異世界召喚〜転移前にスキルの検証させてもらえますか?三十年くらい〜

ばふぉりん

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食材カード

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 翔君が示してくれた場所に向かうと、他のクラスメイトもいたが、「ここだ!」って場所を探し出せなくて、右往左往していた。そんな中で私たちは迷いなくとある木に向かい・・・

「確か翔君はこの・・・目印のある木からこっちへ・・・」

 移動した先の茂みの中から周囲の色に擬態された袋を見つけて

「ありました!これは・・・ジャガイモです!」

 このセリフに周囲のクラスメイト達はざわめき

「1個だけか!?」
「まだあるかもしれない!探せ!」
「なんであいつら見つけることができたんだ!?」

 なんて事を話してるけど、地図にヒントが書かれていた・・・そう・・・ズバリ・・・

「さて、次に向かいましょう!」

 周囲のざわめきを無視して私たちは第二ポイントへ向かい・・・無事発見し

「これは・・・ニンジン!」

 さらにざわめくクラスメイト達

「次は・・・ちょっと遠いし、時間も迫ってるので走りましょう!」

 香織も霞も何気に運動神経はいい。そして小豚のたけしも・・・実は走れるんだ・・・そこから先は宛ら山道を走る集団・・・トレランの様相だが・・・もとよりそんな装備や準備をしているわけでもないので、脱落者続出・・・知らんけどな!

「ん~ッと確かこの辺り・・・」

 先程のジャガイモもニンジンもの袋だった。今回見つけたのは袋だったので、取るのに躊躇していると、後ろから追いかけてきていたクラスメイトが

「見つけた!これは私たちのもんだ!」

 と、発見者として宣言し、私たちを威嚇してきた

「ホラホラ、Getできなかったんならさっさとどっかにいきな!」

 なんて言ってくるので、私たちは少し離れて・・・

「アレ赤かったよね・・・なら・・・向こうに見える緑の袋が正解なんじゃ?」

 実は赤い袋の少し先に緑の袋が隠れているのを発見していたのだ・・・そしてこっそりとその袋を取り、中身を確認すると・・・

「カレーにはこれがなくちゃね・・・」

 ホッとして、時間ギリギリで調理場に戻る途中で・・・

「そう言えばこの辺りにもチェックポイントがあるって・・・あれかな?」

 まさかのスタート地点に隠されてるなんて誰が思うか・・・駄菓子菓子・・・

「覗いてみるもんだなぁ・・・」

 チェックポイントと重なっていたポストの中で発見した金色の袋には・・・

「・・・これは・・・ヨーグルト?」

 デザートチケットが入っていた。

「さって、結局肉は手に入らなかったな・・・翔君に望みをかけるしか・・・って・・・」

 調理場では飯盒炊飯器に精を出す翔の姿があった・・・
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