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 自分の能力と相手の能力の差が戦闘には大きく関わってくるよね?初見の相手なら、自分の能力をうまく誤魔化しながら隠して・・・戦闘を有利に運ばなきゃ・・・それなのにコイツら・・・

「卑怯だぞカイザー!」
「それで?カイザー君の能力は?」
「レムちゃんは鑑定だったわね・・・」
「カイザー!これは授業だぞ!」
「残り2分」

 ・・・え?俺が悪いの?

「・・・この卑怯者が!」

 お前らさ・・・相手のステータスや弱点属性がバレバレなゲームでもやってるつもりか?そりゃここは学校の授業で生死は・・・関わってこない上に、戦闘のルールも決まってはいるが・・・一応なんだろ?行く行くは命をかけた戦闘も経験するんだろ?そんなヌルゲーで良いの?

『カイザー?』

『ん?ショウか?どうした?念話なんかで』

 ショウが話しかけてきた

『いやな?この世界・・・と言うかこの学校では異世界から勇者召喚ってことで呼び出されて、向こうで死んでも、こっちの世界に復活できるんだよ・・・間に入ったどこかの神がそんな契約をかわしてるらしいんだよ・・・だから?コイツらの頭の中はお花畑なんだ』

『え?てことは・・・【おお勇者よ死んでしまうとは何事だ】って言われる前にコッチに復活・・・って、まんま某ゲームの召喚獣じゃないか!?』

 戦闘で必殺技や死ぬと強制的に幻界に帰還する彼等・・・戦闘以外でも呼び出して労ってあげたいんだけどなぁ・・・ぁ・・・俺なら出来るか・・・呼び出す相手いないけど・・・

「くっ・・・これだから田舎者は」

 いや・・・田舎者代表な名前のお前にだけは言われたくないな・・・

「まぁいい・・・死ねぇぇぇぇぇ!」

「いや、授業で相手殺しちゃダメでしょ・・・てか、それ以前にそんな能力でなにするの?」

「へ?」

 自分の半径1m周囲を自由に飛び回る小石2個・・・

「それって俺が近寄らなかったら・・・ただの大道芸だよな?その能力でどうやって俺を殺す気なんだ?ねぇ?やってみてよ・・・俺は防御も攻撃もしないで此処からも動かないからさ」

 某ゲームのクリスタルビットか?でもそれって飛び込んできた相手の迎撃とか、壁際での削り・・・まぁあのゲームだと最後に任意で飛ばせるけど・・・

「そもそもその状態でのか?」

 自分の周りを小石程度とはいえ周回する状態で近寄ってきて攻撃されれば、実質3つの攻撃がほぼ同時に襲いかかってくる計算だが、彼等も所詮は能力開花して数ヶ月程度・・・意識を集中しないと操作もおぼつかないんだろう

「ほらほら集中しないと二つの小石がぶつかっちゃってるぞ?」

 今・・・彼の周囲を飛んでいた小石は互いに衝突して小石から砂にクラスチェンジを果たした
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