の検証を終えて出てきたとしたら?」
「・・・叶えてもらえなかったんなら、新しい願いを必死に言うんじゃないか?」
「「「「「・・・」」」」」
「でもアイツは軽く流した・・・」
「「「「「・・・」」」」」
「それはつまり、納得のいく願いを叶えてもらったからじゃないのか?」
答えは出てこない・・・王宮の者や、彼等自身が追い出したような者だから・・・例え彼等が導き出した推測が大正解であろうとなかろうと・・・そして【勇者】のスキルが究極刀術で・・・この世界に【刀】という概念も言葉も何もないということを・・・
「先ずはこちらの水晶に触れていただき、各々が持つ特性を教えてくださらんか」
王宮に連れて行かれた転移者一行は、一泊してスッキリした顔をして現れ、現在鑑定の間と呼ばれる部屋で、調べられていた
「どういう事だ!誰も称号を持ってないじゃないか!」
「しかし!彼らは間違いなく召喚で呼ばれきた者達です」
「出ました!【勇者】の称号を持つものが!」
「何!これで王への面目が・・・他にはないのか?聖女とか賢者とか!」
残念ながら称号持ちは一人だけだった。幸い全員が無限収納と鑑定スキル強力そうなスキルを持っていたから、戦力にはなりそうだが・・・
「まぁいい。まずは勇者の称号を持つものを中心に鍛えて、他のものとの差別化を図れ!求めれば女でも男でも子供でも与えればいい!」
そんな下衆な計画が練られているとは知らず、転移者達は
「っは~!異世界ってのは美人ばっかりなのか?」
「うさ耳!ネコ耳!ケモ耳パラダイスじゃないか!」
「全く男って・・・でも確かにイケメン揃いよね・・・」
「イケおじ最高!」
「こんなおっさんにも愛想良くしてくれるなんて・・・家では娘からキモいだのなんだのと・・・」
「私も最近妻が・・・」
「あれ?そういえば勇者は?」
「勇者?あぁ例のエロ本勇者ですか?」
「彼なら私たちとは別の部屋に案内されてましたよ?なにやら兵士達の話からは『勇者が現れた』とか言ってましたが・・・」
「「「「・・・」」」」
「なら!神聖魔法を習得した私は!?聖女じゃないの?」
「究極魔法をとった俺は賢者じゃないのか?」
全員が鑑定スキルを・・・約一名は2個持っているが・・・自分を鑑定してみるも、誰の鑑定結果からも勇者や聖女、賢者等の称号が発見されることはなかった・・・元来【称号】とは、成し得た者に与えられるものである。ならばなぜ彼は!?・・・誰もが認めたからだ・・・彼の所業を【勇者】と・・・あれだけの緊迫した中でエロを求め、実行した勇姿を・・・男女問わず・・・【勇者】と・・・その結果であることを、当の本人達は知らない・・・世界に選ばれた勇者ではなく・・・彼等に選ばれた勇者であることを・・・
「そういえばあのガキは称号あったのかな?」
「俺たちになかったのにあるわけないだろ?」
「そりゃそうだ」
「願い事も聞いてもらえなかったしな」
「ほんそれ」
「でもさ?」
「ん?」
「もしも本当に何十年も検証してきたってんならさ・・・叶えた瞬間その場に出てくることになるんじゃないか?」
「・・・」
「それって・・・」
「あぁ、あの瞬間・・・みんなして笑ったアイツは、数十年の検証を終えて出てきたとしたら?」
「・・・叶えてもらえなかったんなら、新しい願いを必死に言うんじゃないか?」
「「「「「・・・」」」」」
「でもアイツは軽く流した・・・」
「「「「「・・・」」」」」
「それはつまり、納得のいく願いを叶えてもらったからじゃないのか?」
答えは出てこない・・・王宮の者や、彼等自身が追い出したような者だから・・・例え彼等が導き出した推測が大正解であろうとなかろうと・・・そして【勇者】のスキルが究極刀術で・・・この世界に【刀】という概念も言葉も何もないということを・・・
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